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2014年09月29日

10月のJ-テルグ(秋祭り)

どやっ、白シャツでも対決じゃ!とか、そんなことはどうでもいいのだが。

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ヴィナーヤカ・チャヴィティ(ガネーシュ・チャトゥルティ)からナヴァラートリにかけての祝祭シーズンに封切られた重量級の2本を1日で見てしまおうという凄い体験(もちろんどちらか1本のみの鑑賞も可)。8月の第1ラウンドが終わり、10月中旬からの第2ラウンドを待つ『バードシャー テルグの皇帝』に大いに関係がある新作でもある。

一発目

Aagadu (Telugu - 2014) Dir. Srinu Vaitla

原題:ఆగడు
タイトルのゆれ:Agadu
タイトルの意味:He will not stop

Cast:Mahesh Babu, Tamannah, Rajendra Prasad, Sonu Sood, Brahmaji, Brahmanandam, Naser, Nadhiya Moidu, Tanikella Bharani, Rao Ramesh, M S Narayana, Vennela Kishore, Raghu Babu, Posani Krishna Murali, Ajay, Prudhviraj, Ashish Vidyarthi, Raghu Karumanchi, Sameer, Sekhar, Prabhas Sreenu, Ravi Prakash, Mumtaz, Shruti Haasan (guest appearance), etc.

■映画公式サイト(FB):https://www.facebook.com/Aagadu
■公式トレーラー:http://youtu.be/5pxWQGyaDiM
■ソング全曲ジュークボックス:http://youtu.be/s_A7tiCV_XQ
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2014/09/aagadu-telugu-2014.html

■日時:2014年10月11日13:00開映予定 
■各回の料金:大人2200円(予約2000円)/5歳以上12歳以下の子供1200円(予約1000円)/5歳未満の子供は無料(座席なし)
■字幕:英語(のはず。万が一技術的な理由で表示されなかったらご容赦を。汗)
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約165分
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/
※家族チケットに関しては、主催者公式サイトhttp://www.indoeiga.com/を参照のこと
※別料金でインド料理ケータリングあり(上映前ランチとインターミッション中のスナック)

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ニ発目

Rabhasa (Telugu - 2014) Dir. Santosh Srinivas

原題:రభస
タイトルのゆれ:Rabasa
タイトルの意味:altercation, commotion

Cast:NTR Jr, Samantha, Pranitha Subhash, Brahmanandam, Jayasudha, Brahmanandam, Naser, Nagineedu, Jayaprakash Reddy, Ali, Sayaji Shinde, Bramhaji, Ajay, Amit Tiwali, Raghu Babu, Ali, Nandhu, Vennela Rama Rao, Seetha, Satya Krishnan, Hema, Surekhavani, Pragathi, Sana, etc.

■映画公式サイト:http://www.rabhasathemovie.com/
■公式トレーラー:http://youtu.be/QM7VNC-VckY
■ソング全曲ジュークボックス:http://youtu.be/G829Ma8WJH0
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2014/09/rabhasa-telugu-2014.html

■日時:2014年10月11日17:00開映予定 
■各回の料金:大人2000円(予約1800円)/5歳以上12歳以下の子供1200円(予約1000円)/5歳未満の子供は無料(座席なし)
■字幕:なし
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約162分
■会場:上に同じ
※上映前に別料金でスナックのサービスあり。インターミッションは10分程度で、この間はスナック・サービスはなし。
※なお、終映は20:00頃の予定。ただしずれ込む可能性もあり。バスの便についてはこちら参照、バス停位置についてはこちら参照。

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メールによる事前予約をお勧めします。
メールのタイトルは「Aagadu ticket booking」「Rabhasa ticket booking」などとし、
1. Name:申し込み代表者のお名前をローマ字でここに記入
2. Number of tickets / adults:大人の人数を算用数字でここに記入
3. Number of tickets / children:子供の人数を算用数字でここに記入
以上の必要項目を埋めてmovieinfoアットindoeiga.com(アットを@に変える)までメールして下さい。支払いは当日劇場受付で。残席がある場合予約は上映前日まで可能、上映前に確約の折り返しメールが届くはずです。
※二本立ての両方をご覧になりたい方は、メールタイトルに両作品のタイトルを併記してください。別々のメールでの申し込みももちろんオーケー。

