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2012年08月25日

収集癖:ナーラダ仙(5)

unkaiSKS.jpg
この雲海のセットはシンプルだけど綺麗だねえ。絵全体としての雰囲気が、ちょっとこの天平期の透かし彫りを思わせるものがありゃしませんかい?

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一方でこういう野外シーンでは、穏やかなパステルカラー、随所に散りばめられた金、圧縮された遠近法の書き割りなどが、まるで初期ルネッサンスの群像画みたいだ。

Sri Krishna Satya (Telugu - 1971) Dir. K V Reddy

原題:శ్రీ కృష్ణ సత్య
タイトルのゆれ:Shri Krishna Satya, Srikrishna Satya, Sri Krishna Sathya, Sree Krishna Satya, etc.
タイトルの意味:Sri Krishna and Satyabhama

Cast : N T Rama Rao (NTR), Jayalalithaa, S V Ranga Rao (SVR), Kanta Rao, Ramana Reddy, Chittor V Nagaiah, Padmanabham, Rajanala

DVDの版元:Universal
DVDの字幕:英語
DVDの障害:途中で停まるディスクあり
DVDのランタイム:約2時間48分
DVD 入手先Bhavani ほか

参考レビュー集成http://periplosjottings.blogspot.jp/2012/08/sri-krishna-satya-telugu-1971.html

【ネタバレ度70%の粗筋】
ドワールカーのクリシュナ(NTR)の館、そこには第一夫人のルクミニ・デーヴィーを始めとしてクリシュナに仕える多数の女達が住んでいた。その一角にまもなくクリシュナに嫁ごうとしているサティヤバーマー(Jayalalithaa)もいたが、彼女は夫となるクリシュナを毛嫌いして館での行事に顔を出そうともしなかった。そこでクリシュナは眠っているサティヤの枕元に立ち、彼女に前世の記憶を蘇らせる。

サティヤは、前世では蛇王の娘チャンドラセーナー(Jayalalithaa)だった。彼女はラーヴァナ(NTR)の弟であるマヒラーヴァナ(SVR)に懸想され、その地底の王国に捕われていた。折しもラーヴァナにかどわかされたシーターを救い出すためにラーマ(NTR)がランカー島に戦を仕掛ける前夜であった。前哨としてランカー島に忍び込んだハヌマーンの説得により、チャンドラセーナーはマヒラーヴァナに靡くふりをして彼の急所を聞き出してハヌマーンに知らせ、それによってラーマの軍勢は勝利する。戦勝をもたらした働きへの報償として彼女が望んだのはラーマの妻となることだった。しかし、シーターだけを愛し、シーター以外の側妾も第二夫人も一切を拒否するラーマは、その願いに応えることはできない。ナーラダ仙(Kanta Rao)の采配によって、彼女には次の転生においてラーマの生まれ変わりであるクリシュナの妻となることが約束される。

こうした前世の記憶を取り戻したサティヤは、俄然クリシュナを恋いこがれるようになり、めでたくクリシュナとの婚礼を挙げる。しかし、独占欲の強いサティヤはルクミニやジャーンバワンティなど他の妻達と共棲することが我慢できない。嫉妬に苦しむ彼女がナーラダ仙に相談すると、夫を奉納した上でトゥラーバーラム(天秤の片方に人間が乗り、もう片方に同じ重さの宝物や食料を載せてそれらを奉納する儀礼。参考までに改宗者によるごく最近の事例)によって再び取り戻せば、クリシュナはサティヤだけのものになる、と唆される。一時的な奉納の相手はナーラダが引き受けることとなった。

意気揚々と儀式に臨むサティヤ。天秤には悲しげなクリシュナが載っている。サティヤは用意してあった宝物を反対側の皿に載せて行くが、秤は一向に動かない。焦った彼女は所有する全ての財をつぎ込むがクリシュナの重みには釣り合わなかった。絶望に身を捩るサティヤを尻目に、突如態度を豹変させたナーラダは、言葉荒くクリシュナを引き立て市場で彼を奴隷として売りに出すが、人々の反発が激しく館に戻ってくる。プライドを捨てたサティヤはルクミニにひれ伏し、助けを求める。ルクミニは聖なるトゥラシの葉を一枚取り上げ、祈りを込めてサティヤが積み上げた財物の上に載せる。するとついに天秤は動き出しクリシュナと奉納物の載った皿は等しい重さとなる。愛執の罪深さを思い知らされたサティヤは平安な心持ちでカウラヴァとの和平交渉に向かうクリシュナを送り出す。(粗筋了)

divinecomedy1.jpg
入れてあげないんだもん。/遅くなってごめ〜ん。いま来たよ〜。
divinecomedy2.jpg
駄目ったら駄目。/意地悪言わないでさ〜。
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うふふん。/お願い入れて〜〜。
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やっと機嫌直ったんだね〜、よしよし。/あたし、アンタを奉納することにしたから。/うぞっ、がーん…。

【長い寸評】
いや、↑こういう4コマ漫画はいったん始めると止め所がなくなっちゃいそうで、なるべくやらないように自分を戒めてるんだけど、我慢できなくてやっちまった。しかし上のキャプションは筆者が勝手につけたものではなく、実際に概ねこのような会話がなされているのだ。いやもう、笑い通しだよ。いうなればこれ、『お笑い!ドワールカーの家庭内不和』なんだ。

このようなジャンルとしてのリバイバル(訳注:1957年の Maya Bazaar から始まるテルグ映画における神話ジャンルの再生)が、「コメディ・ミソロジカル」とでも呼ぶべき混合ジャンルによって開始されたということは見過ごすべきではないだろう。その後にはシリアスな神話映画も多く作られはしたが、Maya Bazaar で神話ジャンルに導入されたソーシャル的要素の組み合わせは引き続き採用されることとなった。(M Madhava Prasad, Genre Mixing as Creative Fabrication, 2011 より、勝手訳)

本作はその Maya Bazaar を手がけたKVレッディの最後の監督作となった。上で70%の粗筋を書いたが、本作にはそれ以外にも熊王ジャーンバワンタとラーマ&クリシュナとの関わり、ハヌマーンとその息子との邂逅のエピソードなどが散りばめられ、なおかつサティヤバーマーが改心した後には、マハーバーラタのクライマックスの一つである『クリシュナ使者に立つ』が30分ほど続く。しかし、本来なら一番の見せ場であるはずのこのシーンは、なんだかもうすっかり気の抜けた感じで緩〜いエピローグにしか思えないのだ。そのくらいジャヤラリタ・ショーがド迫力なのだ。

高慢ちきに許婚を嘲ったり、一転して降って湧いた恋心にくすぐったがったり、嫉妬で身悶えしたり、悪企みに高笑いしたり、ぴくりとも動かない天秤を前に滝の汗を流したり、ナーラダの企みに気づいて逆切れしたり、ルクミニにひれ伏す恥辱に身を焦がしたり、もう忙しいったらない。もちろんこのストーリーラインは本作固有のものではなく、比較的近い時代に作られたものだけでも、ジャムナがサティヤを演じた Sri Krishna Tulabharam (Telugu - 1966) Dir. Kamalakara Kameshwara Rao やサロージャ・デーヴィーが演じた Sri Krishna Rukmini Sathyabhama (Kannada - 1971) Dir. K S L Swamy などがある。筆者はこの2本も観てみたが、やはりジャヤ様には敵わない。この役、あまり楚々たる美女がやっては、クリシュナとナーラダの男2人が知恵の足りない女を無体に苛めているように見えてよくない。かといってあまりに憎々し過ぎる女悪役でも教訓が効果的に伝わらない、ジャヤ様の、図太くも可愛らしい豚児ぶり(←語法ミス)がまさにハマっているのだ。

