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2009年07月31日

Rest in Peace : Rajan P Dev

RajanPDev.jpgRajan P Dev

写真は April 18 (Malayalam - 1984) Dir. Balachandra Menon から。映画のキャリアとしては初期のもの。

6月29日、コーチンにて没、享年55歳(58歳報道もあり)。

Veteran actor Rajan P Dev, who won critical acclaim for the ease with which he portrayed villainous roles in Malayalam and Tamil cinema, is no more. The actor, who was suffering from liver complications and chronic diabetes, passed away in a private hospital in Kochi on Wednesday morning. He was 55.(Times of India 記事 Actor Rajan P Dev dead より)

印度人の平均寿命は日本人と比べたらまだまだ短いということは頭では分かっているつもりだけれど、50代の死に直面するたびに打ちのめされる。そして肝機能障害系の死因が多いように感じるのは気のせいか。God's own country の映画人は大いなるストレスとともに生きることを強いられているのだろうか。

まず演劇人として相応の地歩を固めた後に映画界入り。80年代前半のことだったらしい。以降、マラヤーラムを中心に南印4言語映画界全てに足跡を残した。ドスのきいた悪役が中心で、特にマラヤーラム映画の一大ジャンルであるポリティカル・スリラーには欠かせない人材だった。ウィキペディアのバイオグラフィー、IMDb でのフィルモグラフィー、それから唯一見つけることができた生前のインタビューに基づく記事(2005年)。

ラスト出演作は今月上旬に公開された Ee Pattanathil Bhootham (Malayalam - 2009) Dir. Johny Antony ということのようだ、合掌。

投稿者 Periplo : 05:39 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2009年07月27日

Balancing Act 1

HisHighness.jpgParunthu.jpg
2020innocent.jpgMahasamudram.jpg

左上:His Highness Abdullah (Malayalam - 1990) Dir. Sibi Malayil でのモーハンラールはボンベイのムスリム・マフィア、殺しの依頼を受けてやってきた出張先でもお祈りは欠かさない
右上:Parunthu (Malayalam - 2008) Dir. M Padmakumar のマンムーティは冷酷な高利貸し。商売が上手くいかないことがあるとパラニのムルガン寺院にお参りしてカーバディ担いだりする
左下:Twenty:20 (Malayalam - 2008) Dir. Joshiy ではクリシュナ神の活人画をやるイノセント先生という貴重な画像が楽しめる
右下:Mahasamudram (Malayalam - 2006) Dir. S Janardhanan のジャガティ先生は、小さな漁村で住民の生活の隅々にまで目を配る甲斐甲斐しい神父さん


インド映画、マラヤーラム映画での俳優の宗教・コミュニティとスクリーン上での役柄について。

俳優が敢えて他宗教の人物の役を演じる、これがマラヤーラム映画の良き伝統なのである

これ(元は英文)をどこで目にしたのか分からなくなってしまって、随分と探したのだけれど結局見つからなかった。訳もなく得意そうで、大雑把で、どっちみち大した文章ではなかったんだと思うが。

現象としてはそうみえるかもしれないが、正確さを欠いていて、限りなく嘘に近いと言っていいと思う。「俳優が敢えて他宗教の人物の役を演じる」のはマラヤーラム映画界だけのことではなくて、インド全域に共通の話だからだ。

全インド的にマジョリティであるヒンドゥー教徒の俳優が、マジョリティであるヒンドゥー教徒の役を演じる、これは確率的に一番多いパターンではある。一方で、マイノリティの登場人物をそのマイノリティ・コミュニティ出身の俳優が演じるというのは比較的少ない。特にそのマイノリティの登場人物が悪役である場合(例えばイスラム原理主義テロリスト)には、まず間違いなくそのコミュニティ外の俳優がキャスティングされる、これは意図的にそうしてるものと思われる。また、自分の所属する宗教・コミュニティ以外の役は演じない、などと言い張る俳優の存在も聞いたことがない。

これは融通無碍な印度映画ワールドでは珍しい、確固たるイデオロギー的理想の表れなのではないかと思える。それは、

「インド人(あるいはケララ人)的な容貌というものが存在するだけで、コミュニティや宗教ごとに先天的に現れる形質的な特徴など存在しない」「宗教の違いは文化的な区別であり人種の違いではない」

「だから服装や頭髪・髭、そして方言という後天的・文化的要素を加えること(つまり役作り)によって、どんな俳優でも他コミュニティの人物になることができるはずである、できなければならない」

という理屈である。正味なとこ、「先天的に現れる形質的な特徴」はやっぱりある程度は存在するのではないかと思ってるけどね、個人的には。

マラヤーラム映画界に限定すると、上に引用したような若干誤解した物言いが出てくるのは、やっぱりマイノリティ映画が物凄く数多く作られているせいだと思う。以前に別んとこで、「マラヤーラム映画界は、ムスリムやクリスチャンが主人公で、かつ宗教対立をテーマとしないフツーの娯楽映画が製作される場所としては、現在のインドでは唯一かもしれない」と書いたが、この認識は今も変わっていないし、これこそがマラヤーラム映画界の際立った特徴だと考えている。もちろんこれは俳優の所属コミュニティとそのスクリーン上の役柄という問題とは別なのだが。

ケララ以外の印度では娯楽映画の主人公は原則としてヒンドゥー教徒(もちろんこの中に無数の階層の区分があるにせよ)、そうでない場合、作品自体が何か特殊なメッセージを帯びた芸術映画寄りのものとなってしまう。つまりマジョリティの観客にとって感情移入が可能なのは、同じコミュニティに属している主人公ということになるのだろうか。

一方ケララでは、こてこてのマーピラ(マラバール・ムスリム)映画やアチャヤン・ムービー(シリアンクリスチャンの父権主義的な世界を描いたものをこう呼ぶらしい)も相変わらず送り出されているし、これといった特徴もない都市住民のドラマでも主人公がマイノリティというのに気がつくことがある。最後のパターンの近作としては Cycle (Malayalam - 2008) Dir. Johny Antony が思い出される。コーチンのサラ金で働きながら湾岸出稼ぎを夢見る主人公ロイ(ヴィニート・シュリーニヴァーサンが演じる)には、クリスチャンでなければならない脚本上の必然性は見当たらなかった。そして主人公がクリスチャンであることが、ケララ州での商業上映の支障には全くならなかったことが興収成績から見て取れる。(続く

