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2010年11月25日

人騒がせな奴ら(8)

左:Amala Paul → Anakha、右:Helen → Oviya (Oviyaa)

見分けがつかないというほどではないが、なんか似てる。

AmalaPaul2.jpghelen.jpg

アマラ・ポールさんについてはデビュー作である(と思うのだが) Neelathaamara (Malayalam - 2009) Dir. Lal Jose の時から気になっていたのである。同好の士と共に「素敵よね~♪」なんてプチ盛り上がりしていたのだ。しかしこの作品中ではホントに小さな役で、オフィシャルサイトにすら名前が一切登場せず、各種レビューでも完全無視。オープニング・クレジットを舐めるようにチェックして消去法でやっと名前が分ったのだった。

なんで、いきなりタミルに行っちまったというのにちょっとビックリ。Veerasekaran (Tamil - 2010) Dir. Sathish Kumar、Sindhu Samaveli (Tamil - 2010) Dir. Sami、Mynaa (Tamil - 2010) Dir. Prabhu Solomon と立て続けに3本の主演作が封切られ、特に Mynaa は評価が高いようだ。いずれも低予算のリアリズム系作品、実見していないので断言できないが、アマラちゃんの役どころはやっぱ田舎娘らしい。公開されたのかどうかいまひとつハッキリしないVikadakavi (Tamil ) Dir. G Krishnan というのもあり。この先にはヴィクラム主演作のDeiva Magan (Tamil) Dir. Vijay でのセカンドヒロイン出演の予定も。

でもってどこかで芸名をアナカーに変えたというのだが、これがどのくらい周知されたものなのか、長続きするものなのか、判断がつかんのじゃ。アマラ・ポールの名前でファンサイトもできちゃってるよ。

ヘレンちゃんにもビックラさせられた。

2008年のマラヤーラム映画総まくり企画のなかで実質的なワースト映画だったのが Apoorva (Malayalam - 2008) Dir. Nithin Ramakrishnan で、腹立ち紛れに「美少女でかろうじて星ひとつ」などと書いたのだが、その美少女がついこないだ見た Kalavaani (Tamil - 2010) Dir. Sargunam で田舎娘のヒロインとして突然出てきて度肝抜かれた。Apoorva ではハイスクールの女学生を演じ、役柄通りのホントの小娘だと思われたのだが、改めて当時のOneIndia 記事を読んでみれば元ミス・ケララだという。つまり現在はもう成人してることは間違いないんだろうな。メディアの前で大胆なマラヤーラム映画界への批判も繰り広げている(わわっ、AMMAから除名喰らっちゃうよ~)。そしてこちらのGalatta 記事では名前はサウンダリヤとなっている、おいおいどーなってんだ。

出演作で公開されたものは上記の2本だけのようだが、Kalavaani の成功によって大いに注目され、以降はひきもきらぬオファーの嵐。カマルハーサン主演の Manmadhan Ambu (Tamil) Dir. K S Ravikumar の脇役出演はどうやら確定、カンナダ進出話もあり。

で、例によって芸名をオーヴィヤーに変更。これは歓迎したい。ヘレンなんて一語名前じゃ検索が大変な事になっちゃうからね。ともかく、Apoorva なんてサイテー映画を観て後悔してたのだが、やっぱり無駄じゃあなかったか。初物買い・青田刈りに目覚めちまいそうだぜ。


それにしてもアレだ、以前紹介したパールヴァティちゃんもそうだったけど、マラヤーラムでは割と都会的な女の子役で出てきたのに、タミル進出ではつぶらな瞳の隣の畦道美女(©川縁先生、パールヴァティは Poo でタミル・デビューしたんだったよね)、そしてオフスクリーンでは妙に化粧が濃くなる、ってのはパターンなのかね。

Anakha.jpgOviya.jpg
上から、アナカー、オーヴィヤー

投稿者 Periplo : 03:50 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2010年11月23日

Rest in Peace : Shanta Devi

Kozhikode Shanta Devi、Kozhikode Shanthadevi とも。11月20日没、享年85歳。

shantadevi.jpg

Kerala Cafe (Malayalam - 2009) の猫を抱いた婆ちゃん役が大変に印象的だったが、その他には地味なメッセージ系映画の脇役としてしか記憶に残っていない。しかし実際にはその出演作は480本にものぼり、国家映画賞助演女優賞を獲得した事もあったという。その葬儀にはケララ州政府よりの追悼顕彰が寄せられた。

