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2018年02月21日

2月のマラヤーラム映画

監督インタビューによれば、作中に現れるゴアのカフェのモデルとなったコーヴァラム・ビーチのお気に入りスポットが、Beatlesという名前だったのだそうだ。これだっ!

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Hey Jude (Malayalam - 2018) Dir. Shyamaprasad

原題:ഹേയ് ജൂഡ്

Cast:Nivin Pauly, Trisha Krishnan, Siddique, Neena Kurup, Vijay Menon, Apoorva Bose, Aju Varghese, etc.

Music:Ouseppachan M. Jayachandran Gopi Sundar Rahul Raj

公式トレーラー:https://youtu.be/fAB6XlQSojY
全曲ジュークボックス:https://youtu.be/JXlavQmW5No

■開催日:2018年2月24日(土)
■時間:14:00開映(13:00頃からチケット引き換え・販売開始、映画は16:45頃に終了予定)
■料金:大人2000円、5-15歳の子供500円、5歳以下の子供は無料(座席なし)
■字幕: 英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約146分
■会場:千葉県市川市、イオンシネマ市川妙典(こちら参照)

■映画公式サイト(FB):https://www.facebook.com/HeyJudeCinema/
■主催者公式サイト:http://www.celluloidjapan.com/
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2018/02/hey-jude-malayalam-2018.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームの入り口は、こちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

【粗筋】
両親・妹と共にコーチンに暮らすジュード(Nivin Pauly)は極端に内向的な性格。海洋学と数学を愛し、特異な才能を示しながらも、一般的な社会生活を送る能力に欠けており、父ドミニク(Siddique)を苛立たせていた。ある時、ドミニクの疎遠だった伯母オリヴィアが亡くなり、ゴアの不動産が遺産として転がり込んだため、一家はゴアに移住する。しかし相続したゴアの屋敷の離れには少し厄介なテナントが住んでいた。退職した精神科医のセバスチャン(Vijay Menon)とその娘のクリスタル・アーン(Trisha)である。賑やかすぎるこの住人を何とか立ち退かせようと考えるドミニクは、まず手始めにジュードを差し向ける。セバスチャン医師は最初に会ってすぐに、ジュードの自閉症スペクトラム障害(ASD)を見抜く。そして、ドミニクの思惑とは裏腹に、ジュードと双極性障害を持つクリスタルとの間に友情が芽生え始める。

【主要キャラクター/キャスト】
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■ジュード・ロドリゲス/ニヴィン・ポーリ
28歳のアングロ・インディアン(アングロ・インディアンの定義についてはこちらあたりを。もちろんこのロドリゲスという名前は英国系のものではない。といってもケーララの場合、南欧系の名前を持つからといって必ずしもラテン文化を引き継いでいるわけでもないのだ)自閉症スペクトラム障害を持ちながらその自覚がない。海洋学と数学を愛し、その分野での天才であることを窺わせながらも認められずにいる。巨大な塩水アクアリウムを自宅に持つことを夢見ながら、一方でアクアフォビアだったりする。人の目を見て話すこともできないような社会性の欠如のせいで、職を得てもすぐ解雇され、人々の笑い者になっている。1983 からこっち、出演作が5本も上映されているニヴィンについては今更書く必要もなさそうだけど、初めての方にはとりあえず Action Hero Biju での紹介あたりを。
■クリスタル・アーン/トリシャー・クリシュナン
双極性障害を抱える女性。そのせいで騒々しく迷惑な人間と見なされることが多い。音楽を愛し、バンドを率いてレストランや結婚式でのライブ活動を行っている。演じるトリシャーは1999年のデビュー以来、タミルとテルグで演じ続けてきたトップヒロイン。実は出生地はケーララなのだが、同地のタミル人コミュニティーの出身なので、これまでマラヤーラム映画とは無縁だった。今回の作品でも、台詞は別の声優による吹き替えとなっている。NTRジュニアと共演のテルグ映画 Dammu 以降、3本の出演作が日本で上映されている。
■ドミニク・ロドリゲス/シッディク
ジュードの父。コーチンで骨董商を営む。利に敏い商売人で吝嗇家。演じるシッディクについては、以前悪役二大巨頭のうちの一人として紹介したけど、最近は良いお父さん役が増えているようにも思える。本作ではお笑いパートを担当して高い評価を受けている。
■ドクター・セバスチャン/ヴィジャイ・メーノーン
クリスタルの父。元精神科医で現在はアル中気味の生活を送る。音楽療法に積極的。また庭先で太極拳の講習会を開いたりもしている。

【その他のキャラクター/キャスト】
■マリア・ドミニク/ニーナ・クルップ
ジュードの母。家族の中では唯一のジュードの理解者。
■アンドレア・ロドリゲス/アプールヴァ・ボース
ジュードの妹。大学生。
■ジョージ/アジュ・ヴァルギース
ヒッチハイカー。

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【トリヴィア】
シャーマプラサード監督といえば、Agnisakshi [邦題:誓いの炎] (Malayalam - 1999)、Akale [邦題:へだたり] (Malayalam - 2004) の2本が日本で映画祭公開されており、芸術映画指向のファンにはすでにお馴染みであると思う。特徴的な作風は、透明感のある美しい映像、エレガントな静謐さ、規格外の人間を観察しながら個というものを描く試み、といったところか。非常に高踏的で文芸的な映画を作る印象があるが、どうした訳か近年になって、作風がより娯楽映画に近づいてきているようなのだ。おそらくはニューウェーブの席巻と若手俳優の台頭によって、マラヤーラム映画のメインストリームがむしろシャーマプラサード的なものに親和性を持つようになってきたということなのかもしれないが。そして本作ではこれまでにないほどにユーモアの要素が加わってきたという。コーチンとゴアという舞台背景、ニヴィンとトリシャーのケミストリーなどと共に、そのユーモアにも期待したい。

