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2015年02月19日

2月のJ-テルグ

お待ちかね、2015年初のテルグ映画。

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Temper (Telugu - 2015) Dir. Puri Jagannadh

原題:టెంపర్

Cast:NTR Jr, Kajal Aggarwal, Prakash Raj, Madhurima, Posani Krishna Murali, Kota Srinivasa Rao, Ajaz Khan, Ali, Tanikella Bharani, Subbaraju, Vennela Kishore, Jaya Prakash Reddy, Sapthagiri, Ramaprabha, Pavithra Lokesh, Kovai Sarala, Sonia Agarwal, Nora Fatehi, etc.

Music:Anoop Rubens (songs), Mani Sharma (BGM)

公式サイト(FB):https://www.facebook.com/TemperMovie
公式トレーラー:http://youtu.be/SQgRN5tu1f4
全曲ジュークボックス:http://youtu.be/dHUV5fb4FSE

■日時:2015年2月28日(土)、12:45開映(開場は11:30ごろ)、15:15ごろ終映予定
■料金:大人2500円、5-12歳の子供1000円、5歳以下の子供は無料(座席なし)
※2月23日までに予約した場合、早割で大人が2200円となる。

■字幕:なし
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約147分。途中で20分程度のインターミッションあり。

■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/
※別料金で12:00ごろからカレーランチ、またインターミッション中にインドスナックのケータリングあり。

■主催者公式サイト:http://indoeiga.com/
NEW!https://www.facebook.com/pages/IndoEiga/387150801377796
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2015/02/temper-telugu-2015.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームの入り口はこちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

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【粗筋】
制服を着ないお巡りさんの話だという。孤児として育ったダヤ(NTR Jr)は、金と権威をほしいままにできる警官になることを夢見ていた。長じてその夢をかなえ、不正や汚職で悪名高いサブ・インスペクターとなる。ハイダラーバードからヴァイザーグに転属となった彼は、土地のやくざのワールタル・ヴァース(Prakash Raj)とかかわることになる。それは腐敗した大臣(ジャヤプラカーシュ・レッディ)の意向によるもので、ダヤとワールタルはつるんで様々な悪事に手を染める。一方で、ダヤは動物愛護活動家のシャーンヴィ(Kajal Aggarwal)と知り合い、追いかけまわし、やがて恋仲となる。しかし、彼女が人違いによってワールタルに命を付け狙われていることがわかり、事態は新たな局面を迎える。

その他の登場人物
ムールティ(Posani Krishna Murali):ダヤの副官、実直な巡査
ラクシュミ(Madhurima):ワールタルが本当に命を狙っている娘
コソ泥たち(Sapthagiri, Ali)

さらに続きの粗筋を読んでおきたいむきには川縁先生のレビューがお勧め。

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【釣り書き】
NTRジュニアは、押しも押されぬテルグ映画界のトップスター、その動向は常にマスコミの話題の中心で、新作の封切りは祝祭となる。にもかかわらず、ここ数年『バードシャー』を除いてはボックスオフィス的にパッとせず、批評家からもマンネリと誹られることが続いていた。しかしここにきて本作でやっと雪辱を果たすことになったらしい。13日の現地封切りからこっち、売り上げも上々(こちらなど参照)、そして珍しいことに批評家による評価が軒並み高いのだ。Yamadonga (Telugu - 2007) 以来の秀作、いや Rakhee (Telugu - 2006) からこっちの名演、いやいやデビュー以来の全出演作きっての傑作じゃ、それどころか祖父NTRを超えたんじゃないか、などなど、大げさな賞賛が飛び交い、逆にこれまでの低空飛行の長さを物語るようでもある。

本作でのノベルティは撮影中に披露されたシックス・パックの腹筋で、色々なニュアンスの悲鳴が聞かれたが、『バードシャー』でのさらさらヘアーと同じで、さほど大した意味は無いのじゃないかな。お客さんにウケてもらうためには何でもやりまっせという天晴れ芸人魂ではあると思うが。

最大の魅力とされているのは、プーリ・ジャガンナート監督自身が書いた面白すぎる台詞と、それを操るジュニアの台詞回し、クライマックスのアクションだそうだ。台詞は日本人としてはどうしようもない部分であるが、ハイ・テンションのダンスも健在ということなので、楽しみにしたい。