Aagadu について

【前半の粗筋】
ラーヤラシーマ地方。警察官のラージャ・ラーオ(Rajendra Prasad)は孤児のシャンカルを引き取り、自分の息子と分け隔てなく育てる。シャンカルの夢は警察官になることだった。しかしある時、ラージャ・ラーオの実子が誤って他の子供を死に至らしめるという事件が起きてしまう。ラージャ・ラーオの恩に報いたいシャンカルは、その罪を自らが被って少年院に収容されることになる。そんな事情を知らない養父は、怒ってシャンカルとの縁を切る。

月日は流れ、少年院に送られたシャンカルは成長し、傲慢でエキセントリックなCI(circle inspector)シャンカル、またの名をエンカウンター・シャンカル(Mahesh Babu)として戻ってくる。彼はブッカパトナムという町に配属となるが、そこは有力者ダーモーダル(Sonu Sood)が暴力によってほしいままに支配している無法地帯だった。折りしも彼は人々の意思を無視して、強引に発電所建設計画を押し進めようとしていた。着任したシャンカルはダーモーダルの横暴を阻止しようとするが、やがて彼が過去に自分の身近に起きた悲劇とも関係していることを知る。そこからダーモーダルとの対決は、任務から復讐へと変わったのだった。

一方でシャンカルは、ブッカパトナムの町で製菓店を営むサロージャ(Tamannah)、そしてその奇人揃いの家族と知り合う。

その他の登場人物
●シャンカルの兄弟(Ajay):ラージャ・ラーオの実子、ブッカパトナムのコレクター
●デリー・バーブ(Brahmanandam):シャンカルによって、ダーモーダルとの神経戦の駒にされる痴れ者

【予想される見どころについて】
『バードシャー テルグの皇帝』で観客を唖然とさせたシュリーヌ・ヴァイトラ監督の最新作。マヘーシュ・バーブとのコンビでは、Dookudu (Telugu - 2011) があり、これはメガヒットと言われている。今作もまた、同監督の作風は全開、無闇と入り組んだハチャメチャな展開で満腹させてくれるだろう。要するに Dookudu と『バードシャー』を足して二で割ったようなもの、という論評はあちこちで聞かれるが、これは褒め言葉でも貶し言葉でもある。演じ手たちの中では、言うまでもないが、マヘーシュのワンマンショーということで全てのレビューが一致している(特に、ダンスシーンでこれまでにはなかったような難度の高いステップに取り組んでいる、というのが気になる)。また、例によって映画や映画界からの引用も豊富。たとえば、ソーヌ・スードが演じる悪役を当初担当するはずだったが揉め事を起こして途中でチームから外れたプラカーシュ・ラージに対するあてこすり、あるいはブラフマーナンダムによるNTRジュニア、アッル・アルジュン、ラームチャラン・テージャのダンスの物真似など、想像しただけで汗が出てきそうなアイテムが並ぶ。ヒロインのタマンナーは何だか久しぶりという感じだ。これからは里帰りしたヒンディー映画界での(地味な)活躍が待っているのかもしれないが、ちょっと寂しく思ってたところなので、大スクリーンで拝めるのは大変に嬉しい。うかうかしてると、日本での次の出会いは、マラヤーラム映画上映会、カンナダ映画上映会になっちゃうかもしれんので、テルグ映画でタマちゃんの淡雪肌を堪能したい向きはお見逃しなく。白肌対決ではダンス1曲のみに特別出演のシュルティ・ハーサンも大変によろしいとの評判、こちらも楽しみ。

なお、インド亜大陸で独特な使われ方をしているエンカウンターという英単語についてはここThalappavu の項で、ラーヤラシーマという地方の概況についてはここで、簡単に説明しているのでご参照いただきたい。