投稿者 Periplo : 15:02 : カテゴリー バブルねたkerala
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2009年07月23日

大部屋以上明星未満★30

Riza Bava [Risa Bava, Riza Bawa, Risabawa, etc.] 

johnhonay1.jpgjohnhonay2.jpg
johnhonay3.jpgjohnhonay4.jpg

In Harihar Nagar (Malayalam - 1990) Dir. Siddique-Lal より。マ映画の歴史に残るキモい悪役メイクだと思う。不気味に白い肌にカーリーな茶髪、最初に見たときはちょっとやり過ぎだと感じたが、アングロインディアンという設定なのだろうか。字幕がないので確認できない。

このオッさんに関しても分からないことだらけ。頼みの綱のウィキペディアもたったこれだけ。誤解されやすい名前のせいで、時々女優として分類されていたりする。ひとつだけハッキリしてるのは上に挙げた In Harihar Nagar でのジョン・ホナイという名の悪役がケララの衆の間でも相当なインパクトを持っていたということ。同作の続編である To Harihar Nagar (Malayalam - 2009) Dir. Lal の制作が発表されてから、果たしてジョン・ホナイは復活して登場するのかというのがかなり話題になっていた。結局どうだったのかは分からないが。

IMDbでは In Harihar Nagar から始まる45本が登録されているが、本作でデビューだったのかどうかは不明。

それ以降も基本は悪役。ハリハル・ナガルでのようなイッちゃってる奴よりは、中産階級のいやらしい偽善者、みたいなのが多いかな。なんか思うんだが、マ映画界って味のある悪役がむやみに多くないだろか。当エントリーで30回になるこのシリーズでも悪役を結構紹介してきたし、ホントの大物はまだこれからだし。売れっ子悪役の多くが北インドからの出稼ぎっていうテルグ映画界と好対照だ。

そうは言っても悪役以外でも印象的な出演作も多い。お莫迦ホラーの傑作 Pakalpooram (Malayalam - 2002) Dir. Anil-Babu ではゴーストバスターでもある徳の高いお坊さん役。お公家さんを思わせる立ち振る舞いに説得力があった(左下)。

Romeo (Malayalam - 2007) Dir. Rajasenan では、5歳児の知能に戻ってしまった壮年の大男を演じて、観客をほろりとさせた(右下)。

Pakalpooram1.jpgromeo2.jpg

それにしてもリサバーワでほっこりしちゃってるオイラって、もう堅気には戻れないか?

投稿者 Periplo : 04:26 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2009年07月21日

映るんですエバグリ君でも

駄目だった(泣)。最初の45分しか再生できず。しかも一旦止まってしまったら、その後はディスクの読み込み自体が不能に(号泣)。民生1号君、マック君、ウィンウィン君、これまでに数々の奇跡を起こしてきたエバグリ君でも駄目ったら駄目。

billu2.jpg

今のところプリヤン先生の最新作である Billu (Hindi - 2009) の腐れディスクの話。日頃は単価100ルピーを超えるディスクなんて見向きもしないこのオイラが、清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟で349ルピーも出して買ったのにいいいい。

45分を見ての感想はというと、近年のプリヤン・リメイクの中では出色のハイレベルではないかと思えた。その理由はキャスティングかな。もちろんロケ地マニア的にも感涙ものだった。基本的にはマラヤーラム版を踏襲したつくりになっているが、オリジナルにないシーンも確認できた。それはボリウッドのキング、サーヒル・カーンが片田舎のロケ地にやってきて、宿舎となる村一番のホテルに案内されるくだりだ。ちょこっとしたエピソードなんだけどスーパースターと舞い上がったホテル支配人との会話が可笑しかった。

ちなみにこの Billu の撮影のために実際にカーン様が滞在したのはここらしい。

The entire top floor of Sakthi hotel, where he is staying, has been converted into his personal suite, with special state-of-the-art security gadgets being used. (Times of India 記事、SRK rocks Pollachi! より)

もしかして上記シーンの撮影もここでやったりしたんだろか?

We got to know that choreographer Pony Verma (who has choreographed in more than 15 movies) was at Pollachi shooting some dance sequences for the film and we quizzed her about this.

She says, "There was security but I don't know for what purpose." Pony also shared with us some details about the location where the crew is shooting the film.

"The entire cast (SRK, Lara, Priyadarshan) were staying at a place which was not glamourous at all. It was a motel kind of a thing. Its name was Shakti Lodge. SRK had the option of staying at the place where Rajnikanth was staying during Kuselan's shooting but he chose to stay with all of us. He said we'll all stay together. We all were like the family," Pony adds.(DNA India 記事 Shah Rukh Khan takes guard より)

むうう、もしかしてカーン様もあの絶品ミールスをわしわし召し上がったりしたのだろうか。

与太はともかくとして、ちゃんと最後まで見られるのならもう一回349ルピー+送料を払うのにやぶさかではないのだが、もう一回腐れディスクを掴まされる危険性はどのくらいあるのだろう。本作をDVDで鑑賞された方(日本にも結構いると思うのだが)からの情報求む。

投稿者 Periplo : 00:05 : カテゴリー プリヤンdisc
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2009年07月20日

収集癖4:法服

adikurippu1.jpgadikurippu2.jpg
Adikkurippu (Malayalam - 1989) Dir. K Madhu より。麗しさんの生真面目で清楚ないでたち。

commissioner2.jpgCommissioner1.jpg
Commissioner (Malayalam - 1994) Dir. Shaji Kailas のショーバナ様は検事役、廷内では迫力満点、立ち姿に華がある。

