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2007年08月03日

鐵分不足

で頭がまともに働きまへん、しばらく更新を停止します。

Virasat08.jpg
Virasat (Hindi - 1997) Dir. Priyadarshan より。

投稿者 Periplo : 04:43 : カテゴリー miscellaneous
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2007年08月02日

Dollarah, dollarah...

アーンドラ産だけどテルグ語映画ではない、ウルドゥー語によるハイダラーバード映画を2本立て続けに見てしまった。

cvAngres.jpgcvHyderabad.jpg

The Angrez (Urdu/English - 2006) Dir. Kuntaa Nikkil
Hyderabad Nawabs (Urdu - 2006) Dir. Lakshmikanth Chenna

以前から疑問に思っていたこと。

"Unfortunately now Lucknow is on the decline and the seat of prosperity has shifted to the Deccan. I haven't been south, but I am told that there are large habitations of Lucknow people in the Deccan."(Mirza Mohammad Hadi Ruswa著, Umrao Jan Ada,Sangam Books, 1999,P.90より)

そうなんだ、全盛期のラクナウを知る娼妓が認めるほどに、ハイダラーバードのニザームの宮廷文化は華々しいものだったらしいのだ。その割にテルグ映画には「栄光のニザームもの」というのが見あたらない。何故なのだろう。

Given Islamic restrictions on the depiction of God and his Prophets, there is no equivalent 'Islamic' film to parallel the mythological and devotional films and so it may be said that there is no "Filming the gods". However, since there is at least one genre which mentions the religion by name, that is the 'Muslim social', and there are several other styles of films (perhaps sub-genres) often ascribed to this genre, there is a clearly identifiable group of films which are concerned particularly with Muslims though not with Islam itself. As these films are concerned with religion as a part of everyday social and cultural life among Muslims, rather than with religion and religious belief per se, and are no way Islamic, these films may be described as 'Islamicate', which 'would refer not directory to the religion, Islam, itself, but to the social and cultural complex historically associated with Islam and Muslims, both among Muslims themselves and even when found among non-Muslims' (Kesavan 1994: 246). (Rachel Dwyer著、Filming the Gods: Religion and Indian Cinema, Routledge, 2006,P.97より)

もっと一般的なムスリム・ソーシャル(これはヒンディー語映画界では細々と続き、マラヤーラム映画界では特異な一ジャンルとなっている)というのにもこれまでのところ遭遇していない。何故なのか。しかしこの問題はあまりにも奥が深すぎるから、ここでチョコチョコと思いつきを走り書きしてもしょうがないな。

話をもとに戻して。上に挙げた The AngrezHyderabad Nawabs、どちらも(特に前者)低予算でまるでTVドラマみたいな安っぽいつくり。俳優陣も明らかに素人臭くて映画スターの持つグラマーのかけらも無いのだけど、ハイダラーバードの一部映画館で限定公開されてから口コミで評判が広まり、結構なヒットになったという(ただしハイダラーバード圏のみ)。台詞はウルドゥー語がベース、だからといって登場人物全員がムスリムとは限らない。基本的にしゃべくりで笑わせるコメディ、DVDの字幕は結構律儀に逐語訳しているようなのだが、どこがおもしろいのかさっぱり分からない。それにもかかわらずなんとなく癒される、何なのだろうこの感覚は。メインストリームのテルグ語映画が、どこまでも飽くことなく脇目もふらず王道に娯楽的(←プロフェッショナリズムの塊という意味)だから、別世界をかいま見た気分になるんだな。コスモポリタンな大都会の住人に向けて作られた映画が極端にローカルなインディーズ系お笑いで、背後に広がる広大な農村地帯の住人向けのメインストリーム映画が巨大予算を投下したドリーム・プロダクト、この対比は面白い。

などと色々書いてみても、見てない人にはさっぱり訳が分からないだろうから、両作品の見どころだけ、挙げておきやしょう。

The Angrez:カリブからやってきた DJ Cold Rocks による唯一の劇中歌 ♪Hyderabadi Biryani、ハイダラーバードの名所の名前を列挙しただけのラップが情けなくてイイ。それから劇中でNRIの主人公に纏わり付くローカルのひとりが連呼する 'Dollarah, dollarah...' (=dollar)。どっらら〜、どっらら〜、と歌うように繰り返されるところが癒し系。
Hyderabad Nawabs:いくらコメディとはいえ、テルグ映画界のお膝元でこんなのやっていいんかい!というくらい情けないアクションシーン。それから、メインストリーム映画界からの特別出演として貫禄を見せる Kota Sreenivasa Rao がしゃべるウルドゥー語の台詞。

イスラム王朝時代劇でもなければムスリム・ソーシャルでもない、不思議なウルドゥー語映画の世界、結構ハマります。

投稿者 Periplo : 23:23 : カテゴリー バブルねたtelugu
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