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Rabhasa について

【前半の粗筋】
ニューヨークでの学業を終えてインドに戻ってきたカールティク(NTR Jr)、彼には使命があった。それは、母(Jayasudha)のたっての望みである従妹のチッティとの結婚だった。チッティは、実業家で政界進出してハイダラーバード市長になろうと目論んでいるオジのダナンジャヤ(Sayaji Shinde)の娘だった。ダナンジャヤとカールティクの父ラーマチャンドライヤ(Naser)は、過去に些細な行き違いから衝突し、両家は絶交状態にあるのだが、母は婚姻によって縁を取り戻したいというのだ。カールティクはチッティが学ぶというカレッジに入学して彼女を探すが、間違ってバーギャム(Pranitha)をチッティだと思って近づき、混乱が起きる。実は彼女のルームメイトのインドゥ(Samantha)こそが幼名をチッティといった従妹だったのである。やがて勘違いに気づいたカールティクは、インドゥには既にヴァムシー(Nandu)という片思いの相手がいることを知る。インドゥはしばらく前に、無理に見合い結婚させられそうになっている女友達を式場から脱出させ、恋人と駆け落ちするのを助けたことがあった。その際に協力し合って電話で連絡をとったのがヴァムシーなのだが、インドゥはまだ彼の顔を見たことがない。カールティクはインドゥの恋路を応援すると約束する。

一方同じ頃、沿海アーンドラのネッロル地方のとある村では、ペッディ・レッディ(Jayaprakash Reddy)とガンギ・レッディ(Nagineedu)がそれぞれ率いる二つの名家が激しく争っていた。カールティクとインドゥは妙な成り行きからペッディ・レッディの家に身を寄せることとなる。カールティクとこの家の関係は何なのか、そして彼は母の望みどおりインドゥと結婚することができるのか?

【予想される見どころについて】
2001年にヒーローとしてデビューして以来初めて、NTRジュニアは作中で祖父NTRシニアへのオマージュを捧げなかったという。そしてそれが本作の唯一の目新しい試みだ!と非難しているレビューがあって、かなり笑った。別の言葉で言えば、ジュニアは今回もファンのことだけを考えた王道娯楽路線で来てるってことだ。ダンス、アクション、コメディ、ロマンス、ファミリーセンティメントを幾重にもミルフィーユのように重ねて(ただし後半になって流血量が増える)、偉大なるマンネリの中で、あんなことやこんなことをやって作品全体を一人で背負って立つ、それがテルグのトップスターってやつなのだから。などと醒めたことを言ってみたものの、やはり見過ごすことができないのは5曲あるソングのうちのひとつ、♪Raakasi Raakasi でジュニア自らが歌ってることじゃないだろうか。プロのものとは違うけど、思い切りのいい歌いっぷりにはやっぱり痺れる。歌詞と英訳もここにあり。他のキャストでは、お馴染みのサマンタと、後半から登場してかき回してくれるキング・オブ・コメディのブラフマーナンダムが際立っているという。監督のサントーシュ・シュリーニヴァースは Kandireega (Telugu - 2011) でデビューして本作が2作目という新進。Kandireega は、やはり新しい趣向は皆無ながら、なんともカラフルで弾けるような楽しい佳作だった。本作でもそんな楽しさがスケールアップして繰り広げられることを期待したい。

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投稿者 Periplo : 16:32 : カテゴリー バブルねたtelugu
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2014年09月14日

マラヤーラム映画新作上映1409-2

モバイルと論理的思考のスイッチはオフにして下され、わっはっは…というような「お客様へのお願い」が冒頭に現れるという。

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Peruchazhi (Malayalam - 2014) Dir. Arun Vaidyanathan

原題:പെരുച്ചാഴി
タイトルの意味:主人公の渾名。稲に取りつく害虫の名前またはバンディクート・ラット
※ペルッチャーリを辞書で調べると、バンディクートと呼ばれる固有種のネズミのこととされているが、ケララ人に尋ねると、むしろそこから派生したと思われる虫の名前の方が一般的という。開花した頃の稲にとりついて、実となるべき部分をちゅうちゅうと吸い出してしまうイネアザミウマなどと同類のものらしい。ヒトに対して使われる際は、上前を撥ねる狡い奴というニュアンス。
※ただし、ケララ人でも「虫?そんなん聞いたことない、でかい鼠よ鼠!」と言い張る人もいる。本作タイトルのロゴ・デザインやラルさん自身がこんな写真をアップしてるのを見ると、やっぱ鼠なのだろうかとも。
※サブタイトルとなる United States of Adipolica だが、adipoli は excellent というような意味。ただし、どちらかといえば若者が使う新造語。「激ヤバ合衆国」とでもいう感じか。
タイトルのゆれ:Peruchali

Cast:Mohanlal, Mukesh, Baburaj, Aju Varghese, Vijay Babu, Ragini Nandwani, Ramesh Pisharody, Sean James Sutton, Sandra Thomas, Poonam Bajwa, Delhi Ganesh, Shankar Ramakrishnan, Ashvin Mathew, Sanusha, Aneesh Menon, John Wusah, Master Sanoop Santhosh, Georekutty, Devi Ajith, Sethulakshmi, etc.