監督のプーリ・ジャガンナートは過去に Businessman (Telugu - 2012) を上映した際にちょっとだけ紹介した。その後もIddarammayilatho (Telugu - 2013) などのヒットをものにしたが、「グナシェーカル、ラージャマウリとならぶ(テルグ映画監督の)3トップ」とまで褒め上げた筆者にとってはちょっと物足りない作品が続いていた。しかし本作では、ここのところのスクリプトの弱さを克服して、これまでのキャリアの中でのベスト作品とまで賞賛されている。

気をよくしたプロデューサーのバンドラ・ガネーシュは、早くもパート2の製作を宣言してもいる。本当に実現するかどうかは分からないが、『ダバング』のチュルブル・パーンデーのような名物キャラになって行けば、それもまた面白そうだ。

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投稿者 Periplo : 20:41 : カテゴリー バブルねたtelugu so many cups of chai
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2015年02月06日

【時刻微妙に変更】2月のタミル映画上映:その2

20世紀のタミリアン・ドリームがMGRとラジニなら、21世紀はこのアンちゃんに違いない。踊るタガメ君ことダヌシュの登場。
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Anegan (Tamil - 2015) Dir. K V Anand

原題:அனேகன்
タイトルの意味:not one person, but many(監督自身の説明による)、また別の記事では the presence of God in several forms in each and every place we beleive (ママ)とも。日常的に使われる語ではないようで、シャイヴァ・シッダーンタの経典中にあるもの、とこの辞書にはある。
タイトルのゆれ:Anaegan

Cast:Dhanush, Karthik, Amyra Dastur, Aishwarya Devan, Ashish Vidyarthi, Atul Kulkarni, Mukesh Tiwari, Thalaivasal Vijay, Pankaj Rajan, Vinaya Prasad, Shankar Krishnamurthy, Lena, Baby Vedhika, Rajesh Milton, Jagan, etc.

Music:Harris Jayaraj

公式サイト(FB):https://www.facebook.com/Anegan.Official.Page
公式トレーラー:http://youtu.be/ZuMi9YvCVxg
全曲ジュークボックス:http://youtu.be/Q2IiqLfUYgc?list=PLHuHXHyLu7BG0XlBYxpB0Bh8IDn91yGJu

■日時:2015年2月22日(日)、14:30開映(開場は12:30ごろ)、17:15ごろ終映予定
■料金:大人3000円、5-15歳の子供1000円、5歳以下の子供は無料(座席なし)
こちらから申し込み、

■字幕:英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約150分。途中で15分程度のインターミッションあり。また、上映前とインターミッション中にインドスナックのケータリングがある。予約はこちらから。

■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/

■主催者公式サイト:http://celluloidjapan.com/
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2015/02/anegan-tamil-2015.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームの入り口はこちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

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【予想される見どころ】
本作についても、公開前であるため粗筋は一切不明。英語字幕付きトレイラーを見ても何がなんだかさっぱり分からなくて素敵だ。タイトルの意味の解説からすると、異なった時間と場所で繰り広げられる複数の人生をダヌシュが演じるもののようだ。

■主演のダヌシュについて
1983年チェンナイ生まれ、31才のダヌシュは、前回のポストでちょっと書いたタミル四天王(ヴィクラム、アジット、ヴィジャイ、スーリヤ)のひと世代下。映画監督カストゥーリ・ラージャーの息子で、兄のセルヴァラーガヴァンもやはり映画監督。父の監督作 Thulluvadho Ilamai (Tamil - 2002) でデビューし、その次に主演した兄の初監督作 Kadhal Kondein (Tamil - 2003) が大ヒットして注目を浴びることになった。この作品での、暗い情動と性欲を持て余し、同時に巨大なコンプレックスを抱え込んで懊悩する若者の姿は、まさにハマリ役だった。当時の映画スターとはかけ離れた貧相な容貌(まあ今でも、スターとは認めないぞ、という人も少なくないようだ)、バネのある肢体から繰り出されるアクション、驚異的なダンス力によって、(特にロウワークラスの)若者の間である種のカルト・フィギュアになったのだ。この時期の綽名は「インドのブルース・リー」、しかし小龍を敬愛する本人はこれを迷惑がっていたという。そして、同い年生まれのシランバラーサン(シンブとも、現在の芸名はSTR)が最大のライバルとしてあった。このシンブもまた、踊りの上手いイロモノ系で、その頃の筆者は、何と言うか、ヤンキー芸人どうしの不毛な争いだよなあ、などと醒めた目で眺めていたのを覚えている。