インドやってる連中の間では、制服萌えっていったら婦警さん、っていうのはもう常識だが、むふふ、法服もヨカじゃありませんかい。

看護士だろうが地球防衛軍だろうが、およそ制服と呼ばれるものには何であれ、一片の機能性というものが備わっているものだが、法服だけがそれを欠いている。遠い昔に欧州のどこかで成立した時点では何がしかの必然性もあったのかもしれないが、現代のそれも熱帯・亜熱帯地域ではただもう異常で滑稽ないでたちとしか言いようがない。

でも女の子ちゃんが着るのは大歓迎だ♪ 胸元に垂れる付襟がツボだね。白っぽいサリーに黒いガウンを羽織るとなんか気高い感じがしてとってもよろしい。

最近ので断トツは Baba Kalyani (Malayalam - 2006) Dir. Shaji Kailas のマムタ・モーハンダースちゃんだあ。上に紹介したお姉さま方と違って、明らかに法衣とのコーディネートを想定してデザインされたサリーに見えるが、最近そういう風に変わってきてるのかな。全身像の立ち姿が拝めなかったのが残念だが、マムタちゃんにはこの先も法廷ものに出演して欲しい。っていうか、本作でも別にマムタが法曹関係者である必然性はあんましなかったんだけどね。

babakalyani1.jpgbabakalyani2.jpg

参考資料
写真で見る世界の法服
体験派の方のためには通販もあり

投稿者 Periplo : 01:36 : カテゴリー バブルねたallIndia
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2009年07月19日

大部屋以上明星未満★29

Subair.jpgSubair [Subeir]

剥きたてのツルンとしたゆで卵というか、ラッキョウというか、一度見れば結構記憶に残る顔だ。出演本数も少なくないが、役の重要度からいうとかなり大部屋寄り。こないだ Twenty:20 (Malayalam - 2008) Dir. Joshiy の出演スターさん一覧表を作った時に、唯一この人だけ写真つきのバイオグラフィーがどーしても見つからなかった、そのくらいマイナーな存在(が、本日になって確認したところ、AMMAの 会員名簿に写真が追加されていた)。

インタビューなどは見当たらない。ほぼ唯一のバイオグラフィーもどきはウィキペディアのエントリー。それから IMDb のリスト。なおIMDbには Subair (II) というマラヤーラム映画のプロデューサーの登録もあるが、これは別人なのか、どうなのか。

芸風というか役柄は一貫して「嫌味な奴」。政治家だったり警察幹部だったりするが、大抵いつも機嫌が悪くて、傲慢で、腹黒い。ただし腕力には滅法弱くて、ちょっと拳を振り上げられただけでも縮み上がっちまう。ロマンスものよりはスリラーで遭遇することの多い悪役。まあただ、これはあくまでもDVDで鑑賞した限りの印象。TVシリアルではマイホームパパをやってたりするのかもしらん。確認不能だが、ホントにそうだったらますます面白いね。

たまに偶然にこういうピンナップが見つかることもある()が、キャプションが振られてないから使えないんだな。

投稿者 Periplo : 21:51 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2009年07月16日

ディスク情報0907-3

cvKurukshetra.jpgちょっと前に予告したとおり、ラルさん鉄兜もの第二弾をチェックしてみた。

Kurukshetra (Malayalam - 2008) Dir. Major Ravi
Cast:Mohanlal,Biju Menon, Siddique, Neenu, Pradeep, Sunil Kudavathoor, Bineesh Kodiyeri, Manikuttan, Arjun, Anjana, Capt.Kishor, Col.Bhakt, Damodar, Kannan Pattambi, Anil Murali, Asrani, Major Ravi, Nehak Bhatia, Netanya Singh, Cochin Haneefa, Suraj Venjaramoodu

ディスク版元:Moser Baer
字幕:英語
ディスクの障害:今のところ特になし

Keerthi Chakra (Malayalam - 2006) に続くラルさん+メイジャー・ラヴィ監督の第二作で、どちらもマハーデ-ヴァンという人名の主人公ではあるが、前作ではメイジャー、本作ではコーネルと階級が上がっている。キャラ造形は似ているが必ずしも同一人物として見る必要もないというところ。

ラヴィ監督が実際に従軍したというカルギル戦争を真正面から描いた力作。まず弁えておかなければならないのは、つねに準臨戦態勢にある印度のような国に、哲学的な視点をもった戦争映画を期待しても無駄だということ。仮想敵国ではなくズバリ敵国と国境を接しているんだもんね。だから、特にクライマックスに近づくにつれて、クリシェ的な描写が増える。それから多くのレビューで指摘されているように、劇中言語(マラヤーラム語がメインとなっている)の非現実感は確かにある。前年の Mission 90 Days (Malayalam - 2007) の不振の理由が、言語的リアリティを追求した脚本にあったと考えた制作者の判断によるともされているが、どんなものか。

そういう欠点はあるが、Keerthi Chakra と比べると格段にいい出来に思えた。その理由はやはり現実に起こった戦闘の迫真的な描写にあると思う。こういうことを書くには、本当は印パ紛争映画の本場であるヒンディーの諸作(特に LOC Kargil あたり)をちゃんと見てからにしたほうがいいんだろうけどね(面倒くさいな、正直なところ)。それと、戦争の非人間性を強調するために女性的なるものを対比させるという安易な手法を濫用しなかった点も評価できる。代わりに、それなりに考えられたコメディを持ってきているのが面白く、効果的に感じられた。

字幕が分かりにくかったのは、両軍がそれぞれの戦死兵の遺体を交換するために一時的に停戦するフラッグミートのシーン。パキスタン側は、実際にはパ正規軍の認識票を身につけた兵士の遺体を、ムジャヒディンであるとして受け入れを拒むのだ。あとから調べてみて、この場合のムジャヒディンというのが、インド領内においてインド支配から独立するために闘っているゲリラ(インド国籍の非正規軍)のことを限定的に指す、というのをやっと知った。いや、戦争映画観賞も大変だ。このエピソードもまた非常に効果的なものではあった。

kurukshetra1.jpgなどと色々書いてはみたが、結局本作最大の見所は、屹立する英雄像を演じきったラルさんにとどめをさす。Devasuram (Malayalam - 1993) Dir. I V Sasi に端を発し、Narashimham (Malayalam - 2000) Dir. Shaji Kailas あたりから本格的になった父権的ヒーロー像の完成形と言ってもいい頼りがいのあるコマンダーが、非常に説得力のある形で演じられる。上司にしたい有名人ナンバーワンだわな。ちなみに上司になったら確実にノイローゼになって自殺を考えるかもっていうのは、断トツにこの人だな、俺の場合。