公式サイト(FB)https://www.facebook.com/PeruchazhiOfficial
公式トレーラーhttp://youtu.be/eDQna8i46vo

■日時:2014年9月28日、午後2:00開映
■料金:大人1900円、10歳以上の子供1000円
■字幕:英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約154分
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/

■主催者公式サイト(FB):https://www.facebook.com/CelluloidJapan
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2014/09/peruchazhi-malayalam-2004.html

※上映に際しては途中20分程度のインターミッションあり。別料金でインド・スナックのサービスあり。また、ペットボトルなどの自販機も会場にあり。

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームの入り口はこちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

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【ざっくりとしたストーリー】
ジャガンナータン(Mohanlal)とフランシス(Mukesh)は幼馴染みの親友だったが、長じて政治の世界に入ってからは、二人の間にはライバルとしての緊張関係も存在していた。政界の出世争いではフランシスの方が先んじており、州政府の閣僚に納まっていたが、無冠のジャガンナータンはよろず揉め事解決の寝業師としてフランシスを幾度も助けていた。フランシスはジャガンナータンのやり手ぶりに舌を巻きつつ、彼が将来自分の地位を脅かすことになるのではないかと案じる。そこで彼は、高額の成功報酬をちらつかせ、ジャガンナータンをアメリカの政治家の特別選挙参謀として送り出す。カリフォルニア州知事選挙に立候補した共和党のジョン・コーリ(Sean James Sutton)は、民主党の対立候補ジョージ・ホープを相手にした選挙戦で、支持率の不振に苦慮していた。コーリ陣営の選対責任者はNRIのサンニ・クリシンガル(Vijay Babu)だったが、手詰まり状態にあった。ジャガンナータンは子分のジャッバール(Baburaj)とヴァヤラール(Aju Varghese)を引き連れてサンニのもとに乗り込む。そして彼は、ケララの政界で培ったありとあらゆる手管を使って、膠着状況を打破しようとする。カースト対立煽動から票買収まで、インドで横行している選挙戦術は、はたしてアメリカの地で通用するのか?

【若干のトリビア】
ケララ最大のお祭りであるオーナムにあわせて8月29日に封切られ、批評家からの評判はいまひとつながら順調にヒットしているという。

監督のアルン・ヴァイディヤナータンはナーガパッティナム地方生まれのタミル人。IT技術者としてアメリカで働いた後に、TV・映画の世界に飛び込んだ。アメリカ在住期間がどのくらいの長さだったのかは分からないが、この経験が映像作家としてのヴァイディヤナータンの方向性を決定したのは間違いない。初長編監督作 Achchamundu! Achchamundu! (Tamil - 2009) はニュージャージーあたりに住む裕福なタミル人若夫婦を主役としたスリラー。プロデュース作 Kalyana Samayal Saadham (Tamil - 2013) はチェンナイを舞台としながらも、性的不能をモチーフにしたアダルトなコメディーだった。何本かある短編監督作品も、アメリカが舞台でインド人が全く登場しない英語作品が多い。Achchamundu! Achchamundu! はスリラーとしての出来はともかくとして、淡々と生活を送るNRIのリアルな描写が画期的なものだった。

インド映画では、と書くと風呂敷広げすぎなので、マラヤーラム映画に限定するが、外国を舞台にしたものには、「やらかしちまった」系作品が多い。登場人物が在住NRIであるという設定なのに、製作者自身がおのぼり観光客なので、そのギャップが埋まらず、ストーリーらしいストーリーもなく、単に外国に来たというだけで無闇にはしゃいで、見ているこちらをいたたまれない気分にする「超大作」群だ。

プリヤン先生による国辱映画の金字塔 Akkare Akkare Akkare (1990) あたりから始まり、Dubai (2001)、Spanish Masala (2012)、Casanovva (2012)、London Bridge (2014) まで、マラヤーラム映画の相対的な経済成長に合わせてこの手の作品も増加の傾向にある(ただし、Aakasha GopuramEnglish など、アート寄り作品にはより成熟した語りをもつものもある)。