転機のひとつは2004年のラジニカーントの長女アイシュワリヤとの結婚。ボリウッドなど他の映画界と違い、タミル映画界には「映画ロイヤルファミリー」のようなものは存在しないし、そしてアイシュワリヤ自身に際立った地位があったわけではないのだが、それにしてもこれは相当なインパクトを持った逆玉に見えた。

その次の吃驚は、Aadukalam (Tamil - 2011) によって。ここでの演技で同年の国家映画賞の最優秀主演男優賞を獲得したのだ。これは、2000年代後半に流行したネオ・リアリズム的手法をとった田舎映画の一つだったが、太陽の国であるタミルを舞台にしながら、不思議なほどの暗い霊気を帯びた画面が印象に残る佳作だった。ダヌシュの演技が何か特別なものだったとも思えないのだが、ともあれ、国家映画賞レースに加わることが割と少ないタミル映画界にとって快挙だったことは確かだ。

さらに翌年、妻アイシュワリヤの初監督作となる 3 (Tamil - 2012) に主演し、映画自体はそこそこで終わったようなのだが、自身で作詞し歌った劇中歌 ♪Why This Kolaveri Di が爆発的な大ヒット。YouTube を介したその広がりはタミル語圏を超えて全インド的なものとなり、ダヌシュの知名度もさらに上がった。もうどこで読んだかも分からなくなってしまったのだが、この曲を初めて聴いた岳父ラジニカーントは大受けして腹の皮が捩れんばかりに笑ったという。

そして、初のヒンディー語出演作となった Raanjhanaa (Hindi - 2013)。映画はヒットし、惚れた女に身も心も捧げつくしても振り向いて貰えないという特異なヒーローを演じたダヌシュは、またしてもステップアップ。ボリウッドのヒット作ということで、これまで以上に多くの日本人ファンの目にも触れることになり、ファンを自認する女性までもがちらほら現れるようになって、大げさに言うと時代の変化を感じたのだ。

そして現在本日、アミターブ・バッチャン御大と共演のヒンディー映画 Shamitabh を撮影中が公開された。現時点でまだ評価については分からない状態だが、話題作であることだけは確実だろう。

色々書いてみたけど、筆者にはまだ「スター・ダヌシュ」の魅力を説得力をもって展開させることができないでいる。ともかく言えるのは、とんでもなく運のいい奴だってこと。そして、自分の持ち味を知っていて、無理な背伸びをせずその持ち味を生かしてオフビートな領域で絶妙な成果をあげる、結構賢い奴なのではないかとも。

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■その他の出演者について
脇役の目玉は、90年代末に「タミルのトップスター」として日本のTVに登場したこともあるカールティク。ありていに言って役者としてのキャリアは近年尻すぼみで、政界での活動も今一つ、そろそろ息子(ガウタム・カールティク)のマネージャーにでもなるかね、という感じだったので、本作でどんな活躍をすることになるのか楽しみだ。

二人のヒロインについてはあまりよく分からない。上の写真左のアマイラー・ダーストゥール(本当にこう読むのか分からない、タミル文字による表記に従った/02.07追記:ダストゥールが正しい読みだとのこと、ご教示感謝)はデビュー後第二作目(タミル映画としては初)の新人、ムンバイのパールシー・コミュニティの出身だという。一方、上の写真右のアイシュワリヤ・デーヴァンは2012年にデビューして既に南印4言語に出演している、バンガロール・マラヤーリーの新進女優(ここにインタビューあり)。今のところまだヒットには恵まれていないようなのだが、本作ではどうなるか。

マラーティー映画界の知的な演技派という印象が強いアトゥル・クルカルニー(公式サイトはこちら)だが、実はカルナータカ州ベルガウム(ベラガーヴィ)の出身だと知って吃驚。ヒンディー、マラーティー、南印4言語で活躍するマルチリンガル俳優。日本では、ゲイ映画『マンゴー・スフレ』によって紹介済み。