しかしSouth Asia Mail 記事によれば、一人息子がタミルナードゥに移り住んでしまってからは老人ホームに暮らしていたとも。Kerala Cafe はホームから呼び寄せられての出演だったのかね。洒落にならないとはこのことか。

Yentha.com 記事には幾つかの名場面の紹介があり。合掌。

投稿者 Periplo : 01:07 : カテゴリー brown dwarf galaxy
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2010年11月03日

やっ、やられたぁ~

khattameetha.jpg
プリヤン先生の最新作 Khatta Meetha (Hindi - 2010) より、既にDVDも発売中

これで二回目だよ、無料の甘言に乗せられて使ってたウェブサービスに裏切られるのは。今回は前よりも酷い。なんたってニュース記事で自分が使ってたHPサービスの終了(既に過去形)=自分のホームページの消滅を知ったんだから。2ヶ月の告知期間中にメールぐらい来てたはずなのだが、どこをどう探しても見つからない、ミステリーだ。

インフォシークが2001年から提供してきた無料ホームページサービス「インフォシーク iswebライト」が10月31日で終了。有料の広告非表示サービスも合わせて終了、閉鎖された。対象となるドメインは「hp.infoseek.co.jp」「at.infoseek.co.jp」「lv.infoseek.co.jp」の3つとみられる。利用者はかなり減少していたようだが、かつては知名度の高かったサービスであり、メンテこそされていないものの依然フリーソフトやゲームの攻略ページなど著名なサイトも。サービス終了の発表は2カ月前に公式ブログ上で行われていたものの、終了直前に話題になるまで知らなかった人も多いようで、終了間際にお気に入りのサイトを保存するツールを尋ねるユーザーも見られた。長年放置していたサイトでは、閉鎖後に気付くユーザーも少なくなさそうだ。(やじうまWatch2010.11.01記事インフォシークの無料HPサービス「iswebライト」サービス終了より)

これまで全然知らなかったのだが、こちらの情報によれば、個人HPの黎明期からのサービスで、ネットの歴史をたどる上での重要サイトも少なくなかったらしい。サルベージ・プロジェクトもあり。

「インド娯楽映画の巨匠 プリヤダルシャンの世界」(http://periplo.hp.infoseek.co.jp/)などという物々しいタイトルと貧弱なコンテンツで2003年に立ち上げ、7年間。2005年に当博客を開設してからは放置プレイと言われても仕方がない状況になっていた。内容的にも無知蒙昧・見当外れ・経年劣化が丸出し、セルフリンクですら殆どない「どこに出しても恥ずかしい」という惨状。加えて何よりも、こちらの興味の持ち方がプリヤン先生から随分と離れたところに来て、そっちで忙しくなっちゃったせいで手入れが出来ないという状況。

そうは言ってもこのサイトを自分から丸ごと廃止しようと考えた事はなかった。なんか卑怯だと思うのだ、今の自分が書くものと折り合わない都合の悪い過去記事をさっくり消去して知らん顔ってのは。幸か不幸かHPのコンテンツはHTML文書として全てバックアップ済。似たような無料サービスを探せばすぐにでもアップする事は出来るのだが…。でもやっぱ手入れはしたいよなあ。

リライトする意欲も湧かないし、宇宙の塵と消えてしまっても惜しくもない記事が殆どではあるけれど、たとえば Manichitrathazhu (Malayalam - 1993) Dir. Fazil なんかは、その後の状況などもフォローしたディスク情報をまとめたい。それをこの博客上で行うか、他のヴェニューを確保して行うかは考え中。プリヤン先生という看板についてもどうするかなあ。最近知り合った印度人が、なぜかこの Priyan News & Gossips を以前から知っていたとのことで驚いたのだが、向こうも「プリヤンていう名前の印度人が日本語で印度映画についてブログを書いてるのかと思ったぜよ」と驚いていた(藁)。

そんな訳で、長らく親サイトということになっていた「プリヤダルシャンの世界」は輪廻の谷間でしばらく姿を消します。数少ないながらリンクして下さったりお励まし下さったりした皆さん、ありがとうございます&ごめんなさい。

プリヤン先生、かたじけない。

投稿者 Periplo : 18:24 : カテゴリーメインサイト更新情報
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2010年11月02日

ベイベ、おまえは蜜に溶かした山葵じゃ!