さて、ここでアメリカ帰りの新世代監督のヴァイディヤナータンによる本作だ。30日に及ぶアメリカ・ロケを行ったという。オーナム公開の祝祭映画、スーッパルスター・モーハンラール主演、冒頭に引用したように、正面きっての「おバカ映画宣言」だ。これがマ映画の美しき伝統に連なる怪作となるのか、異国情緒ものに新風を吹き込む突き抜けた一本となるのか、そしてまた、マ映画のもうひとつのサブ・ジャンルであるポリティカル・スリラーの変化球としてはどうなのか、大いに期待して臨むことにしたい。

【主要キャスト:キャラクター】 ※下のイメージには本作のスチルからではないものも含まれる
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■モーハンラール:ジャガンナータン
将来政治家として立つことを目指して政界を泳ぎ回っているが、現在のところは肩書きはない。恵まれない子供たちのためにスポーツ学校を創るという夢を持っている。選挙活動のあらゆるテクニックを知り尽くしており、頓智と機転と悪知恵では彼に敵うものはいない。ただし英語は話せない。アメリカ行きに自分を推薦したフランシスの意図を知りながらも、その申し出を受け入れる。
■ムケーシュ:フランシス・クンニャッパン
ジャガンナータンの親友であり、ライバルでもある男。ケララ州の公共事業相。ジャガンナータンを遠いアメリカに送り出して、自分の政治的な立場を安泰なものにしようと考える。モーハンラールと同世代、1961年生まれのムケーシュは、著名な演劇人O.マーダヴァンの息子で、1980年代初頭の映画デビューから、30年以上にわたる芸歴をもつベテラン。最近はプロデューサー業にも進出し、ヒットを飛ばしている。80年代にデビューした頃には、モーハンラールに続く次世代ヒーロー候補だったが、90年代には脇役になってしまった。渋い風貌、堂々たる押し出し、確かな演技力、こんな人材を脇役とB級お笑い映画の主役にしか使ってないマラヤーラム映画界の贅沢さに見てるほうが申し訳ない気になってくるのである。
■バーブラージ:ポッタックリ・ジャッバール
ジャガンナータンの子分。バーブラージについては昔ちょっとだけ書いた。しかしこの後にまるで映画みたいな劇的な展開があったのだ。18年ともいわれるチンケ悪役のキャリアの末に、Salt N' Pepper (Malayalam - 2011) でコミカルな料理人(こないだやったカンナダ映画でアチュト・クマールがやってたあれだ)を演じたのが馬鹿受けして、以降ほぼコメディアンとなり、スクリーンプレゼンスも大幅にアップした(Salt N' Pepper 以前にはモーハンラールと並んでポスターに収まるなど考えられなかった)。本作でもかなり飛ばしたお笑いを見せてくれるらしい。
■アジュ・ヴァルギース:ヴァヤラール・ヴァルッキ
ジャガンナータンの子分。演じるアジュ・ヴァルギースについてはこちら参照。
■ヴィジャイ・バーブ:サンニ・クリシンガル
フランシスの甥でロサンジェルス在住。カリフォルニア州知事選挙に立候補している共和党政治家ジョン・コーリの選挙参謀。思うようにコーリの支持率が上がらないことに困り、フランシスに相談する。演じるヴィジャイ・バーブについてはここに書いた。本作ではプロデューサーの一人でもある。
■ラーギニ・ナンドワニ:ジェシー
ジャガンナータンがアメリカで出会い、期間限定で囲うことになるコールガール。アメリカ育ちのインド人。「プリティ・ウーマン」よろしくジャガンナータンと恋に落ちる。演じるラーギニはパンジャーブにルーツをもつ新進女優。ボリウッドでデビューした後、ヴィジャイ主演の Thalaivaa (Tamil - 2013) のセカンドヒロインとなり、注目される。このままサウス女優となる可能性はかなり高いと見ている。
■プーナム・バジュワ:アイテム出演
こちらもパンジャービーで、ムンバイ出身の「サウス女優」。まずテルグ、次にタミルに進出し、マラヤーラムでも出演作を増やしつつある。テルグやタミルでは若手俳優との共演が多いのに、マラヤーラムではなぜかマンムーティ、モーハンラールなど大御所の作品によく出てくる。本作プロモで見せた波打つ脇腹などから、このままマラヤーラム女優となる可能性はかなり高いと見ている。

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投稿者 Periplo : 19:32 : カテゴリー バブルねたkerala
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