SatyaJaya1.jpgSatyaJaya2.jpg

それと同時に、カーンタ・ラーオの演じたナーラダ仙がまた凄いのだ。いつもニコニコ町内会の世話焼き小父さんみたいな風を装いながら、やることが一々エグい。妻が幾人もいる家に希少な印度夜香木の花をたった一輪だけ持って行って、奥さんにどうぞなんて言ってのける嫌らしさ。トゥラーバーラムによるクリシュナの買い戻しが不成立に終わった途端、これまでのへりくだった態度から豹変してクリシュナを叱咤して市場に追い立てる、その非情なビジネスマンぶり。カーンタ・ラーオはナーラダ仙が当たり役といわれた役者で、生涯に9回もナーラダを演じている。筆者はそのうちの7本までを観たが、脂ののり切った狸親爺としての芝居では本作が圧倒的だと感じた。希代のナーラダ仙役者カーンタ・ラーオ(一方で剣劇映画のトップヒーローとしての顔もあった、こちらなど参照)については、もう少し材料が揃ったらまとまった紹介をしてみたいと思っている。

NTRを見に行ったつもりが、ジャヤラリタとカンータ・ラーオにノックアウトされて帰ってきた。これだからテルグ神話映画はやめられないのだ。

krNarada.jpg
ところで、ご主人の体の重さはごぞんじであろうな?(くくっ、この馬鹿女、これで政治的に立ち回ってるつもりなんだぜ)
ご心配なく、充分にわきまえておりますわ、上人様♬(童貞親爺が何いってんだか、大笑いだわよ)

あ〜、もう止めないと…。

投稿者 Periplo : 01:36 : カテゴリー バブルねたtelugu so many cups of chai
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2012年08月24日

Project 2011: その6

2011年のシリーズ最終回。スタート当初は「総まくり」として企画されたプロジェクトだ。全部見るのは挫折してしまったけど、ひとまず他にどんなのがあったのかだけは押さえておきたい。もしかして意外なお宝が隠れているのかもしれないし。以下は2011年公開作品88本中の、その他の43本(うち30本は見ようと思えば見られるのだが)。このうち My Dear Kuttichathan 3DVeeraputhranAthe Mazha Athe Veyil の3本はDVDが発売になったら必ず見ようと思っている。

なお、公開作のリストとしてはウィキペディアの Malayalam films of 2011 に準拠した。もうちょっと客観的なレーティングで振り返りたいならば malayalammovies.org による Malayalam Movies 2011 もいいかもしれない。それから2011年作品76本を観たといってる MovieOrange の書き手による Flashback 2011 : Malayalam Films も参考になる。この記事によれば2011年は豊穣な年だったという。しかし一方 metromatinee のMalayalam Cinema 2011- Flashback によれば、85本リリースのうち投下資金を回収できたのは僅か20本であるとも。危機はまだ去ってはいないのだ。2011年に噴出した感のあるニューウェーブ的な流れが、この危機からの脱出の原動力になるのか足を引っ張るのかまだまだわからないねえ。それではまた来年。

鑑賞保留

Nakharam
Director:T Deepesh
Cast:Ganesh Kumar, Architha, Jose Thettayil, Mamukoya, Madhupal, Sreelatha
VCD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:都市開発のために立ち退きを喰らった小商人の悲劇

Achan
Director:Ali Akbar
Cast:Thilakan, Sasi Eranjikkal
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:孤独な老人と看護士との絆

Note Out
Director:Kutty Naduvil
Cast:Nishan, Mithra Kurian, Jagathy Sreekumar, Suraj Venjaramoodu, Bijukkuttan, Anoop Chandran, Sumesh, Shiya
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:5人の若者のドタバタ・コメディー?

Kudumbasree Travels
Director:Kiran
Cast:Jayaram, Bhavana, Jagathy Sreekumar,Janardhanan, KPAC Lalitha, Radhika
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:田舎者が都会で行われる結婚式に列席するために大挙してバスを仕立てて出かけて行く珍道中記

Payyans
Director:Leo Thaddeus
Cast:Jayasurya, Anjali, Lal, Rohini, Lalu Alex
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:ジャヤスーリヤ定番のオツムが温い若者が中心のファミリードラマか

Living Together
Director:Fazil
Cast:Hemanth Menon, Sreelekha, Sreejith Vijay, Jinoop, Darshak, Menaka, Innocent, Nedumudi Venu
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:なし
コメント:ファーシル監督最新作。ディスクに字幕がついてないのを理由にパスできた、ほっとしたよ〜

Nadakame Ulakam
Director:Viji Thampi
Cast:Mukesh, Vinu Mohan, Sarayu, Sharanya, Jagadeesh, Suraj Venjaramoodu, Jagathy Sreekumar, Indrans, Siddique
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:アマチュアの演劇マニアが自称プロデューサーの甘言に乗せられて映画作りにかかわるという話

Mohabbath
Director:East Coast Vijayan
Cast:Meera Jasmine, Anand Michael, Munna, Nedumudi Venu, Jagathy Sreekumar, Salim Kumar, Ashokan, Suresh Krishna, Devan
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:なし
コメント:許婚である従兄ととカレッジでの恋人との間で揺れるヒロイン

Lucky Jokers
Director:Sunil
Cast:Suraj Venjaramoodu, Jagathy Sreekumar, Ajmal Ameer, Jagadeesh, Vadivelu, Harishree Ashokan, Madhu
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:不明
コメント:ネパール王家由来の宝石を巡ってのドタバタ。コメディアン全員集合映画

Kalabha Mazha
Director:P Sukumenon
Cast:Krishna, Radhika, Thilakan, Mamukoya, Cochin Haneefa, Jagathy Sreekumar
VCD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:隣り合って暮らすヒンドゥーとムスリムの家族の間の出来事を描く

Maharaja Talkies
Director:Devidas Chelanatt
Cast:Mukesh, Urvashi, Jagadeesh, Janardhanan, Vijaya Raghavan, Salim Kumar, T G Ravi, Harishree Ashokan, Unni Maya
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:なし
コメント:村の映画館を経営するウールワシさんの細腕繁盛記のようなものか

Raghuvinte Swantham Rasiya
Director:Vinayan
Cast:Gopi Muralikrishnan, Meghana Raj, Charu Haasan, Thilakan, Sphadikam George, Sudheer Nair
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:職が得られず無為に暮らす若者達にテロリズムの魔の手が忍び寄る、という話

Njan Sanchari
Director:Rajesh Balachandran
Cast:Prashanth Punappara (Ayyappa Baiju), Sonima Sreedhar, Kalasala Babu, Shammi Thilakan, Bheeman Raghu, Kollam Thulasi, Anil Murali, Machan Varghese, Kalabhavan Niyaz, Sagar Shiyas, G K Pilla, Arumukham, Kalpana, Urmila Unni, Maya Moushami, Shabnam, Priyanka, Shantha Kumari, Thanima, Bindu Varapuzha, Tarishma
VCD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:レビューらしいレビューが見つからない正体不明作品。自主制作に近いものか?