スリランカの主都コロンボにちょっくら行く用事があったんで、ついでに話題の Endhiran (Tamil - -2010) Dir. Shankar を観てきた。なんとこの地での上映では英語字幕つき、ありがとうスリランカ!

Photobucket

最近いわゆるマイクロ・ブロギングなるものにはまっている。といっても自分が俳句だの短歌だのを捻って投稿しまくるというのではなく、ROMがメイン。世の中には、ブログなどで一定のボリュームを持った感想文を書くまでには至らないが、自分の観た映画についてひとこと言いたい人が無数にいるものなのだな。いや凄いもんなんだ、Endhiran、Enthiran、Robot、イェンディラン、ロボ etc.のキーワードでの検索結果が。

ラジニ+シャンカルの前作 Sivaji The Boss (Tamil - 2007) Dir. Shankar の時も既にこのサービスは始まっていたのだが、こちらがまだツールとしての凄さに気付いていなかった。だから当時の資料が手元になく、同じ条件での比較はできないのだが、この Endhiran への怒涛の反響は明らかにこれまでのものとスケールが違うように感じられる。特にヒンディー語圏観客のレスポンス(と推定されるもの)が印象的。近年のラジニ出演作は多くがヒンディー語に吹き替えられて(あるいは英語字幕が付けられて)北インドでも公開されていると聞く。しかし本作ほどに非タミル人観客を圧倒する状況を作り出したものはなかったのではないか。「無闇に予算をつぎ込んだ泥臭い南印度のイロモノ」という視点ではなく、一映像作品として評価してリスペクトしているものが目に付く。それはもちろん作品総体としてのパワーによるものなのだろうが、やはり観客を劇場に向かわせた原動力としてのアイシュワリヤ・ラーイ効果も大きかったものと思われる。これまでもずっと、作品の立ち上げのたびにラジニサイドは繰り返しアイシュさんにラブコールをし続けて来て、そしてそれは個人的にはあまりスタイリッシュには見えなかったのだが、眼の前に歴然たる効果を突き付けられたような感じだ。そしてアイシュさんが本作まで出演を保留にしてきたのも、結果としてみれば正しい選択だったように思える。

ラジニ信者じゃなく、タミル映画ファンでもない無名氏(だと思うが)のとても端的なレスポンスの一例。

Saw Shankar's Enthiran today. Never thought I will ever see a Rajini movie and say "Awesome"(バンガロールに在住のケララ人と思われるシュリージット君の一行レビュー

業界の方々からも絶賛の嵐。

If u can handle.. Bourne Rajni, Bond Rajni, Rajninator, Rajnix Reloaded, Fast &Rajnious.. All this n more in one movie, Do not miss ROBOT.(Kuselan でラジニと数秒間共演した事もあるマムタ・モーハンダースちゃんの感激のコメント

そして実際に自分でも観てみて、これらのコメントは全く同感できるものだった。現実には還暦を迎えたラジニは、いつものことながら信じられんほどに年齢不詳だった。本作ではいわゆる「スタイル」は影を潜め、そしたらラジニはなんだか可愛いのだな、ちょっと吃驚するくらいに。小手先のスタイルは無くなったが、その代わりにロボットという巨大なギミックが導入された。いうなれば紅白の常連歌手が呼び物にしてる衣装という名の舞台装置みたいなもんか。しかしその巨大なギミックに呑まれることなく、ラジニは楽しげに1人3役(数え方によっては4役とも)を演じ分けていて、さすがだと思った。伊達にヒマラヤで修行してるのじゃないんだな。アイシュさんはというと、演技力が要求されるような複雑なキャラでは全然ないのだが、後半の凄まじい戦いの原因になる美女という役どころには他の誰よりも相応しいものだった。悪の帝王を演るのだと思っていたダニーさんは意外にあっさりした役で、ファンとしては不満が残ったが、チェンナイが舞台(一応そうだと思うのだが)のこの映画に一種独特な未来的無国籍感を与えていた。