いや脱線。それ以外で書き留めておきたいのは、ラヴィ監督のカメオ出演について。前作 Keerthi Chakra でも本作でも、なぜかラヴィさんは瓢きんな主計兵として登場するのだ。出演者の誰よりも本当は強面のはずのこの人(割と小柄)が、ちょこまか走り回ったり飯を配ったりしているシーンは妙に印象に残るのだ。どうもこの人はサイン代わりというかなんというか、自作にチョイ役出演するのが趣味なようなのだ。Mission 90 Days も早く見てみよっと。

ところでラヴィ監督のカメオ出演に関して裏をとろうと検索したところ、変なものに行き当たってしまった。Rakkilipattu だ。キャストの筆頭に Major Ravi とあるじゃねえか。このRakkilipattu ってのは、プリヤン先生の Snehithiye... (Tamil - 2000) のマラヤーラム吹き替え版のことだ。タミル版はもう9年も前のものだが、マラヤーラム版は割と近年になってから公開されたらしい。それにしても Snehithiye... といやあ、台詞を喋る登場人物が全員女性という、ガールポップな異常映画。その中に名前が挙がっているとなったら、考えられるのはこれ(ネタバレ注意)しかないわな。ラヴィさん、あんたプリヤンのもとでアシスタントとして修行、ってこれのことだったんかいな…(絶句)。

投稿者 Periplo : 13:57 : カテゴリー Mohanlal Discography
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2009年07月14日

収集癖 1:鐵もの02

mulla.jpg久しぶりに号泣した。だってさあ、全編のほぼ3分の1が、今は亡きパーッラッカード~ティンドゥッカルのMG路線の車内で撮影されてんだもんよ。ストーリーなんてどうでもええわ。←のスチルだけで大泣きよ(涙)。

Mulla (Malayalam - 2008) Dir. Lal Jose
Cast:Dileep, Meera Nandan, Biju Menon, Riza Bava, Guruvayoor Sivaji, Saiju Kurup, Mala Aravindan, Sukumari, Anoop Chandran, Pala Charlie, Salim Kumar, Suraj Venjaramoodu, Ajay Kumar, Bhavana, Lal Jose

Classmates (Malayalam - 2006)、Arabikatha (Malayalam - 2007) と、批評家受けも上々でなおかつ興収上も成功した作品を送り出したラール・ジョースの2008年作品で、結果としてはフロップに終わったらしい。レビューもネット上のものを見る限りではメタメタ。

非難の多くは、ストーリーが古臭いうえに説得力に欠ける、それから、ディリープの一番のウリである愛嬌が封じ込められたキャラ設定になっていた、という二点か。あるレビューでは「70年代末のバーラティラージャー監督作品を思わせる」なんて書いてるけど、それがホントなら名作ってことになるじゃん。冷静に見ると、バーラティラージャーを源流とする、過酷な田舎の生活が背景の古典悲劇を思わせるタミル映画の一群と比較するのはちょっと無理。あとソングシーンがかなりショボい。それでもぎっしり中身の詰まった悪くない出来だと思うのだが、鐵に目が眩んでるせいなのだろうか。

これもまた州境もの、ただし場所は特定できない。タミルナードゥかケララかもハッキリしない。ただ、パラニ詣での巡礼が大勢列車に乗ってるシーンがあるんでその近辺だということが分かる。これだけ鐵のシーンが多いにも拘らず、駅名は一切画面に現れない。意図的に画面に写り込まないようにした作為が感じられる。

驚いたのは、英領時代に支配者である英国人がこしらえたクリミナル・トライブ理論を当てはめたかのような、犯罪者が集住する無法地帯としてのスラム(ラージャの時代から続いている、と作中の台詞で説明される)が重要な舞台となっていること。犯罪者集団という烙印を押された人々の現代まで続く受難は Paruthi Veeran (Tamil - 2007) Dir. Ameer Sultan にも背景として描かれているが、本作では割と能天気、緊張感も悲壮感もあまりない。

そうではあっても、この犯罪者コロニーにモデルがあるわけではないとするために、本作では具体的な地名への言及が避けられている(Pushpapoorという架空の街名だけが登場する)。たぶんこのせいで鉄道の駅名が登場しないのだと思う。なぜならば2007年のルール改定によって、印鐵施設内で撮影を行う際に、駅名表示板等を変更することが難しくなったから(the producers should not be allowed to make changes with respect to names of locations, railway stations and trains without prior permission from the Railway Board)。

あー、思わず鐵の薀蓄を開陳してしまった。まっ、一般的な意味での見どころは、本作でデビューのミーラ・ナンダンちゃんでしょうなあ。きっとこれから先はドカドカ出演作が押し寄せてくるはず。
meeranandan.jpg

投稿者 Periplo : 04:41 : カテゴリー バブルねたkerala
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2009年07月13日

再び冬眠か

dasavatharam.jpg

画像はDasavatharam (Tamil - 2008) Dir. K S Ravikumar のものだが、以下はJapan関連映画 The 19th Step の話。

最初にこのネタをとりあげたのは2006年のことだった。それから2007年に再浮上してまた沈み、2008年夏に、キャストを入れ替えてまた顔を出した。そして11月になってディズニー・インディアの制作になるというニュースがわりと大きく取り上げられ、2009年の4月には楽曲を担当するARラフマーンが打ち合わせのために監督と共にちょこっと来日。日本人エキストラの募集などもかなり現実味を帯びたものになってきていたのだが…。

ここ数日でインド側主演のカマルハーサンがプロジェクトから外れたという話が流通を始めた。カマルハーサンが外れるのなら主演女優のアシンも降りる可能性が高いのだという。さて日本人主演俳優はどうする?