Aazhakadal
Director:Shaan
Cast:Kalabhavan Mani, Shruthi Lakshmi, Shammi Thilakan, Vijaya Raghavan, Sai Kumar
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:ムショ帰りのクリスチャンの海の男が、漁師達を搾取する悪者と戦うという話

Shankaranum Mohananum
Director:T V Chandran
Cast:Jayasurya, Meera Nandan, Rima Kallingal, Jagathy Sreekumar, Suraj Venjaramoodu, Sudheesh, Bijukuttan, Indrans
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:これまでミーニングフルな映画ばかりを撮ってきたTVチャンドラン監督による初めてのコメディーという振れ込みだったが、DVDのジャケット写真を一瞥してみる気をなくしてしまった

Vaadamalli
Director:Albert Antoni
Cast:Rahul Madhav, Ramesh Raveendran, Pradeep Chandran, Richa Panai, Niji Mary, Jyothi Chatterji, Bijukuttan, Raveendran
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:例のナイルさん映画を企画しているはずのアルバート監督の第二作目。音楽学校を舞台にしたロマンスとサスペンスらしい

Uppukandam Brothers Back in Action
Director:T S Suresh Babu
Cast:Srikanth, Honey Rose, Vani Viswanath, Richard Rishi, Babu Antony, Jagadheesh, Baiju, Captain Raju
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:タミル・ヒーローのシュリーカーントの初マラヤーラム出演として多少は話題になった

Kanakompathu
Director:Mahadevan
Cast:Deepu Shanth, Shankar Narayanan, Vinod Kishan, Manoj K. Jayan, Mythili, Vivek, Nedumudi Venu, Jagathy Sreekumar, Suraj Venjaramoodu, KPAC Lalitha, Kalpana
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:Manichithrathazhu (Malayalam - 1993) Dir. Fazil の脚本家マドゥ・ムッタムが久しぶりのカムバックして手がけたスリラーらしいが、意味不明と痛罵されて終わった

Kottarathil Kuttibhootham
Director:Kumar Nanda - Basheer
Cast:Mukesh, Jagadheesh, Althara, Ashokan, Suraj Venjaramoodu, Sheela, Geetha Vijayan
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:只今上映中の粗筋を読むとなんだかManu Uncle (Malayalam - 1988) Dir. Dennis Joseph のリメイクのように思える。ただし豪華大スターの特別出演抜きの

Bangkok Summer
Director:Pramod Pappan
Cast:Unni Mukundan (Jayakrishnan), Richa Panai, Rahul Madhav, Sruthi Lakshmi
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:バンコクを舞台にしたスリラーらしいということ以外は何もわからない

Ninnishtam Ennishtam 2
Director:Alleppey Ashraf
Cast:Suresh Nair, Sunitha, Priya, Mukesh, Jagathy Sreekumar, Bheeman Raghu, Suraj Venjarammoodu, Sukumari
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:ラルさん主演+プリヤン先生監督の1986年作品に対して勝手に作った後日談。こういう作り方をしたものにこれまで当たりはなかったんでパス

Scene No. 001
Director:Snehajith
Cast:Saiju Kurup, Niya, Roopasree, Priyanandanan, Biju Varkey, Yadu Krishnan
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:新人映画監督が直面するあれやこれやのトラブルを映画いたものらしい

Oru Nunakkatha
Director:Johnson Thankachan
Cast:Aswathy, Piyoosh, Aneesh Menon, Riaz Khan, Vivek, Asharaf, Jagathy Sreekumar
VCD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:映画界を舞台にしたコメディーらしい。タミル・コメディアンのヴィヴェークが出演

Kadhayile Nayika
Director:Dileep
Cast:Urvashi, Roma, Kalabhavan Prajod, Suraj Venjaramoodu, KPAC Lalitha, Ambika Mohan, Sukumari, Sai Kumar
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:なし
コメント:ウールワシさん演じる未亡人の生活奮闘記と、ローカルTV局を舞台にした殺人事件が絡む話

Chungakkarum Veshyakalum
Director:Isaac Thomas
Cast:Thilakan, Sanjay George, Michelle Sinclair, Jaison Mathews, Saju Varghese, Anu Thahim, Sivan Kailas,
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:カナダで暮らすNRIの息子を訪ねてケララの村からやってきた老人が巻き起こす騒動

Priyappetta Nattukaare
Director:Sreejith Paleri
Cast:Kalabhavan Mani, Bala, Lakshmi Sharma, Mallika, Jagathy Sreekumar, Suraj Venjaramoodu, Mala Aravindan, Ganesh Kumar, Sukumari
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:なし
コメント:ポリティカル・スリラー。カラーバワン・マニが共産党の活動家を演じるという

Ven Shankhu Pol
Director:Ashok R Rath
Cast:Suresh Gopi, Murali, Manoj K Jayan, Jyothirmayi, Meera Nandan, Anoop Menon, Lalu Alex, Chembil Ashokan, Sukumari
ディスクの発売:何らかのディスクがあることを MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:スレーシュ・ゴーピのアクション推理ドラマ。この手のものとしてはけっこう贅沢なキャストだと思うのだが、レビューが見つからず

Umma
Director:Vijayakrishnan
Cast:Shobha Mohan, Sreehari, Madhu
ディスクの発売:確認できず
コメント:マクシム・ゴーリキーの『母』の翻案、マーピラ社会を舞台にしている

Teja Bhai & Family
Director:Deepu Karunakaran
Cast:Prithviraj, Akhila Sasidharan, Thalaivasal Vijay, Suman, Suraj Venjaramood, Jagadheesh, Salim Kumar, Indrans, Nedumudi Venu, Rajeev Govinda Pillai
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:クアラルンプルのヤクザのドンが、惚れた娘と結婚するために堅気のふりをする、というコメディー

Arabipponnu
Director:Vijay
Cast:Thilakan, Joobin, Rajan P Dev, Sarika, Soorya, K R Vijaya
VCD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:MTヴァースデーヴァン・ナーイルの同名小説があるが、それの映画化なのかどうかは不明。子供達に見捨てられたムスリムの老夫婦を描くという

My Dear Kuttichathan 3D
Director:Jijo Punnoose
Cast:Kottarakkara Sreedharan Nair, Dalip Tahil, Rajan P Dev, Mukesh, Master Arvind, Master Suresh, Baby Sonia, Urmila Matondkar, Prakash Raj
VCD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:大人気の3Dの波が面白い形でケララに押し寄せてきた。1984年にインド初の3D映画として封切られた My Dear Kuttichathan は、1997年にヒンディー吹替え版 Chhota Chetan が公開され、その際にはウルミラー・マートーンドカルをフィーチャーしたポーションが追加された。2010年のタミル語版 Chutti Chathan にはさらにプラカーシュ・ラージとサンターナムのパートが加わったという。この2011年マラヤーラム版はどうやらそのタミル版が逆輸入されたもののようだ
Kuttichathan.jpg

Ulakam Chuttum Valiban
Director:Raj Babu
Cast:Jayaram, Mithra Kurian, Biju Menon, Suraj Venjaramoodu, Vandana Menon, Suresh Krishna, Salim Kumar
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:金に困った野菜卸商が、TVのリアリティ・ショーに出演する、というような話

Sarkar Colony
Director:V. S. Jayakrishna
Cast:Mukesh, Devayani, Jagadheesh, Jagathy Sreekumar, Ashokan, Sona Nair, Suraj Venjaramoodu, Jaffer Idukki
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:下級公務員の楽ではない暮らしを悲喜こもごもで物語るコメディー

Koratty Pattanam Railway Gate
Director:Hafiz Ismail
Cast:Ajay Natesh, Mallika, Premnath, Rajeev Rajan, Shammi Thilakan, T S Raju, Kalasala Babu, Narayanan Kutty, Bineesh Kodiyeri, Nelson, Sajeer, Shafeek, Seema G Nair, Seenath, Shalini, Krishna, Sonia, Master Sreekailas, Master Aashik
ディスクの発売:確認できず
コメント:二つの若者のギャング団が対立し、凄惨な暴力の応酬が描かれるという。タミル・ニューウェーブの影響下?