役者と同等に存在感を示しているのは、もちろんシャンカル監督。トレードマークである社会告発のシャンカル節は今回は唄ってないが、その代わりにラジニ映画・シャンカル映画あるいはもっと広く伝統的なタミル映画の特質を、大変に贅沢な素材を使って料理して外の世界にまで届けてくれた。その特質とは何かというと、「稚気」だと思う。別に貶めて言っているのではなく。向日性で楽天的、ふっくりとした丸みを持つ力強い単純さ、おとぎ話を現実に変えようと絶えず志向する心性、これらをひと言で言い表そうとすると「稚気」としか表現できないのだ。それはたとえば、他の制作者の手にかかれば非常にニヒルなものとなりかねなかったラストシーンなどによく現われていると思う。この特質、同じ南印でも他の3言語圏では仮に存在したとしても微妙にニュアンスの違うものだろうし、タミル映画からも徐々に失われて来ているものなのではないか。

エグ味を多分に含んだパワフルさ、という点では前作 Sivaji The Boss よりも(これでも)随分大人しくなっている本作、しかし60歳ラジニの記念碑的到達点としての意義は大きい。これだけの達成を遂げたのだから、ここで一度引退してみてもいいのではないか、悪意ではなく虚心にそう思った(余計なお世話だろうが)。

【付記:ジャパン関連】

さてさて、毎度御馴染みのラジニ様による日本へのオマージュである。

まず第一に、こちらさんによれば、本作には日本のロボット関係団体が協力しており、冒頭またはエンディングにクレジットが示されるという。これは事前に知っていたので注意したつもりだが、結局見つけられなかった。日本の関連団体というと日本ロボット学会日本ロボット工業会ということになるかね。

ソングのひとつ、♪ Irumbile Oru Idhaiyam の出だしに「アリガトゴザイマス」という日本語のフレーズがサンプリングされているのが既に日本で話題になっている。しかしもっと凄いのがあるのだ。

劇中の最初のソング、♪ Kadhal Anukkal のサビの部分に以下のような歌詞がありリフレインされるのだ。日本語は筆者による超訳だ、違ってても責任は取れん、念のため。

ஹோக்கு பேபி ஹோ பேபி
hokku baby ho baby
おおうベイベ、おうベイベ
செந்தேனில் ஒஸ்ஸாபி
senthenil wasabi
君は蜜に溶かしたワサビ
ஹோக்கு பேபி ஹோ பேபி
hokku baby ho baby
おおうベイベ、おうベイベ
மேகத்தில் பூத்த குலாபி
megathil pootha gulabi
君は雲に咲く薔薇

蜂蜜にワサビって何やねん?一応こういうレシピが見つかった、食通の間では知られてるのか?いや、実は今チェンナイでは蜂蜜にワサビを溶かしてプレーン・ドーサにつけて食するのが大流行、なんてことは全然なくて、こちらのブログ記事のコメント欄を見るとわかるように、多くのタミル人観客にとっても謎のフレーズであるようだ。かつて作詞家のヴァイラムットゥ先生が来日された折に、何かそれに類したものでも召し上がったのだろうか。とりあえずこれからチューブのワサビでも買って来よっと。

【資料集】
http://en.wikipedia.org/wiki/Enthiran
http://cauvery-south-cine.at.webry.info/201010/article_3.html
http://www.koredeindia.com/010-10.htm#1001a
http://www.thehindubusinessline.com/2010/09/30/stories/2010093051791100.htm
http://www.kollywoodtoday.com/reviews/review-enthiran/
http://sify.com/movies/specials/endhiran/
http://www.upperstall.com/films/2010/enthiran
http://www.hindustantimes.com/Gautaman-Bhaskaran-s-Review-Endhiran/Article1-606907.aspx
http://www.bbthots.com/?p=1573
http://www.directorshankaronline.com/category/movies/enthiran-movies/
http://chennaionline.com/specials/Endhiran/Review.aspx
http://tamilomovie.com/movie-review-rvs/4234-movie-review-enthiran
http://blogs.timesofindia.indiatimes.com/line-of-sight/entry/rajni-vs-rajni-in-enthiran-robot
http://www.indiaglitz.com/channels/tamil/review/9874.html
http://www.dnaindia.com/entertainment/review_review-robot-endhiran-is-an-indian-film-to-be-proud-of_1446033

endhiranMani.jpg
マラヤーラム映画ファンにとってのくすぐりどころはコーチン・ハニーファカラーバワン・マニのチョイ役出演、それにサブちゃんの特別出演。それにしてもこのスチルの扱いは酷い!

投稿者 Periplo : 03:31 : カテゴリー バブルねたtamil so many cups of chai
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