カマルのいち抜けたの理由としては、監督とカマルの対立、カマルとアシンの対立、ディズニー・インドとカマルの対立、など諸説粉々だが、いずれも憶測の域を出ていない。

Sify:Asin's Indo-Japanese project falls through
Spicezee:Superstar Kamal Haasan refuses to work with Asin?
TopNews:Asin starrer ‘The 19th Step’ In Trouble, Kamal Haasan Walks Out!
OneIndia:Asin stumbles on The 19th Step

まあ、監督のバラト・バーラーさんは割と息の長い人だから、またしばらくしたら浮上してくるのかもしれない。今度はラルさんを呼び戻してくればいいじゃん。

投稿者 Periplo : 01:35 : カテゴリー バブルねたtamil
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2009年07月12日

人騒がせな奴ら(5)

sargam.jpgAmritha [Amrutha]Rambha

いや、あんのランバーちゃんが、生まれはテルグ人で、なぜかデビューはマラヤーラム映画だったとは。左の画像はそのデビュー作 Sargam (Malayalam - 1992) Dir. Hariharan のもの。本作での役どころは歌のうまい婆羅門の娘さん。太ももは完全に隠されている。というか、まだ半分子役といった印象だ。

ヴィジャヤワーダ育ちの太っちょ娘が親戚の住むチェンナイにやってきて、高校(大学?)のステージでハリハラン監督の目に留まり、請われてケララでの撮影に臨む。そのあたりの詳しいストーリーは rediff のインタビュー(2000年)に詳しい。オマケにこれ、結構笑える。

この Sargam で、アムリタはケララ州映画賞の新人賞を受賞、そして作品は国家映画賞の最優秀娯楽映画賞を獲得した。本作はVCDが入手可能。

続く2本目の出演作は、タイトルはハッキリしないがテルグ映画で、念願の女優メイクとミニドレスを与えられてご満悦だったらしい。おそらくはこの時点でセクシーなランバーという芸名に変更したのではないか。

Sargam では化粧気のないランバーにも吃驚だが、一番の衝撃はこの作品が「神の与えしもの」というタイトルで日本で映画祭(アジア・フォーカス)公開されていたってことだ。もしかして日本で公開された唯一のマラヤーラム娯楽映画か?

投稿者 Periplo : 00:27 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2009年07月11日

忘れた頃にリメイク

shortkut.jpg

アニル・カプールのプロデュースによる Short Kut - The Con is On (Hindi - 2009) Dir. Neeraj Vora がそろそろ封切られるらしい。Udayananu Tharam (Malayalam - 2005) Dir. Rosshan Andrrews のリメイク。なお本作には先行リメイクとして Vellithirai (Tamil - 2008) Dir. Viji というのもある。

マラヤーラムの原作では、舞台裏でプリヤン先生が何やかやと暗躍した形跡がある、とかつて書いた。今回のヒンディー・リメイクも、監督がニーラージ・ヴォーラ、長らくプリヤンと一緒に働いてた人物だし、主演のアクシャイ・カンナーもプリヤンのお気に入り。おそらくはプリヤン・コネクションから生まれた作品ということになるんだろう。

本来この世界(映画界)には成功への早道なんてものはないんじゃ、ということをテーマに据えた映画が、地方映画からのごっつぁんですリメイクはないじゃんか、などと皮肉られていたりする。だけどまあ、毒気を抜かれた当たり障りのないコメディになるんじゃないかという予感。

追記:原作の Udayananu Tharam については、DVDで見た当初は割と醒めた事を書いたが、その後色々学習して随分と評価が上がった。やはり毒気を減じられたタミル版と比べても含蓄するものが多いし、このソングシーンは、マ映画ヒストリーに残る傑作だと確信するに至った。

投稿者 Periplo : 00:06 : カテゴリー バブルねたallIndia
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2009年07月10日

クロスチェックが必要ではあるが

Boss I love you
ナーガールジュナ&ナヤンターラ主演のBoss (Telugu - 2006) Dir. V N Adityaのポスター。2007年8月ケララ州コーチン近郊のアルワィエにて撮影。ケララでのタイトルは Boss I Love You。マラヤーラム語吹き替え版のDVDも入手できる。

SaRoJa
Saroja (Tamil - 2008) Dir. Venkat Prabhu のポスター。2008年9月コーチンにて撮影。タイトル文字のみがマラヤーラム語で記されている。