投稿者 Periplo : 00:48 : カテゴリー バブルねたkerala
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2018年02月15日

2月のカンナダ映画

「(低所得層の有権者を前に)当選したらここに陸橋を敷設しますよ。その下で眠れます。換気も万全、屋上庭園だって(笑)」幾つかあるトレーラーのひとつではこんなやり取りも。きっと全編こんな感じ。字幕を追って目が疲れるだろうけど面白そう。
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Humble Politician Nograj (Kannada - 2018) Dir. Saad Khan

原題:ಹಂಬಲ್‌ ಪೊಲಿಟಿಶಿಯನ್‌ ನಾಗರಾಜ್
タイトルの意味:謙虚な政治家ナーガラージ ※一部のポスターにನೊಗ್ ರಾಜ್(ノグラージ)の表記もあるが、トレイラー中の発音に従った。主要キャラクター欄も参照。

Cast:Danish Sait, Vijay Chendoor, Sumukhi Suresh, Roger Narayan, Sruthi Hariharan, Raghu Ramankoppa, Hanumanthe Gowda, Pramod Shetty, Shiv Manju, Srinivas Prabh, Akki Basappa, Mohammed Ashraf, Roopesh Naik, Puneet Rajkumar (guest appearance), etc.

Music:Sricharan Pakala

Produce:Pushkara Mallikarjunaiah, Rakshit Shetty, Hemanth M Rao

公式トレーラー(英語字幕つき):https://youtu.be/SVVX5PnhKBA

■開催日:2018年2月17日(土)
■時間:13:00開映(チケット販売・引き換えは12:00から、開場は12:30ごろ)
■料金:大人1500円、10-15歳の子供1000円、10歳以下の子供は無料
■字幕: 英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約144分
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/
※インターミッションに別料金でスナックの販売あり。

■映画公式サイト:http://humblepoliticiannograj.com/
■主催者:東京カンナダ人会(Tokyo Kannada Balaga)、公式サイトなし
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2018/01/humble-politician-nograj-kannada-2018.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームはこちら。万が一の直前の急な変更などもメールで受信できるようになります。なお、この申し込みフォームはオートリプライに対応していません。申し込みから確認メール返送までしばらく時間がかかることがあります。
※フォーム中のI will collect the tickets at/fromはvenueを選択すればOK。一番下のI know and understand Tokyo Kannada Balagaはyesをチェック(TKB=Tokyo Kannada Balagaとは在京カンナダ人会のこと)。

【粗筋】
政治団体職員のナーガラージ(Danish Sait)は、とある行事の席で土地の議員JFKことジャガトプラブ・F・クマール(Hanumanthe Gowda)に恥をかかされたのを根に持ち、自分も代議士となってJFKを放逐することで復讐しようとする。

彼は政界に潜り込み、権謀術数の限りを尽くして、JFKの選挙区であるDSナガルの公認候補となる。しかしそこで対立候補として登場したのが無所属のアルン・パーティール(Roger Narayan)だった。彼は米国NRIのビジネスマンで祖国の政治に新風を吹き込もうと志す清廉な人物だった。

【主要キャラクター/キャスト】※イメージは本作のスチルからでないものも含む
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■ナーガラージ/ダーニシュ・セート
バンガロールに住む政治団体職員。怠惰なくせに欲が深く、口八丁手八丁で世渡りしていく男。カンナダ訛りのきつい英語を話すのが得意。カンナダ語を話しても変に訛っていて、よくaがoの音に入れ替わっている。本作のタイトルがNagrajだったりNograjだったりするのはそのせいらしい。
■マンジュナートまたはモンジュナート/ヴィジャイ・チェンドゥール
もとは用務員だったが、政治家を目指すナーガラージの私設秘書となる。演じるヴィジャイはホラー映画 6-5=2 (Kannada - 2013)で認められた人。
■ラーヴァンニャ/スムキ・スレーシュ
ナーガラージの呑気者の妻。夫を熱愛している。演じるスムキはコメディアンとして名前を売っている。映画出演は本作が初めて。
■アルン・パーティール/ロジャー・ナーラーヤン
米国で成功したNRIビジネスマンだが、父祖の地に戻り政治を変えたいと願っている真面目で良心的な人物。ロジャー・ナーラーヤンは一昨年に上映された U-Turn で日本登場済。
■ラマー・パーティール/シュルティ・ハリハラン
アルンの妻。夫と同じく理知的な精神の持ち主。シュルティ・ハリハランは『ルシア』と Godhi Banna Sadharana Mykattu とで既におなじみ。

【トリヴィア】
東京カンナダ人会がまたしても変化球を投げてよこした。新進監督+人気ユーチューバーによる風刺映画だってんだから。監督のサード・カーンはムンバイ生まれ&バンガロール育ち、過去にヒンディー語のスリラー作品を撮っている。インタビューでは実はカンナダ語はそれほど得意なわけではないことを告白している。主演のダーニシュ・セートはラジオジョッキー兼スタンダップ・コメディアン。ユーチューバーとしても人気で、ナーガラージというキャラクターも、元々はサード・カーンとともに持っているYTチャンネル、Dan Dan Saad Saad の中で生まれたものらしい。今回もまた日本人にありがたい英語字幕付きだが、実は現地カルナータカでは「なんで英語字幕なんだよ、カンナダ語の字幕付けろや」という声が上がるくらいのカングリッシュ(Kannada + English)の洪水なんだそうだ。

カンナダ映画ならではのコマいネタにも注目。
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投稿者 Periplo : 23:27 : カテゴリー バブルねたkannada
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