« 2010年01月 | メイン | 2010年03月 »

2010年02月13日

注目のファミリー・ロード・ムービー

crazykutumba2.jpg
crazykutumba2.jpg

個人的には基本的な知識に欠けてるカンナダ映画では珍しいことなんだけど、スチルと釣り書きだけでなにか閃くものがあったのよ。

Crazy Katumba (Kannada - 2010) Dir. B Rammurthy

Cast : Ramesh Aravind, Ananth Nag, Sana, Dhanya, Harish, Rajinikanth, Vijaya Kumar, Bank Janardhan, Kari Basavaiah, Veera Shanker

レビューはこちらなど、ここでは小特集も。

マラーティー映画のリメイクで、テレビのリアリティ・ショーに出る娘を応援するために総出でバンガロールに出かけてくトンチキ一家の物語だという。その道のりってのがベルガウムからバンガロールまでの600キロ、バスを逃してオートで移動するってんだから!

気になるのはギャラリー見てもスタジオ撮りの人物写真しかないってこと。ホントにロケしてやってんのかね。それにキャストの中の Rajinikanth ってのもなんだろね。リアリティ・ショーの審査員役ででも出てくるんだろか。

ともかく、僅かな情報だけでこれだけ好い予感がする映画も珍しい。これがヒットしたらプリヤン先生がヒンディー・リメイクするな。キャストはオム・プーリーとアクシェイ・カンナーで決まりだな。

投稿者 Periplo : 17:54 : カテゴリー バブルねたkannada
| コメント (0)

2010年02月07日

ディスク情報1002-2

cvDedanadan.jpgプリヤン先生の最新作のディスク化を確認。

De Dana Dan (Hindi - 2009) Dir. Priyadarshan

Cast:Akshay Kumar, Katrina Kaif, Sunil Shetty, Paresh Rawal, Neha Dhupia, Sameera Reddy, Aditi Gowarikar, Archana Puran Singh, Asrani, Chunky Pandey, Johny Lever, Manoj Joshi, Rajpal Yadav, Supriya Karnik, Tinu Anand, Vikram Gokhale

ディスク版元は Eros Entertainment。主要な通販サイトでならどこでも買えるはず。そのうち値崩れしたら検証してみようと思います。

我ながらプリヤン先生のヒンディー新作に対してのアパシーがいかんともしがたい、というのが正直なところ。

投稿者 Periplo : 01:26 : カテゴリー プリヤンdisc
| コメント (0)

2010年02月03日

Rest in Peace : Cochin Haneefa

CochinHaneefa.jpg

ケララ個性派コメディアン軍団から重要な一人が消えてしまった。

Cochin Haneefa、ときに Chochin Hanif、またケララの外では VMC Haneefa の名前で知られていた。享年は58歳説から61歳説まで。

スクリーン上ではただもう愚か者の役ばかりが多かったが、オフスクリーンでは脚本家、監督(メロドラマ的な作品が多かったという)の顔も持っていた。またタミル映画ではどちらかというと悪役が多く、マラヤーラムでの出演作と随分違った印象を与えた。

タミル映画界のリアクションは The Hindu 記事にて、マラヤーラム映画界の反応はたとえばこちらさんなど、訃報に際してやっと明らかになったバイオグラフィーは NetIndian 記事など。

合掌。

投稿者 Periplo : 05:08 : カテゴリー brown dwarf galaxy
| コメント (1)

2010年02月02日

ディスク情報1002-1

cvAWednesday.jpgcvUnnaipolOruvan.jpgEenadu.jpg

モーハンラール・ディスコグラフィーに一点追加。久しぶりにラルさんのタミル語作品。過去に予告紹介あり。

Unnaipol Oruvan (Tamil - 2009) Dir. Chakri Toleti

Alternative transliterations:Unnai Pol Oruvan, Unnaippol Oruvan

タイトルの意味:Someone Like You

Cast:Mohanlal, Kamal Haasan, Lakshmi, Ganesh Venkatraman, Bharath Reddy, Anuja Iyer, Mukhtar Khan, Sriman

ディスク版元:Ayngaran

字幕:英語

DVDの障害:特になし

【ネタばれ度30パーセントの粗筋】
チェンナイ市警察本部長だったマラール(Mohanlal)は解任されて故郷のイリニャーラックダ(ケララ州中部)の浜辺に佇んでいる。彼は在任中に起こった奇妙な出来事を回顧する。ある日チェンナイ市警察に、名を明かさない一人の男から電話がかかり、市内の複数箇所に爆弾を仕掛けたことが告げられる。それが嘘ではないことを証明するために、男はそのうちの一箇所だけを明かす。あろうことかそれは市内の警察署のトイレで、爆弾処理班は実際にそこに大量の爆発物を見つけることになる。マラールをトップにした特別対策チームが直ちに組織され、州首相府からは秘書官(Lakshmi)が派遣される。かたや電話の主(Kamal Haasan)は、チェンナイ市を見渡す高層ビルの建設現場に人知れず陣取り、携帯電話のSIMを次々に変えて逆探知をかわしながらマラールに要求を突きつける。それは近年に起きたテロ事件に関与したとして身柄を拘束されている複数の容疑者の即時解放だった。