2009年ももう折り返し地点を過ぎたってのに間抜けだが、BizHat による2008年のマラヤーラム映画界の総括を見つけた。

トップヒットやトップ作品のリストも面白いが、マラヤーラム映画全公開作品リストというのが見逃せない。以下、まんま引用。

Films of 2008
01. Of The People - Arun, Arjun, Devipriya
02. Novel - Jayaram, Sada
03. Calcutta News - Dileep, Meera Jasmine
04. Roudram - Mammootty, Manju
05. College Kumaran - Mohanlal, Vimala Raman
06. Vikramadhithya - Ravi Teja, Anushka (Dubbing)
07. Oridathoru Puzhayundu - Jayasree Sivadas, Goutham Babu
08. The Sound of Boot - Suresh Gopi, Honey
09. Cycle - Vineeth Sreenivasan, Vinu Mohan, Bhama, Sandhya
10. Anthiponvettam - Arun, Saiju Kurupu, Remya Nambeeshan
11. Kanal - Kalyan Ram, Diya (Dubbing)
12. Aattam - Siddharth, Ileana (Dubbing)
13. Shalabham - K.P.A.C Lalitha, Remya Nambeeshan
14. Jubilee - Saiju Kurupu, Manasa
15. Robo - Praveen, Krishna Prasad
16. Gopalapuranam - Mukesh, Suji Bala
17. Bhai - Nagarjuna, Anushka (Dubbing)
18. Malabar Wedding - Indrajith, Gopika
19. Thulasi - Venkatesh, Nayantara (Dubbing)
20. Kerala Police - Kalabhavan Mani, Lakshmi Sharma
21. Mulla - Dileep, Meera Nandan
22. Shakthi - Prabhas, Nisha (Dubbing)
23. Eshh Silence Please - Priyanandanan
24. Maya IPS - Mumaith Khan (Dubbing)
25. Mohitham - Nalini, Roshna
26. Innathe Chinthavishayam - Mohanlal, Meera Jasmine
27. De Ingottu Nokkiye - Jayasurya, Jagathy, Sara
28. Annan Thampi - Mammootty, Lakshmi Rai, Gopika
29. Chandranilekkulla Vazhi - Nishanth Sagar, Jishnu
30. Chase - Vijaya Raghavendra, Jennifer Kottwal, Vinaya Prasad (Dubbing)
31. Swarnam - Kalabhavan Mani, Praveena
32. Pachamarathanalil - Sreenivasan, Padmapriya
33. Positive - Jayasurya, Aayilya
34. Shaksphere M.A Malayalam - Jayasurya, Kalabhavan Mani, Roma
35. American Halva - Parvati Melton (Dubbing)
36. Aandavan - Kalabhavan Mani, Sindhu Menon
37. Pournami - Trisha (Dubbing)
38. Magic Lamp - Jayaram, Meena, Khushbu
39. Kovalam - Nishanth Sagar, Jagathy
40. Mantra - Sivaji, Charmi (Dubbing)
41. Mayakazhcha - Kiran, Aravind
42. Thamburatti - Namitha, Suman (Dubbing)
43. One Way Ticket - Prithviraj, Mammootty, Bhama
44. Mizhikal Sakshi - Mohanlal, Sukumari
45. Khadolkaghan - Animation Film (Dubbing)
46. Madambi - Mohanlal, Kavya Madhavan
47. Kanichukulangarayil CBI - Manoj K Jayan, Lakshmi Sharma
48. Minnaminnikkoottam - Narain, Meera Jasmine, Jayasurya, Roma, Indrajith, Samvritha
49. Parunthu - Mammootty, Lakshmi Rai
50. Laptop - Suresh Gopi, Padmapriya, Swetha Menon
51. Thrill - Sathyaprakash, Prajusha
52. Kabadi Kabadi - Mukesh, Kalabhavan Mani, Rambha
53. Veruthe Oru Bharya - Jayaram, Gopika
54. Krishna - Allu Arjun, Sheela (Dubbing)
55. Aayudham - Suresh Gopi, Karthika
56. Aakashagopuram - Mohanlal, Swetha Menon, Nithya
57. SMS - Bala, Navya Nair
58. Adayalangal - Govind Padmasurya, Jyothirmayi
59. Thirakkatha - Prithviraj, Anoop Menon, Priyamani
60. Thavalam - Suresh Gopi, Sindhu Menon
61. Thalappavu - Prithviraj, Lal, Dhanya, Rohini
62. One Man Army - Mahesh Babu (Dubbing)
63. Apoorva - Sanjeev, Kalabhavan Mani, Vimala Raman
64. Chithrashalabhangalude Veedu - Master Ganapathy, Lakshmi Sharma
65. Mayabazar - Mammootty, Sheela
66. Gulmohar - Ranjith, Meenu Mathews, Meera Vasudev
67. Parthan Kanda Paralokam - Jayaram, Mukesh, Sreedevika, Sona
68. Kurukshetra - Mohanlal, Sanya Singh
69. Rathrimazha - Vineeth, Meera Jasmine
70. Anasuya - Bhoomika Chawla, Abbas (Dubbing)
71. Chandu - Gopichand, Anushka (Dubbing)
72. Shambu - Vijayakumar, Karthika
73. Rudhra Thandavam - Ravi Teja, Ileana (Dubbing)
74. Twenty 20 - Mammootty, Mohanlal, Suresh Gopi, Jayaram, Dileep, Bhavana
75. Rajamudra - Richard, Gopika (Dubbing)
76. Idiet - Ravi Teja, Rakshita (Dubbing)
77. Glamour Nagaram - (Dubbing)
78. Pakal Nakshathrangal - Mohanlal, Suresh Gopi, Anoop Menon, Lakshmi Gopalaswami
79. Bullett - Suresh Gopi, Kalabhavan Mani
80. Sulthan - Vinu Mohan
81. Homam - Chakravarthy, Mamta (Dubbing)
82. Lollipop - Prithviraj, Kunchacko Boban, Bhavana, Roma
83. Crazy Gopalan - Dileep, Radha Varma
84. Chembada - Bala, Sreedevika
(引用終わり)

全84本、うち「ダビング」との注釈がある作品が22本。これが出演者の顔ぶれからしてほぼ全てテルグ映画。それをマイナスすると純正マラヤーラム映画が62本。これは Udayananu Tharam (Malayalam - 2005) Dir. Rosshan Andrrews の中の台詞でも言及されるマ映画年産60余本(そのうちヒットと言えるのは6,7本じゃ!と同作中では悲痛な叫びが続く)というのとぴったり合致するんだな。

なるほど、タミル映画やヒンディー映画はケララでもガンガン公開されてるが、これらは原語上映だからカウントされないんだ(冒頭にポスターを挙げたタミル映画 Saroja も上のリスト中には見当たらない)。それにしてもクッキリはっきりしたもんだねえ。

なお、BizHat の全マ映画リストは2007年2006年までしか遡れないが、この3年間にテルグ語映画の吹き替え公開本数の急上昇があったことが見て取れる。これは部分的にはナヤンちゃんを始めとするテルグで活躍するケララ美女軍団の皆さんの集客力があるのかもしれないけど、やっぱり何らかの嗜好の変化がおこってるんだろうねえ。

投稿者 Periplo : 00:59 : カテゴリー バブルねたkerala
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2009年07月09日