バードシャー テルグの皇帝』での怪演も記憶に新しいアーシシュ・ヴィディヤールティも、おそらくは悪役として登場。

その他、『チャンドラムキ』に出ていたカンナダ女優ヴィナヤ・プラサード、マラヤーラム映画界でここ数年面白い活躍をしているレナ(前にちょっとだけ書いた)などなど、南インド映画界の各所から色々面白い人材を引っ張ってきていることに期待が高まる。

■KVアーナンド監督について
南インドでは幾人か名前が挙げられる、トップ・シネマトグラファーから転向した監督たちのうちの一人。撮影監督としてのデビューは、あの Thenmavin Kombathu (Malayalam - 1994) だ。この一作のためだけでもアーナンドさんには大恩を感じている。今でこそ、インド映画の映像が美麗なのは当たり前みたいになってしまったが、1994年時点でのこのを見たときにはひっくり返りそうになったものだった。さらにダメ押しで付け加えるならば、『ボス その男シヴァージ』の撮影もこの人の手になるもの。

監督デビューは Kana Kandaen (Tamil - 2005) によって。続く Ayan (Tamil - 2009) の大成功によって、ヒットメーカーと見なされるようになった。作風といっても、本作でやっと5本目でしかないので確言はできないが、生真面目で古風な倫理性に裏打ちされた世界観を土台に、娯楽的な飽きさせない映画を作る職人と言ったらいいだろうか。難解なタイトルを掲げる本作では、そこに幻想的あるいは哲学的な何物かも加わってくるのだろうか。固唾をのんで見守りたい。

投稿者 Periplo : 01:53 : カテゴリー バブルねたtamil
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2015年02月04日

【日程変更】2月のタミル映画上映:その1

タラ(=おかしら)・アジットついに見参だ!

当初予定されていた2月11日の上映はキャンセルとなった、変更日程は下記参照

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Yennai Arindhaal... (Tamil - 2015) Dir. Gautham Menon

原題: என்னை அறிந்தால்
タイトルの意味:If you know me...
タイトルのゆれ: Yennai Arindhaal, Yennai Arindhal, Ennai Arindhal, Yennai Arinthaal, etc.

Cast:Ajith Kumar, Anushka Shetty, Trisha Krishnan, Arun Vijay, Parvathy Nair, Vivek, Daniel Balaji, Thalaivasal Vijay, Amit Bhargav, Rajasimman, Devi Ajith, Baby Anikha, etc.

Music:Harris Jayaraj

公式サイト(FB):https://www.facebook.com/YennaiArindhaal
公式トレーラー:http://youtu.be/B7c87SWQg-Y
全曲ジュークボックス:http://youtu.be/AnSjg8tQqmg?list=RDAnSjg8tQqmg

■1回目:2015年2月14日(土)、17:15開映、
■2回目:2015年2月15日(日)、13:00開映(開場は12:00ごろ)、17:00ごろ終映予定
■料金:大人2200円、5-15歳の子供1000円、5歳以下の子供は無料(座席なし)

■字幕:英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約176分とも約189分とも。真偽不明ながら189分から25分ほどカットされたという記事も見つかっている。途中で20分程度のインターミッションあり。

■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/
※15日の上映にあたっては別料金で12:00ごろからカレーランチ、またインターミッション中にインドスナックのケータリングあり。14日については主催者に照会中。

■主催者公式サイト:http://indoeiga.com/
NEW!https://www.facebook.com/pages/IndoEiga/387150801377796
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2015/01/yennai-arindhaal-tamil-2015.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームはこちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