Pachuvum Kovalanum
Director:Thaha
Cast:Mukesh, Suraj Venjaramoodu, Meghana Raj, Jyothirmayi, Jagathy Sreekumar, Innocent, Sai Kumar, Sona Nair, Kalpana
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:連続テレビドラマのやり手ディレクターが撮影現場のでの殺人事件に遭遇する、というコメディー

Veeraputhran
Director:P T Kunju Muhammed
Cast:Narain, Raima Sen, Sarath Kumar, Lakshmi Gopalaswamy, Siddique, Kalabhavan Mani, Sai Kumar, Devan, Valsala Menon, Sajitha Madathil
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:ケララの生んだ対英独立闘争の英雄、モハンマド・アブドゥル・ラヒマーンの伝記映画。Paradesi (Malayalam - 2007) のPTクンニュモハンマドの監督作。堅苦しい面はさておき、ライマ・セーンのマラヤーラム初出演作だ。なんでディスク発売されないんだよ〜
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Swapna Sanchari
Director:Kamal
Cast:Jayaram, Samvritha Sunil, Innocent, Harishree Asokan, Salim Kumar, Bhama, Meera Nandan, Balachandran Chullikkadu
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:湾岸帰りの小金持ちが肥大した自尊心から各種の大盤振る舞いを行うがその行き着く先は…というストーリー

Innanu Aa Kalyanam
Director:Rajasenan
Cast:Rajath Menon, Saranya Mohan, Malavika Wales, Roshan, Kunchan, Jagathy Sreekumar, Sudheesh, Bindu Panicker, Rohini, Suraj Venjaramoodu
ディスクの発売:ACDのみ MyIndiaShopping にて確認済み
コメント:工科大学で学ぶ4人の男女の青春成長物語

Sundara Kalyanam
Director:Chandra Mohan
Cast:Ubaid, Sruthi Lakshmi, Pooja Vijay, Santha Kumari, Ottapalam Pappan, Venu Machat
ディスクの発売:確認できず
コメント:ネット上で情報がほとんど見つからない。イメージを眺めると、Krishnanum Radhayum と同類じゃないかという気もしてくるのだが

Athe Mazha Athe Veyil
Director:G Manu
Cast:Anoop Menon, Lena, Jagathy Sreekumar, Madhupal, Master Ashwin
ディスクの発売:確認できず
コメント:おお、注目のレナさんがヒロインをやっているではないか。子育てを巡って夫婦間でギクシャクする話らしい
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Bhagavathipuram
Director:Prakashan
Cast:Ashraf, Arun, Souparnika, Jaffar Idukki, Narayanan Nair, Archana
ディスクの発売:確認できず
コメント:タミル・ニューウェーブの田舎もの Aaravadhu Vanam (Tamil - 2010) Dir. Bhuvanesh からイタダいてきたストーリーらしい

Happy Durbar
Director:Hari Amaravila
Cast:Mukesh, Suraj Venjaramoodu, Lakshmi, Rahul Madhav, Jagathy Sreekumar, Captain Raju, Spadikam George, Indrans
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:CID捜査官のお笑いコンビが巻き起こす珍騒動の数々

Killadi Raman
Director:Thulasidas
Cast:Mukesh, Megha Nair, Siddique, Lena, Siddique, Saranya Mohan, Lalu Alex, Priya Lal, Jagathy Sreekumar, Rajith Menon, Sukumari
DVD の発売:MyIndiaShopping にて確認済み
DVDの字幕:英語
コメント:交通事故に遭った女性を善意から病院に担ぎ込んだことから主人公を襲う不条理なトラブルの数々、というコメディー

投稿者 Periplo : 15:29 : カテゴリー バブルねたkerala
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2012年08月23日

Project 2011: その5

それでは今回もオマケから。2011年に目覚ましかった男優編だ。お姉ちゃん&小母ちゃんと比べていまいちノリが良くないな。モーハンラール、マンムーティのツインタワーはメガヒットこそなかったものの存在感は減じていない。それから若いニイちゃんたちが何やらワラワラ出てきてるみたいだが、悪いが顔を覚えきらん。まっ、来年あたりに淘汰された時点でまだ生き残ってたら覚えてやってもエエよ。

chackochan.jpg

2011年にグワーッと来た人って言ったら、やっぱこの人、希少な30代明星(当年35歳ということになっている)クンチャーコー・ボーバン君(別名チャコーチャン、ふざけているのではなく、ケララ・クリスチャンの間でポピュラーな愛称形で、現地でもこう呼ばれている)でしょう。

かなり前に少しだけ紹介したこともあったけど、「お家制度」がそれほど強固ではないマ映画界の中で、名門といえばこれほどの名門も他にいないだろうという育ちの良さ。監督・プロデューサーだった祖父のクンチャーコーは1947年にアレッピーにウダヤ・スタジオを創設し、マドラス、コインバトール、セーラムなどタミル・ナードゥ州のスタジオ施設に依存していたマラヤーラム映画界をケララに呼び戻し、一時代を築いたという。その後事業はチャコーチャンの父でやはり監督だったボーバン・クンチャーコーに引き継がれたが、いつの頃からかケララではスタジオ・システム自体が斜陽化し、TV撮影施設として細々と存続するのみとなっていた。その父が2004年に没した後はチャコーチャンが引き継ぎ、2009年には Uday Soorya Hi-tech Film City なる名前で再出発したなどと報じられたが、これが現在事業として軌道に乗っているのかどうかは調べてみてもよく分からなかった。

チャコーチャンの個人的な芸歴に転じると、Aniyathipravu (Malayalam - 1997) Dir. Fazil でデビュー、これは大ヒットとなり、チョコレートヒーローとして若い女性の間での人気が沸騰した。Aniyathipravu は非の打ち所のない名作だったが、それを名作たらしめたのはファーシル監督のきめ細かな演出に支えられたチャコーチャンの天才的な演技力だったと思う。 そして、(例によってだが)二十歳そこそこのヒーローというのはこの時期のケララでは全くもってユニークな存在でもあった。さらに「ダンスのセンス全滅」 なマ映画界にあって、踊りの能力においてもチャコーチャンは突出していた。易易と軽々と踊る若いロマンチック・ヒーローというのは革命的な存在だったのだ。

デビュー以降2004年頃までは概ねこの路線で、しかしかなりのんびりとキャリアを築いていたのだが、その後出演本数が落ち込み、内容もどんよりとしたものになっていき、ついに2007年には新作封切りゼロにまでなってしまう。2004年に父をなくし、翌2005年に結婚し、それらと関係があるのかどうか不明ながら同じ頃に不動産ビジネスに乗り出したのが原因である。途中 Twenty:20 (Malayalam - 2008) Dir. Joshiy での情けな~いアイテムダンサーと Lollipop (Malayalam - 2008) Dir. Shafi での情けな~い恋敵役を経て、本格的な再出発はジャヤスーリヤと共演の Gulumal: The Escape (Malayalam - 2009) Dir. V K Prakash から。かつてのような、単独ヒーローとしての出演があたりまえという待遇はもうなかった。

俳優としてのチャコーチャンが本当に息を吹き返したのは Elsamma Enna Aankutty (Malayalam - 2010) Dir. Lal Jose によって。チャコーチャン自身も自分の復活がラール・ジョース監督に負っていることをインタビューで述べている。そして2011年には秀作、サイテー映画、ゲスト出演とりまぜて出演作を8本にまでのばした。かつてのおっとりした構えを振り払うかのように、親爺達ともみ合ったり(Seniors)若いのに混じってみたり(Sevenes)ニューウェーブだったり(Traffic)古くさいのだったり(Doctor Love)。比較的短躯で童顔なのは変わらず、しかし突風には充分気をつけなければならない頭髪になって、それでも ’I have to keep myself young if I have to be competing with them in this field’ なんて言ってるのだ、泣ける〜。結局、2000年代半ばの休業に到る事情、不動産ビジネス分野での成果など、本当のところはどうだったのかは分からない。けど、勝手な想像をすることを許してほしいのだ。呑気に構えすぎて身上が傾き、試しにやってみた投機で大火傷して、やっと我に返った若様がお家再興のためについに本気で踊り出す、ロマンだあ〜、浪花節だあ〜。