大部屋以上明星未満★28

Rakshakan

Kalabhavan Maniウィキペディアによれば1970年生まれ。

前回エントリーでは勢いだけで「30代の第一線スターさんがいない」などと吹かしたことを書いてしまった。訂正、ギリギリ30代スターさんがいたじゃんか。

長身で手足も長くて、引き締まった体躯。アクションを得意とするが、ただ普通にバイクに乗ってるだけでも格好イイ。小麦色の肌に愛嬌のある顔立ち、踊りもそこそこ上手い上に、プロの歌手を兼業していて幾枚ものCDをリリースしている。サウスのスターさんとしての条件をこんなに満遍なく満たしてる奴も珍しい。

以前紹介した芸能学校カラーバワンの出身で、物真似芸人として出発。その後俳優としてとして開花し、マラヤーラムを中心にタミル、テルグでも幅広く活躍。その多くはコミック・ヴィーランで、インターミッション前にひとしきり暴れて館内を沸かせるがクライマックス前にどこかに消えてしまう、みたいなパターンが多い。

シリアスな演技としてはVasanthiyum Lakshmiyum Pinne Njaanum (Malayalam - 1999) Dir. Vinayan での盲目の吟遊詩人役で国家映画賞主演男優賞の審査員特別賞を獲得。ちなみにこの作品はヴィクラム主演で Kasi (Tamil - 2001) Dir. Vinayan としてリメイクされている。Vasanthiyum Lakshmiyum Pinne NjaanumKasi もまだ見ちゃいないのだが、たとえば Anandabhadram (Malayalam - 2005) Dir. Santosh Sivan でマニさんが盲目の剣士として登場するのは、おそらくこれを踏まえた本歌取り。

ただしこの受賞はキャリアの方向性を決定的に変えるものではなかったらしい。その後再び主演作を送り出すのには Ben Johnson (Malayalam - 2005) Dir. Anil C Mohan まで待たなければならなかった。これは痛快お巡りアクション。以降、この路線の主演作と、なんでもござれの脇役出演とで大車輪状態で今日に至る。

マ映画に関しての情報が豊富なブログ、Varnachitram にこれまでに掲載されたマニさん評。

Usually Kalabhavan Mani movies do not become the talk of the town, but just silently recover their cost and this could be one of them.(Preview: Kali より)

On the one side there are movies by stars which run for many days even if the story seems to have been written by a neo-literate. Then there are movies like Nottam and Out of Syllabus which have good stories, but since they do not have stars, vanish from movie screens. In between lies Kalabhavan Mani movies. His movies are not expensive to make and loyal Mani fans make it a success and the producer gets his money back.(Review Roundup: Ravanan より)

The talented Kalabhavan Mani is a different genre altogether. His low budget movies always recover the cost and makes the producers happy. Mani is very versatile and can almost any character - from comedian to police officer to villain. He can sing too. He is one man mobile enertainment unit.(Multiple roles より)

まず第一にべらぼうなギャラを要求しない、その上で投資額をきっちり回収できる固定的な客層を掴んでいる。なおかつオファーが来れば露出の少ない脇役でもなんでも引き受ける。サウスでもまれに見る優等生スターといえるのではないか。

投稿者 Periplo : 21:41 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2009年07月07日

プログレなる俳優

PattanathilBhootham.jpg
Pattanathil Bhootham のスチル

ラルさんのオフィシャルサイト・完全なる俳優を意識したものかどうなのか、今度はマンムーティが以前からあったオフィシャルサイトをよりパワーアップしてリニューアル

今回リニューアルのウリはよりいっそうのインタラクティブ性にあるという。ちょっとしたSNSが併設されていたり、ブログ形式のニュースページがあったり、はてはマ様が自分のケータイで撮ったボケボケ写真のギャラリーまで。特筆すべきはリソースセンターなるものが設立されて、ひろく民草にマ様関連レア資料の提供を募っていたりするところか。

ラルさんサイトもそうだけど、単なる下請け屋さんじゃなくて、熱烈なファンでもあるウェブ技術者集団が背後に控えてる感じがする。

マ様のプログレッシブな新規事業としては Play House なる映画制作&配給会社の設立も。

As of now Play House will distribute three films- Jayaram's Akku Akbar directed Kana Kanmani, Lal Jose's remake of Neelathamara with new faces and Shyamaprasad's Rithu. Later in August Mammootty's Christmas release will be produced by Play House.

Anto Joseph, Mammootty's right hand man and leading producer and production controller will be Mammootty's business partner in this venture. Anto will run Play House on a day to day basis and decide on the kind of films they will produce.(sify 記事Mammootty turns to production and distribution!より)

そう遠くなく、マ様制作・配給のマ映画をラル様経営のシネコンで鑑賞できる日が来るんだろね。

こういうお達者な二大巨頭が、各種の祝祭シーズンごとにきっちり新作を送り出して、それぞれ最低でも年五本のリリースをしてる、こんな映画界他にあるだろうか。とばっちりで30代の第一線スターさんがいないっていうのも事実だが。

投稿者 Periplo : 22:26 : カテゴリー バブルねたkerala
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2009年07月06日

ディスク情報0907-2

(前回投稿よりの続き)ということで急いで見てみますた、Keerthi Chakra

cvKeerthichakra2.jpgKeerthi Chakra [Kirtichakra] (Malayalam - 2006) Dir. Major Ravi

Cast: Mohanlal, Jeeva, Gopika, Biju Menon, Shammi Thilakan, Saikumar, Laxmi Gopalaswamy, Spadikam George, Shweta Menon, Cochin Hanifa, Ramesh Khanna

ディスク版元Central

字幕:英語

ディスクの障害:今のところ特になし

粗筋は特に記する必要を感じない。というのはカシミールを舞台にした紛争&軍隊ものの慣用句だけで出来上がってると思えるから。そつのない仕上がり、しかしストーリーの先行きは1キロ先から肉眼で透視可能。ラヴィ大尉は自分の軍隊経験を映画にしたいがためにプリヤンに弟子入りして、ゼロから映像作家としての修行を積んだ人だというけれど、こんなものなのかなあ。きっと細部には実地を経験したものではないと分からないリアリズムが描かれてるんだろうけど、ガイジンにとっては白けずに最後まで感情移入しながら観賞するのは難しいかも。

