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2007年01月23日

飛び道具とは卑怯なり

athadu.jpgAthadu [The Hunter] (Telugu - 2005) Dir. Trivikram Srinivas
Cast : Mahesh Babu, Trisha, Prakash Raj, Sonu Sood, Srinivasa Rao Kota, Nasser, Brahmanandam, Sunil, Sayaji Shinde, Rahul Dev
Story, Dialogue, Screenplay : Trivikram Srinivas
Music : Mani Sharma, Cinematography : K V Guhan, Art : Thota Tharani

最近になってツンのめるようにテルグを見始めるきっかけとなった幾つかの刮目モノのうちの一本がこれ。いんやもうRGVも真っ青、ってくらいにスタイリッシュ。でありながら自己目的化した新機軸ではない、徹頭徹尾娯楽的なアクション大作。シュールな領域に入ってるヒーローの腕っ節の強さ、おきゃんでオバカなヒロイン、悪徳政治家、ファミリー・センティメント、ダンス、コメディ、全部詰まってそれでもスタイリッシュ。なかなかできるもんじゃないよ。たまたまこの映画で、スターさん達や裏方さん達それぞれの持ち味が上手く噛み合って生まれたのか、テルグ界全体が底上げしてるのか、それが知りたくて次から次へと手を出してしまうのだ。伝統的なテルグ映画のトレードマーク、悪夢のような映像美(たとえばこれ)とか、極彩色のカジュアルウェアを自然体で着こなすナイスガイ達(たとえばこんな感じ)とかにも愛着はあるのだが。ご多分にもれず本作もコンテンツ的には各種の先行作品からパッチワークしてるみたいなのだけれど(こちら参照)、プリヤン追っかけをやってるこちとらにとっては別にマイナスポイントにはならない。

本作のレビュー中で印象的だった一節。

It is very difficult to make the fights appeal to Andhra audiences when shootout (pistol) is involved. (idlebrain.com レビュー Athadu より)

いやいや idlebrain さんは控えめにアーンドラと言ってるけど、これはインド全体にあてはまるのではないか。ガンファイトでは満足できないんだ、インドの衆は。やっぱり、どすっ、ばすっ、ごぎっ、って感じの肉弾戦があって、ワイヤー使いまくった空中戦があって、派手に野菜が吹っ飛んで、鉈振り回して、さらには人間大砲がガラスを粉々にしないとカタルシスが得られないみたいなんだ(もっともガンファイトがメインになるべき戦争物というのを筆者はあまり見てないので若干留保はしておかなければならないが)。だからパンパン撃ちまくって人死に続出の Company (Hindi - 2002) Dir. Ram Gopal Varma なんかはアクションじゃなくて「人間ドラマ」ってことになるんだと思う。

しかし大胆にも本作はクライマックスのアクションシーンに銃撃戦を持ってきた。ここでどうやって観衆の嗜好を満足させたか? 

ヒント:アクションディレクターはこの人。って答を言ったも同然か(藁。

投稿者 Periplo : 05:33 : カテゴリー バブルねたtelugu

コメント

最近のテルグ・バイオレンスアクションにおける銃火器のインフレはすごいすよ。"Raam" (2005)ではついに迫撃砲が登場しましたからね(爆

進化論的にいって、このぶんだと対戦車ライフル→MBTと進むのではないかと期待しとります(核爆

以上、きな臭い、いや、硝煙臭い情報でした。

投稿者 慕夏子 : 2007年01月29日 15:41

慕夏様、

>"Raam" (2005)ではついに迫撃砲が登場しましたからね(爆

おお、そりゃもう内戦状態じゃないすか!藁 やっぱテルグに限らずいったん堰が決壊すると、どこまでもエスカレートしちまうんでしょうかインド映画。

ガンファイトが盛んじゃないってのはもう過去の話かもしれませんですね。こないだ見た Pokiri じゃ 拳銃+刃物+素手が入れ替わり立ち替わりで、ミルフィーユ状態ですた…。

投稿者 Periplo : 2007年01月30日 00:42

"Pokiri" (2006)の拳銃+刃物+素手のミルフィーユは素晴らしいの一言にとどめをさしますが、殺陣を統括したのはヴィナヤンらしいですね。

最近ボリはいっさい見てないので断言できませんが、ピーター・ハインスといいヴィナヤンといい、サウスのファイティングマスターによる映像は完成の域に達していると言ってもいいのでないでしょうか。

当分テルグからは目が離せません。

投稿者 慕夏子 : 2007年01月30日 15:00

慕夏様、

>殺陣を統括したのはヴィナヤンらしいですね。

ヴィナヤンではなくヴィジャヤンです。未だに顔と名前が一致していないのですが、この人はタミル映画で結構よく悪役出演してるみたいですよ(テルグ映画にもあるのかもしれません)。

タイル映画界では Fepsi Vijayan の名前でクレジットされることが多いようです。FEFSI (Film Employees Federation of South India) の会長を務めていたことからみたいですね。
http://www.hindu.com/2005/06/19/stories/2005061914170300.htm

サウスのスタントはインドでもかなりレベルが高いのだというヴィジャヤン氏の証言。
The former FEFSI president and veteran stunt director Vijayan had once said, "I believe that stuntmen in the south are the best in the country. And to be frank with you, we have king-sized egos. To assuage our egos, we risk our lives more than anyone else. We are the kind of people who tell our families that we are going, but we will never say that we will go and come back because everyday we walk into suicidal situations voluntarily."
http://www.hinduonnet.com/thehindu/mp/2002/11/11/stories/2002111101690400.htm

Pokiri のアクションシーンではヴィジャヤン氏が「アクション」「カット」と号令をかける権限を与えられていたことを窺わせる記事もあります。
http://www.hindu.com/fr/2006/03/31/stories/2006033102080200.htm

コレオグラファーの映画出演だけじゃなくて、スタント・マスターの出演にも注目したいと思ってる今日この頃です。

投稿者 Periplo : 2007年01月31日 01:31

FEFSI Vijayan の顔写真みっけ。
http://www.indolink.com/tamil/cinema/News/97/Oct/strike.htm

投稿者 Periplo : 2007年01月31日 03:01

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