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脇役マニア的には、当サイトでは「万年チンケ悪役」が冠言葉になってしまったバーブラージの突然のブレイク。 Salt N' Pepper でのコミカルな料理人役が大受けしてしまっての椿事。調子に乗って翌2012年には主演作品まで公開された(Naughty Professor)が、これは調子に乗りすぎたようで撃沈されてしまった。まあしかし、いつも目ぇ吊り上げて「ぶっ殺したる!」なんて言ってる奴が、意外にお惚けだったり意外に優しかったりするところを見せられると胸キュンになっちゃう観客ってのは、なんか大衆情報化社会を感じさせる現象だよね。

なんてところで、やっと本題。

星1つ

cvKayam.jpgKayam

Director:Anil K Nair
Cast:Swetha Menon, Manoj K Jayan, Bala, Aparna Nair, Anil Murali, Sona Nair, Subair, Kottayam Nazir, Pala Charlie

原題:കയം
タイトルの意味:Whirlpool

DVDの版元:AP International
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約1時間51分

ジャンル:エ ロ
キーワード:ニンフォマニア、漁師、幼時のトラウマ、男性不信、たらい舟

当網站の関連ポスト:2010.12.31(予告的紹介)
参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/kayam-malayalam-2011

【寸評】
70 年代または80年代に作られた同名作品のリメイクらしい。しかしオリジナルについてはVCDが発売されているのみで、情報が全くつかめない。それはともかく、本作も事前には結構期待が高い一品だったのだ。並外れて肉感的で性への欲望を隠そうともしない野生の美女と翻弄される男たちなんてストーリー、マラヤーラムでしか作れないアートなファンタスティック・ワールドになるかもしれなかった、それもシュウェちゃんことシュウェータ・メーノーンさんの主演でだ。しかし制作者側の力量が決定的に不足していた、三流桃色映画が途中で収拾がつかなくなってホラー映画に路線変更して無理矢理終わらせるというていたらく。おまけにプロデューサが小銭欲しさに本作のスチル写真を勝手に精力剤メーカーの広告に流用することを許したとして(こんなの)、シュウェちゃんが訴えを起こす、なんていうみっともない一幕も。やれやれ。


cv3kings.jpgThreee Kings

Director:V K Prakash
Cast:Kunchacko Boban, Indrajith, Jayasurya, Sandhya, Ann Augustine, Samvritha Sunil, Ashokan, Jagathy Sreekumar, Salim Kumar, Suraj Venjaramoodu, Kunchan, Sreejith Ravi, Vijay Babu, Ambika Mohan, Majeed, Balachandra Chullikkad, Sasi Kalinga

原題:ത്രീ കിങ്ങ്സ്
タイトルのゆれ:Three Kings

DVDの版元:AP International
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間03分

ジャンル:コメディー
キーワード:ニランブール、王家、三馬鹿息子、マイソール、埋蔵宝物、TVリアリティショー、ハリウッド元ネタ

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/three-kings-malayalam-2011

【寸評】
この前のエントリーBeautiful の項)では「突然ランクアップし、ほとんど一部リーグ入りしたと言ってもいいくらいになった」と書いたVKプラカーシュ監督のコメディー。これまで紹介してきた2011年作品の中では文句なしのサイテーだ。だからこのプラカーシュさんは信用できないんだよ。どういう訳かケララ人が愛好する、中年男(まあ本作では若者という設定だけど)3、4人が画面狭しとドツキ合うタイプのやつ。敢えてポジティブな点を挙げるなら、中盤に出てくる(ケララ人から見た)テルグ人の名前の神秘に関するジョークのところが面白かった。もっと色々書こうと思ったのだが、これを見た時にオイラがとってたノートには、あとは「笑いの永久凍土帯」としか書かれていなかったのだった(泣)。

【2013年10月18日追記】
その後、本作はMast Maja Maadi (Kannada - 2008) Dir. R Ananth Raju の志の低いパチリだということも判明した。

ThreeeKings.jpg
これは多分カメラマンが悪のりしたイメージ・スチルだろう、いくら何でも本編には出てこないだろうと思ってたら、実際にこーゆーシーンがあった……。クンチャーコー君、やっぱり少しは脚本を選ぼうよ。

以上で、筆者が鑑賞した2011年作品の45本の紹介は終わり。次回はそれ以外の40余本について簡単にリストアップしようと思う。

投稿者 Periplo : 01:50 : カテゴリー バブルねたkerala
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2012年08月22日

Project 2011: その4

今回は星2つ、もう紹介と言うよりは警報として発信しておきたいというレベルのものだ(その割には妙に口数多いな、自分)。それだけじゃあナンなので2011年にガーンと前面に出てきた人たちについてサラリとふれておきたい。まずは女の子ちゃん&小母ちゃんから。

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まあ、女王の座は再びカーヴィヤ・マーダヴァンに戻ってきたことは間違いはない。フィルモグラフィーを見ると、離婚騒動の最中にあった2010年にはたった1本の出演作しかなかったが、2011年は5月に正式に離婚が成立し、本数も一気に6本まで戻した。いずれも大作、あるいは意欲作。はっきり言って逆戻り不可能なほどに膨満化+オバさん化してしまったように見えるのだが、ケララの衆がカーヴィヤさんに寄せる支持はいまだに絶大なようなのだった。この先も頑張って欲しい、でもできれば洋装は避けたほうがいいと思うのだが。

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女王様は一人だけではなかった。この2011年に頂点を極めたのはシュウェちゃんことシュウェータ・メーノーンさんでしょう。ウィキペディアのフィルモグラフィーによれば、2001年にAnaswaram (Malayalam - 2001) Dir. Jomon でデビュー(ここの右下にその時のものと思われるイメージあり)、その後ボリウッドに行き、マラヤーラムへのカムバックは2006年、そしてPaleri Manikyam で2009年に大躍進、2010年はちょっと休憩、2011年には再び Salt N' Pepper などで話題をさらった。そのシュウェちゃんも2011年6月にめでたく挙式、現在は妊娠休業中ということだが、このまま引退してしまうということはどうやらなさそうだ。

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ガールズではこの二人、ニティヤ・メーノーンとラミャ・ナンビーシャン。

ニティヤは Aakasha Gopuram (Malayalam - 2008) Dir. K P Kumaran で本格的に映画デビュー、Kerala Cafe (Malayalam - 2009) の中の短編 Happy Journey Dir. Anjali Menon でも大いに注目されたが、2011年に名実共にメジャーリーガーになったという感じだ。既にタミル、テルグ、カンナダの出演作があり、特にテルグではさほど多くはない出演が全て話題作となって確実に地歩を築いている。それとともに業界内での内輪揉めにまつわるゴシップもしばしば聞こえてくるようになった。個々の事例の真贋は不明だし、内容も死ぬほど下らないから興味はないのだが、要するにこうした摩擦はこの子がマラヤーラム映画(あるいはインド映画)の現状に対して大いに批判的であり、それを率直に口に出していることが根底にあるのではないかと思う。

ラミャ・ナンビーシャンは1990年代半ばから子役として活躍しており、ヒロイン・デビューは Aanachandam (Malayalam - 2006) Dir. Jayaraj によって。しかしその後しばらくは子役を脱しきれていないような助演が続き、キャリアは低迷していた。それが2011年になって TrafficChaapa Kurish とで急浮上。ベビー・フェイスはそのままに、悩ましく蠱惑的かつ不道徳な「危ない子」として観客を圧倒した。しかも肌の露出もアイテムソングもなしでだ。それはひとえに、この子のちんまりとまとまった子役顔に拭いようもなくクッキリと「悪」という文字が浮かび上がっている、そのことを彼女が充分に自覚したからなのではないだろうか、そんな想像が掻き立てられるのだ。

ともかく、ニティヤとラミャ、どちらもこの先のマラヤーラム・ニューウェーブを牽引して行くことになるのは間違いないと思う。

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このくらいで止めておけば普通の人には充分なところだが、脇役マニア+熟女好きとして、どうしてももう一人紹介しておきたい。レナ・アビラーシュさんだ。