もちろんラルさんのコマンドーは格好いい。ラヴィさんは自分の体験した戦争のリアルな姿を記録するというより、「こうありたかった自分」をラルさんを使って描こうとしたんじゃないか、と思えるくらいだ。ラルさんを英雄化するために軍隊内の階級秩序も大胆に無視してるしな。シュウェちゃんも戦闘地域における逸脱行動を監視する人権活動家として勇ましく登場するのだが、ラルさんに一喝されて途中で消えちゃう、ちょっと不完全燃焼だった。

作品そのものと関係ない部分での話として、前回紹介のBaba Kalyani (Malayalam - 2006) Dir. Shaji Kailas が本作の焼き直しだという批判があったが、それは当たっていないと思う。チームを率いて作戦を遂行する指揮官という設定の作品がたまたま重なっただけで、それ以上の影響関係は認められない。

それからタミル語版 Aran の吹き替えを巡るゴタゴタもあったね。検品した結果、このマラヤーラム語版 Keerthi Chakra は英語、ヒンディー語、マラヤーラム語、タミル語が交錯するマルチリンガル映画で、軍隊の言語環境を比較的リアルに再現しているということが分かった。それに対してタミル語版ではほとんどの台詞がタミル語に吹き替えされたらしい。そして、プロディーサーの息子であるジーヴァの登場シーンが増えただけではなく、

The inane comedy track half-heartedly thrust in, and the item number by Rahasya are other distractions that mar the seriousness.(Tamilstarによる比較レビューより)

ということだ。結果としての興行成績は、タミルでは振るわず、ケララではかなり当たったという。上に書いた、ストーリーにまつわるパッとしない部分というのも、新人のラヴィ監督ではなくてプロデューサーの意思が反映されてのものだったのかもしれない。吹き替え問題でカンカンに怒っちゃったラルさんが、結局本作の続編となる(ラヴィさん監督作としては3本目になる)Kurukshetra (Malayalam - 2008) に出演してるところからしてもね。

なんで、既にディスク発売済みの Kurukshetra もなるべく早く見てみようと思う。ケララ人観客にとってはものすごく新鮮だったに違いない戦争ものというジャンルで、ラヴィ監督がこの先どこまで突っ走れるか、注目じゃ。

椰子國での本作ポスターはもちろんラルさん中心。
Keerthichakra

投稿者 Periplo : 14:58 : カテゴリー Mohanlal Discography
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2009年07月05日

ディスク情報0907-1

どうも最近ゲットだけして放ったらかしのラルさんディスクが多くなってると反省。なかなか快作に巡りあえないフラストレーションからなんだけど、こんなことじゃあいけねえ。個別の作品の出来不出来を超えたラルさんサーガを見届けるのじゃ。

cvBabakalyani.jpgBaba Kalyani (Malayalam - 2006) Dir. Shaji Kailas
Cast: Mohanlal, Mamta Mohandas, Venu Nagavalli, Biju Menon, Murali, Anil Murali, Bindu Panickar, P Sreekumar, Sai Kumar, Vineeth Kumar, Kavyoor Ponnamma, T P Madhavan, Shammi Thilakan, Innocent, Pala Charlie, Anoop Chandran, Siddique, Indrajith, Saiju Kurup, Robert Antony, Jagathi Sreekumar

ディスク版元Central

字幕:英語

ディスクの障害:今のところ特になし

前半の粗筋:ケララ州警察のテロ対策部隊に所属するバーバ・カリヤーニ(Mohanlal)は、イスラム過激派による大規模な爆弾テロの予兆をかぎつけ、破壊工作の中心地となっているらしいコーチンに転属命令を受けてやってくる。彼に旧怨を抱く名家の当主アラッカル・アショカン(Murali)とその娘マドゥミタ(Mamta Mohandas)はことあるごとにその活動を妨害にかかる。調査を進める中でカリヤーニは、穏健派のムスリム指導者で政治的なリーダーでもあるイッサ・ムハンマド・ハジ(Sai Kumar)の身辺に危険な影を見出す。

これもかなり前に入手したものだったが、今まで手が伸びなかったのは、マッチョマッチョでワンパターンな作風がトレードマークのシャージ・カイラース監督作だったから。で、結果として予測を裏切らない英雄礼賛映画だったわけだが、案外楽しかった。なぜかと考えたが、多分これまでのマッチョ路線お館様映画でのふんぞり返ってるだけのヒーロー像と違って、ラルさんのインテリジェンスの部分にも光が当たってたからじゃないかな。それと脇役の皆さんのキャラ造形にもにもそれなりに配慮があって、ストーリーを追うのに飽きがなかった、というのも楽しめた理由のひとつだと思う。

ネット上のレビューは概ね手厳しい。Keerthi Chakra (Malayalam - 2006) Dir.Major Ravi の舞台を軍隊から警察に置き換えて焼きなおしただけ、というものが目に付いた。いけね、はよ見なきゃ、Keerthi Chakra

謎解き部分にループホールがある、という批判も目にしたが、これは推理ドラマじゃなくてあくまでもアクション映画。そこは間違えちゃいけねえ。

脇を固める俳優の中ではサイ・クマールがダントツだった。ヒーローとしてデビューした Ramji Rao Speaking! (Malayalam - 1989) Dir. Siddique-Lal からこっち、充血眼剥き剥き悪役中心の近年まで一体何本の出演作を目撃したか数える気にもなれないのだが、こういう役作りは初めて見た。やー、凄い、これだからマ映画はやめられない。

本作にはソングシーンがたった一つしかないのだが、そこでラルさんのお相手として登場するのがヒロインのマムタ・モーハンダース嬢ではない別の人物だというところで引っくり返った。誰かって?それは見てのお楽しみ。

投稿者 Periplo : 18:33 : カテゴリー Mohanlal Discography
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