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【予想される見どころ】
現状で粗筋は一切不明なので何も書かない。アクション・スリラーであるらしい。見どころのトップは、もちろん本邦初見参のアジット・クマール。ラジニとカマルハーサンを別格としたところでのタミル男優四天王の一人(他の三人は、ヴィクラム、スーリヤ、ヴィジャイ)。1971年チェンナイ生まれの43歳。1993年に主演デビューし、Aasai (1995) で初のブレイク。この時点ではまだ少年の面影の残るロマンチック・ヒーローだった。筆者は随分後になってからだが初めてアジットを見たときに、明らかにそれまでのスターと違う「くしゃ顔」にかなり感銘を受けたものだった。スタートの頃は女学生のアイドル風であったもの、その後何年かかけてアクションをメインにしたマッチョスターへと変身していった。ほぼ同じ頃にデビューしたヴィジャイとは何かにつけて比較され、ファン同士も激しいライバル意識を持っているといわれる。タミル四天王はいずれも基本はアクション俳優だが、それ以外のところで個性を打ち出しているというか棲み分けをしているというか、ヴィクラムは演技派的身体改造、スーリヤは筋肉、ヴィジャイは永遠のアンちゃんと、見た目がはっきり分かれている。このアジットはというと、40歳になった2011年の Mankatha から明らかになってくるのだが、ジョージ・クルーニー風のロマンスグレー路線をとってきたのだ。頭髪だけでなく、体についてもマイルドな中年体型を晒して特になんとも思っていないらしい。こういうスターのあり方が可能だというのも、タミル映画界の懐の深さだと思えるのだ。

既に50本を越えるフィルモグラフィーなので、筆者も全作はつぶしていないのだが、上で言及した以外では、Vaali (1999)、Villain (2002)、Varalaru (2007)、Billa (2007) あたりが重要作と考えている。上記は全てタミル映画だが、SRK主演の Asoka (Hindi - 2001) でも好演した。また、日本公開はなかったものの『マダム・イン・ニューヨーク』のタミル語版では、ヒンディー語版でアミターブ・バッチャンが演じたパートを受け持っている(ネタバレでも構わんという人のみこちら参照)。夫人は『ウェイブ』のヒロインであったシャーリニ、また2000年過ぎからはカーレーサーとしても顔も持つようになった。

ツインヒロイン(どちらがメインなのかよく分からない)のひとりアヌシュカについては、過去の上映の際に簡単に紹介した。今年はこの先にも主演作をインド系自主上映で目にすることになるのではないかと期待している。

もうひとりのヒロイン、トリシャーについては過去にこんなイメージを紹介したこともあった。モデル出身のドールフェイスのトリシャーも気がつけば31才。つい先月に婚約を発表をしたばかりだが、結婚しても女優業を辞めるつもりはないと力強く宣言もしている。タミル&テルグの錚々たる大スターとの共演作が多くあるが、入門としては、本作と同じガウタム・メーナンによるロマンス Vinnaithaandi Varuvaayaa (Tamil - 2010) での魅力爆発っぷりをご覧いただきたいと思う。

監督のガウタム・メーナンはウィキペディアによれば、ケララ生まれとのことだが、タミルナードゥで育ち、タミル・テルグ映画を送り出している、本籍タミルのトップ監督。以前ちょっと憎まれ口を書いたこともあったけど、常に注目を浴びているスター監督であることは間違いない。スーリヤが主役の警官もの Kaaka Kaaka (Tamil - 2002) の大ヒットにより、アクション路線を邁進したが、上記の Vinnaithaandi VaruvaayaaNeethaane En Ponvasantham (Tamil - 2012) では一転して現代的な心理描写に心を砕いたロマンスものに取り組んで、やはりヒットとしている。二時間半超えとなる本作では、もしかしたらアクションとロマンスの両方を取り込んだものになるのだろうか。根拠はないのだが、スチル写真などからそんな想像をしてしまう。

音楽のハーリス・ジャヤラージは2001年から活動している中堅MD。タミル人のMDに好まれる古典や民俗の要素の取り入れがあまりなく(Anniyan のような例外もあるが)、どこまでもポップな音作りでヒットを飛ばし続けてきた。ガウタム・メーナンと組んだ上記の Kaaka Kaaka のサントラなど、10年以上経った今聴いても恥ずかしカッコよくて痺れる。

悪役(?)を演じるアルン・ヴィジャイは、名優ヴィジャヤクマールの息子だという。こちらも楽しみ。
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なお、「2月のタミル映画上映:その2」も既に発表されて予約受付中である。2月22日、ダヌシュ主演の Anegan だ。上映団体が違うので注意。 申し込みはこちらから。近日中に当網站でも簡単な案内をアップする予定。

投稿者 Periplo : 01:07 : カテゴリー バブルねたtamil so many cups of chai
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