正直なところ、この人の顔と名前が一致するようになったのは割と最近のことだ。実はテレビの連続ドラマではかなりの人気者だというのだが、映画の方では端役専門だった。フィルモグラフィーを見ると自分が以前から名前も知らずに礼奈さんを眺めていたことがわかった。懐かしい感じがするのはそのためか。大抵は大家族全員集合もので前から3列目で顔だけ出して笑ってるような役だった。それが2011年には前から2列目まで来た。その分台詞が増えて魅力も倍増、特に Traffic での大スターを叱り飛ばす妻の役、Snehaveedu での実母と和解したいのに出来ずに喧嘩してしまう駆け落ちした娘の役がこちらの心の琴線に触れた。2012年には最前列に出てきてくれるのではないかと今からワクワクなのだ。

さて、ここからが本題。

星2つ

cvIthuNammude.jpgIthu Nammude Katha

Director:Rajesh Kannankara
Cast:Asif Ali, Nishan, Abhishek, Ananya, Amala Paul, Nimisha Suresh, Vineeth Kumar, Kaviyoor Ponnamma, Shoba Mohan, Indrans, Lalu Alex, Jagathy Sreekumar, Ambika Mohan, Suraj Venjaramoodu, Kottayam Nazir, Devan, Kalaranjini, Dhanya, Jagadheesh, Lishoy, Balachandra Chullikkad, Manoj Thomas

原題:ഇതു നമ്മുടെ കഥ
タイトルの意味:This is our story
タイトルのゆれ:Ithu Nammude Kadha

DVDの版元:MoserBaer
DVDの字幕:なし
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間11分

ジャンル:青春
キーワード:タミル・ニューウェーブ、リメイク、アレッピー

当網站の関連ポスト:2011.12.18(リメイク比較)
参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/wish-list-ithu-nammude-katha

【寸評】
タミル・ニューウェーブの有名作 Nadodigal (Tamil - 2009) Dir. P Samuthirakani のかなり忠実なリメイク。同作の売りであるアクションシーンなどはカット割りまで同じではないかというくらいのものだ。しかし地理的なセッティングをタミル南部のマドゥライ地方からケララの水郷アレッピーに、主役をシャシ・クマールからアーシフ・アリに変えただけで、完全に別物となった。なんかこう醒めていて、低血圧で腰砕けなサスペンスなのだ。脚本も演出も原作に忠実だから破綻は全然ない、ニュアンスだけが違う。タミル映画の激情的な性向とマラヤーラム映画の抑圧的・内向的な指向性との違いが本作を通してくっきり浮かび上がった形だ。タミル・ニューウェーブを移植したからといって即そのままマラヤーラム・ニューウェーブとはならない、ということがよく分かる、そういう意味での変なお勧めだ。


cvChinatown.jpgChinatown

Director:Rafi Mecartin
Cast:Mohanlal, Jayaram, Dileep, Suraj Venjaramoodu, Kavya Madhavan, Poonam Bajwa, Deepa Sha, Pradeep Rawat, Captain Raju, Shankar, Shanavas, Jose, Jagathy Sreekumar, Ranjini Haridas

原題:ചൈന ടൌണ്‍
タイトルのゆれ:China Town

DVDの版元:Central
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間29分

ジャンル:コメディ
キーワード:ゴア、カジノ、関取、ギャング抗争、クリスチャン、マルチスター

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/chinatown-malayalam-2011

【寸評】
モーハンラール、ジャヤラーム、ディリープのデコボコ3人組が繰り広げるドタバタ・アクション。この分野の第一人者であるラーフィ・メカーティン監督のものということもあり、そこそこはヒットしたようだが、リリースの時期をちょっと誤ったのではないかと思う。前回紹介の Christian Brothers とキャストがかなりかぶっているのに同時期に劇場にかかっていたのだから。筆者は両作を現地で2日間で立て続けに観て、すっかり何がなんだか分からなくなってしまった。ちなみに本作のタイトルは、舞台の一部であるゴアにあるカジノの名前「チャイナタウン』にちなんでいるだけで、中国的な要素は全くない。で、中国人の代わりに正体不明の欧州人角力を延々と写しているのだ。豊満親爺ランドであるケララで、笑いを取るためにわざわざ日出ずる国の角力のビジュアルを使うというのは時折目にする現象。一部のニュースではハンガリー出身のプロの関取だという情報もあったがたぶんガセ、この画像を一瞥すればわかるが、鍛え抜かれたアスリートの体には見えないし髷の結い方も杜撰、大方コーヴァラム・ビーチで拾ってきたんだろう。まあこの人の出自はどうでもいいけど、この画像だけで本作のユーモアのレベルは推し量れてしまうだろう。ラーフィ・メカーティンの劣化を感じてしまった残念な一作。


cvSeniors.jpgSeniors

Director:Vyshakh
Cast:Kunchacko Boban, Jayaram, Biju Menon, Manoj K Jayan, Ananya, Padmapriya, Suraj Venjaramoodu, Siddique, Meera Nandan, Radha Varma, Jyothirmayi, Jagathy Sreekumar, Vijaya Raghavan, Lalu Alex, Shammi Thilakan, Rahasya, Sumit Naval, Sajitha Betti, Sreejith Ravi, Narayanan Kutty

原題:സീനിയേഴ്സ്

DVDの版元:AP International
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間24分

ジャンル:コメディ
キーワード:学園殺人事件、生涯教育、幽霊、学園祭レビュー

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/seniors-malayalam-2011

【寸評】
何かと話題になりヒットもした Pokkiri Raja (Malayalam - 2010) でデビューしたヴァイシャーク監督の第二作目。本作も地すべり的なヒットになったという。しかし内容は破れかぶれの便所の火事映画とでも言ったらいいだろうか。早い話が Classmates (Malayalam - 2006) Dir. Lal Jose のパロディな訳よ。今からもう6年も前の作品になるが、まあこれは今日隆盛となったニューウェーブの先駆けだったと言えるだろう。Classmatesでもキーとなるのは4人の学生だった。そして学園内の死亡事件というモチーフ、卒業後時間が経ってから当事者達が再会するという構造も同じ。まあそれを親父ギャグで全面コーティングして展開するわけなのだが、Pokkiri Raja での馬鹿笑いには至れなかった。やっぱりあれはマンムーティの自虐ネタの破壊力だったのかもしれない。本作ではビジュ・メーノーンのコメディセンスが高く評価されることになった、埋もれてる才能ってのはまだまだあるもんなんだ。これからこのオッさんのコメディを嫌というほど見せられることになるのかもという予感。

それにしてもこの↓ポスターを目にしながら(劇場で実際に掲げられてた)ひるむことなくボックスオフィスに向かい金を払って入場する成人男女がいるというのは凄い。やっぱインド人に勝てると思っちゃあかん。
seniors.jpg


cvViolin.jpgViolin

Director:Sibi Malayil
Cast:Asif Ali, Nithya Menon, Lakshmi Ramakrishnan, Reena Basheer, Vijayaraghavan, Nedumudi Venu, Sreejith Ravi, Chembil Asokan, Anil Murali, Janardhanan

原題:വയലിൻ

DVDの版元:AP International
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間17分