以前に書いたように A Wednesday !(Hindi - 2008) Dir. Neeraj Pandey のリメイク。同じ監督による兄弟リメイクとしてラルさんの役をヴィクトリー・ヴェンカテーシュに差し替えた Eenadu (Telugu - 2009)があるが、こちらはまだディスク化されていない。

原作は乾いた味がある小気味のいいスリラー。深刻なテーマを扱っているにもかかわらずエンターテインメントとしての質が高い。それをサウスを代表する演技派2人でリメイクするというのだから期待も高まろうというものだが、結果はイマイチだった。

以下は激しくネタバレ、を含むその理由。

やっぱりストーリーをちょこちょこいじったことじゃないかな。それ自体はもちろん非難されるべきものではないが、ちょっと裏目に出たように思う。

もっとも目を惹く追加エピソードは警察本部長と州首相秘書官との対立か。秘書官役のラクシュミー小母様はもちろん貫禄充分に好演していたので文句をつけてるわけじゃないが、これによってより一層の沈鬱さが加わった。どうも本作での改変には、もっともっと深刻で重厚な人間ドラマにという指向があったようだ。しかしそれによって、オリジナルが持っていたストーリー展開における切れ味のよさが薄まってしまった。

アカン!と思ってしまったのは、クライマックスでのカマル・ハーサンの台詞。ヒンディーのオリジナルでは「自分がいつものように勤め先から戻ってくること、ただそれだけのことを妻は毎日神に祈り、そして行かないで欲しいと懇願する」というような台詞をナシールッディーン・シャーが淡々と語る場面。タミル版では何かを勘違いしたのか、北印度でおきたコミュナル暴動の最中に公衆の面前で陵辱され惨殺された女性(ムスリムだと暗示される)のエピソードをカマルが涙ながらに説くのだ。その女性が「コモン・マン」にとってどういう縁続きなのかは説明されないが、新聞で読んだ事件ではなく明らかに自分の身辺の話として語られる。それはちょっと違うでしょう、と言いたい。

ヒンドゥーもムスリムも無差別に狙う爆弾テロ、あるいはその場に居合わせた群集の中で自分が属するのが多数派か少数派かというだけで命運が決まるコミュナル暴動。そういった脅威に不断にさらされている窒息感、これがヒンディー版で初老の男を大芝居に向かわせた動因だった。ところがタミル版では過去の個別的な事件が観客のセンチメントを刺激すべく縷々開示される。 

不条理に不条理をもって対決する、その部分にこそ「大タワケ者の普通人(stupid common man)」のキャラが立ち上がるものなのに、そこに具体的で陰惨なコミュナル騒乱のエピソードを持ってきたら、よくある復讐ものになっちゃうじゃん。そしてなおかつ復讐の矛先がどうにも焦点のボケたものにもなってしまわないだろうか。

なので、この長大な独白のあとで、名前のない男をほぼ捕捉していたはずのハッカーが突然「お手上げだ」と降参したり、唯一の目撃者である巡査が「やっぱ髭はなかったかも」なんて言い出す場面に鮮やかさがないんだな。

この改変は何故なのか。多分、タミルの土壌に合わせるという意図を持って行われたのだと思う。それから、より広い層の観客にアピールしたいというのもあったかもしれない。ブラックユーモアよりもセンチメンタルな復讐譚のほうが田舎の観客にもウケるだろうしね。結局のところ、大元にあるのは、テロというものに対する距離感の違いなのか。タミル、ケララのディープサウス2州がこれまでに体験した爆弾テロ事件の数は、ムンバイのそれとは比べものにならないほど少ない。劇中で言及されるのは1998年のコインバトール2000年のバンガロール。チェンナイについてはない。オリジナルの舞台となったムンバイとの温度差を埋めるための工夫だったのか。が、それを勘案しても興醒めには変わりはない。

原作自体がハリウッド映画 Inside Man (USA - 2006) Dir. Spike Lee にインスパイアされてるって話だが、ムンバイと爆弾テロ犯人の組み合わせはどうやらオリジナルな設定のようだ。

ともかく役者はみんないい芝居してるのに、風土を上手く翻案できなかったのが残念。最初に本作を見ていればそれなりに感心できたかもしれないが、オリジナルから順番に見てしまったのでリメイクの難しさについて色々と考えることになった。そうは言っても舞台をハイダラーバードに移しているテルグ版はやっぱり見てみたいね。

投稿者 Periplo : 01:53 : カテゴリー バブルねたtamil Mohanlal Discography
| コメント (0)