ジャンル:ロマンス
キーワード:フォート・コーチン、クリスチャン、若草物語

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/violin-malayalam-2011

【寸評】
以前傑作として紹介した Mutharam Kunnu PO (Malayalam - 1985) でデビューしたシビ・マライル先生は25年超の安定したキャリアを持つ「中堅以上巨匠未満」という監督。 40本以上の監督作のジャンルはスリラー、ミュージカルなど多岐に渡るが、「気恥ずかしくなるくらいのバタ臭い設定の中での少女漫画みたいなラブコメ」というものを結構作っているのだ、このジャンルでは第一人者と言ってもいいだろう。ただ昔はそれをこういう面子で作ってた。なので、気恥ずかしさよりもシュールさの方が上回っていた。それが、前作 Apoorvaragam (Malayalam - 2010) でニティヤ・メーノーンという「逸材」を見つけて、完全にストッパーが外れてしまったようなのだ。生年がはっきり分からないシビ・マライル先生、50代半ばというぐらいのところだろうか、まだ老耄には早いと思うのだが、このままストッパーなしで暴走を始めてしまうのではないか、見ていてそんな不安が胸をよぎる、乙女の夢(ただし初老男の想像による)が詰まったロマンチックな一品。


cvMetro.jpgThe Metro

Director:Bipin Prabhakar
Cast:Sarath Kumar, Bhavana, Nivin Pauly, Suraj Venjaramoodu, Suresh Krishna, Shammi Thilakan, Nishant Sagar, Siddique, Kalsala Babu, Majeed, Jagathy Sreekumar, Ponnamma Babu, Bhagath Manuel, Biyon Gemini, Arun

原題:ദി മെട്രോ

DVDの版元:Central
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間11分

ジャンル:スリラー
キーワード:コーチン、政治家暗殺、グーンダ、ヤング群像、ブロードウェイ

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/the-metro-malayalam-2011

【寸評】
湾岸出稼ぎから一時帰国した青年とその友人達が再会を祝して田舎への小旅行に出かけるが、その帰途コーチンで犯罪に巻き込まれ深夜の街を右往左往する、というストーリー。つまり、メトロとはコーチンのことなのである。作中では「ドゥバイにも並ぶ」なんて形容してる台詞まであって、こっちは飲みかけのチャイを辺り一面に吹き散らしたりした。夜の12時前に寝静まって真っ暗になっちゃう街を普通はメトロとは言わんだろ。大都会とまではいかなくても昼間は賑わっていてウキウキ楽しく散策できる、それがレストランで夕食を終えて表に出ると、繁華街を歩くのに懐中電灯が欲しくなる、インドの地方都市って大概がこんなもんだ。そして本作のキーとなっているのもまさにこの現象なのだ。青年達がコーチンからヴァイピーン島を経由してトリシュールに抜けようとしてどうやら道を間違えたらしく逆戻りしてしまう、などという具体的な地名が辿れるのは面白い。そういうリアリティあるスリルと、サラト・クマールのスーパーコップぶり、マ映画の緩い基準からしても二昔前なアイテムソングなどが結びつかずチグハグな印象。


cvRathinirvedham.jpgRathinirvedam

Director:T K Rajeev Kumar
Cast:Swetha Menon, Sreejith Vijay, Manian Pillai Raju, Shammi Thilakan, Unda Pakru, KPAC Lalitha, Shoba Mohan

原題:രതിനിര്‍വേദം
タイトルの意味:Adolescent desire
タイトルのゆれ:Rathinirvedham, Rathi Nirvedam

DVDの版元:Harmony
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約1時間51分

ジャンル:青春
キーワード:同一言語旧作のリメイク、蛇塚、初体験、年上のお姉さん、中央トラヴァンコール、星回りの凶兆、SEIKO時計

準オフィシャルサイト:http://www.manoramaonline.com/advt/Specials/Metro/Rathinirvedam/index.asp
当網站の関連ポスト:2011.03.10(予告的紹介)
参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/rathinirvedam-malayalam-2011

【寸評】
パドマラージャン原作、バラタン監督による Rathinirvedam (Malayalam - 1978) Dir. Bharatan の鳴り物入りリメイク。しかし原作を貶めたと酷評された(ただし興行的には、もともと低予算だったこともあり、エ ロが呼び物となって一定程度のヒットになったようだ)。本作を観て、パドマラージャンの未亡人はもうリメイクの許可を出さないことを決めた、などとも報道された。オリジナルは、片田舎で無為の日々を過ごす青年の春の目覚めを、詩情豊かに、かつ残酷に描き名作とされた。リメイクの本作の最大のウリは、なんといってもヒロインがシュウェちゃんことシュウェータ・メーノンさんであること。若いのがあれこれとイケない妄想を膨らませる相手としては最高のキャスティングでしょう。この点だけはオリジナルのオバちゃん臭いジャヤバーラティよりも格段に勝っていた。だけど、ただそれだけなんだよね。オリジナルにあった張りつめた緊張感と瑞々しさは本作では失われ、よくある記号表現の羅列だけのダレダレの2時間となってしまった。なお、こちらの記事によれば、本作でデビューした主演(いや助演だな)のシュリージット・ヴィジャイ君にとって、撮影を通して一番チャレンジだったのはムンドゥを着こなすことだったという。いや、世も末じゃ。


cvFilmstar.jpgThe Filmstaar

Director:Sanjeev Raj
Cast:Dileep, Kalabhavan Mani, Muktha George, Rambha, Thalaivasal Vijay, Jagathy Sreekumar, Vijaya Raghavan, Salim Kumar, Ashokan, Valsala Menon, Devan, Suraj Venjarammoodu, Baburaj, Sadiq, Narayanan Kutty, Babu Namboothiri, Kottayam Nazir, Pala Charlie, Guruvayoor Sivaj

原題:ഫിലിംസ്റ്റാര്
タイトルのゆれ:Filmstar, Film Star

DVDの版元:AP Internationaal
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間21分

ジャンル:人間ドラマ
キーワード:悪徳政治家、スーパースター、石鹸会社、映画界内幕

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/filmstar-malayalam-2011

【寸評】
南インド映画界きってのスーパースター(Kalabhavan Mani)の邸宅に侵入した脚本家志望の男(Dileep)、彼は不快さを隠さないスターを前にして自分が温めてきたストーリーのプレゼンをすることをなんとか許される。最初は嫌々耳を傾けていたスターは、途中から俄然興味を示し始め、その脚本を映画化すること、そして自分が主演することをその場で約束する。それは巨大資本と利権まみれの政治家による謀略で父祖伝来の土地を追われた村人たちの物語だった。大体こんなストーリーで、要はよくある悪徳資本家+政治家粉砕ものなんだけど、主演のディリープに並べてカラーバワン・マニを準主役で立てたり、凝った仕掛けを作ろうとした意図は窺える。しかしこれは観客の共感の行き先をどっちつかずなものにしてしまった。ここのところの「ディリープがなんか変わったことしようとしてる」シリーズのうちの一つなんだと思うけど、裏目に出てしまった。だいたい、カラーバワン・マニは「南インドのスーパースター」(注:ケララではない)をやるには格好良すぎ&インテリ過ぎじゃあねえか。


cvCollector.jpgCollector

Director:Anil C Menon
Cast:Suresh Gopi, Aditya Menon, Pala Charlie, T P Madhavan, Sudheesh, Babu Raj, Abu Salim, Manian Pillai Raju, Janardhanan, Nedumudi Venu, Manga Mahesh, Srihari, Ponnamma Babu, Subair, Kaviyoor Ponnamma, Kalsala Babu, Mohini, Megna, Yamini Sharma, Viju Pappan, Anil Murali, Rajeev, Laxmi Sharma

原題:കളക്ടര്‍
タイトルの意味:当網站では「地方行政長官」と訳しているが、妥当性については自信なし。選挙で選ばれる自治体首長とは異なり、州政府によって任命される高級官僚である。英領時代の収税長官に起源を辿ることができる官職で、担当地域における権力は絶大であるという。ウィキペディアのエントリーも参照。

DVDの版元:AP International
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間24分

ジャンル:スリラー
キーワード:コーチン、大規模ビル、ゼネコン、婦警さん、ラジニカーント大好き少年、テロ

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/collector-malayalam-2011

【寸評】
誰だったか、外国のことを良く知ろうと思うなら、その国の言葉で書かれたB級文芸作品を片端から読むがいい、と言った人がいた。A級には時代や地域を超越した高みに達してしまうものがある、しかしB級にはその土地の人々の時代精神や欲望が無意識のうちに宿るから、という理屈だった。そういう意味では本作は大変タメになる一品。まず、コーチンで遠い昔に不法占拠した土地に大型商業ビルをおったて、長年営業を続けて巨益をあげている悪徳資本家というのが登場する。これは2011年の他の作品でも見かけた設定だった。具体名は不明ながら実際にこういう事業者がいて社会問題化しているということなのだろう。またこれまもまたよく見るモチーフだが、大規模開発で甘い汁を吸うのは北インド人とタミル人だという通念がはっきりと示され、同時にタミル語を話す乞食の少年も登場する。そこにまたイスラム原理主義のテロリスト集団までが出てくるのだが、これはちょっと詰め込みすぎたようで、ラストになっても悪徳資本家とどういう契機で繋がっているのか分からなかった。それから上の「タイトルの意味」欄でちょと書いたけど、コレクターという独特の権力装置と選挙で選ばれる地方自治体の首長との力関係というのも、これまでよく分からずにいたことなんだけれど、劇中ではスレーシュ・ゴーピ演じるエルナクラム・ディストリクト・コレクターとモーヒニが演じるコーチン市長が激しく対立するシーンもあり、ニュアンスとしては理解できた。なお、2011年7月に封切られた本作には、2010年8月に没したスバイールが登場するが、一方で屋外シーンには2011年1月に封切られた Arjunan Shaakshi のポスターが見えたりする。短期間でさくさくと撮影されることが普通のマ映画としては珍しく、途中で寝かされていたのかもしれない。それから積極的に評価できたことも書いておこう。それは殺陣の振り付けの技術水準の高さ。タミルやテルグのアクション大作にあるような荒唐無稽ではなく、基本的には重力に逆らわない仕様でそれなりに見せるものになっている。本作特有というようりはマラヤーラム映画界全体の技術的な底上げが起きていることを推測させるものだった。あ、それからヒマーチャル・プラデーシュ州出身のヤーミニ・シャルマさんが演じた婦警さんも良かったよ。

ふっ、婦警さ〜ん!
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cvDoctorLove.jpgDoctor Love

Director:K Viju
Cast:Kunchacko Boban, Bhavana, Innocent, Ananya, Nedumudi Venu, Bindu Panicker, Majeed, Vidya Unni, Hemanth Menon, Salim Kumar, Vijaya Raghavan, Shari, KPAC Lalitha, Manikuttan, Rejith Menon, Aju Varghese, Nimisha Suresh, Bhagath Manuel, Lal, Asif Ali

原題:ഡോക്ടര്‍ ലവ്
タイトルのゆれ:Dr. Love

DVDの版元:Harmony
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間36分

ジャンル:ラブコメ
キーワード:デビュー監督、カレッジ、三文ロマンス小説、幼なじみ

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/doctor-love-malayalam-2011

【寸評】
要するに、ゴーマン女子大生のバーヴァナちゃんが全校の学生を前に、彼女に思いを寄せるとある男子に惚れたりすることは絶対無いと言い放ち、「恋の臨床医」を自認するクンチャーコー君は一定期間内にバーヴァナちゃんをその男子の前に跪かせてみせると公言する、阿呆臭い賭け事を巡る騒動なのだが、もうちょっとスリリングに胸キュンに作ってほしかったなあ。2人とも適役なだけに残念。冒頭ではラール(映画監督兼俳優の)とアーシフ・アリによる本編とは無関係なアイテムソングとアイテム口上があって、なんじゃこりゃってなものなのだが、我慢して最後まで見通すと、つまり本編に自信がなくて後から小細工でくっつけたんだということがよく分かった。オマケならもうちょっとましなものをつけてくれ(涙)。


cvVeettilekkulla.jpgVeettilekkulla Vazhi

Director:Dr. Biju
Cast:Prithviraj, Indrajith, Master Govardhan, Danya Mary Varghese, Uday Chandra, Kiran Raj, Vinay Forrt, Irshad, S Saji, Melwyn, Azim, Lakshmipriya, Malavika

原題:വീട്ടിലേക്കുള്ള വഴി
タイトルの意味:The way home
タイトルのゆれ:Veetilekkulla Vazhi, Veetilekulla Vazhi

DVDの版元:MoserBaer
DVDの字幕:なし
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約1時間31分

ジャンル:アート
キーワード:テロリスト、デリー、トリヴァンドラム、ジョードプル、アジメール、ジャイサルメール、ラダック、カシミール

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/veettilekkulla-vazhi-malayalam-2011

【寸評】
失敗に終わった自爆テロの実行犯女性が、残された自分の幼い息子を父親の元に送り届けてくれるよう、息を引き取る直前に担当医師に懇願する。医師はその子供を連れて、ケララからラージャスターン、ラダック、カシミールへと旅をする。その医師には過去に妻と息子をテロ事件で失った際のトラウマがあった、というような話。こう書くと、最低でもロードムービーとしての楽しさはあるのではないかと思われるかもしれないが、BGMが死ぬほどだっさくて、効果の全くない手持ちカメラのブレがイライラさせるだけの典型的なメッセージ系アート作品。こういうテーマにしときゃあどこぞで賞でも獲れるだろう、ってくらいのさもしい志で作られたとしか思えない腹立たしい一作。そして予想通り国家映画賞マラヤーラム映画部門を始めとした各種の賞を獲得したのだった。勝手にしろ。


cvSandwich.jpgSandwich

Director:M S Manu
Cast:Kunchacko Boban, Richa Panai, Ganesh Kumar, Lalu Alex, Valsala Menon, Suraj Venjaramoodu, Vijayakumar, P Sreekumar, Shari, Kottayam Nazir, Kulappulli Leela, Indrans, Ananya

原題:സാന്‍വിച്ച്

DVDの版元:Harmony
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間23分

ジャンル:ラブコメ
キーワード:デビュー監督、トリヴァンドラム、ひき逃げ、コーヴァラム・ビーチの白人、タミルのグーンダ

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/sandwich-malayalam-2011

【寸評】
お笑いなのかスリラーなのがロマンスなのか、制作者も迷っていることがはっきり分かるかったるい仕上がり。タイトルが示唆するようにクンチャーコーお坊っちゃんが2人のヒロインの間で板挟みになって多いに弱るという話なのだが、もうちょっとキャスティングと脚本とダンス振り付けとソングと編集と演出に配慮が行き渡ればそれなりに見られるものになってただろうな。残念だ〜。


cvDoubles.jpgDoubles

Director:Sohan Seenulal
Cast:Mammootty, Nadia Moidu, Taapsee Pannu, Geetha Vijayan, Anoop Chandran, Saiju Kurup, Bijukuttan, Anand Raj, Suraj Venjaramoodu, Salim Kumar, Narayanan Kutty, Avinash, Abu Salim, Kiran Rathod, Y G Mahendra

原題:ഡബിള്‍സ്

DVDの版元:AP International
DVDの字幕:英語
DVDの障害:特になし
DVDのランタイム:約2時間00分

ジャンル:
キーワード:デビュー監督、ポンディシェリー、レスキュー隊、ニカブ

参考レビュー集成:http://periplo.posterous.com/doubles-malayalam-2011

【寸評】
ストーリーラインとしては古くからある兄妹の絆もの。それはいいのだが、色々と余計な要素を詰め込みすぎて、その肝心の兄妹(二卵性双生児という設定)の間の情愛や葛藤といったものがひどくあっさりとした扱いになり、感情移入が出来ないまま終わってしまうのだった。ともかく、誰か教えてほしいのだが、タプシーディークシャ・セートを見分けるコツって何かあるのか?もうどっちがどっちだか。

投稿者 Periplo : 01:34 : カテゴリー バブルねたkerala
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