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2018年04月13日

4月のJ-テルグ

るるる、今度は踊る州首相~。

BharatAneNenu1.jpg

Bharat Ane Nenu (Telugu- 2018) Dir. Koratala Siva

原題:భరత్ అనే నేను
タイトルの意味:I, Bharat
タイトルのゆれ:Barat Ane Nenu, Bharath Ane Nenu, etc.
Cast:Mahesh Babu, Kiara Advani, Rama Prabha, Sarathkumar, Prakash Raj, Devaraj, Aamani, Sithara, Posani Krishna Murali, Devadas Kanakala, Ravishankar, Jeeva, Yashpal Sharma, Yogesh, Rao Ramesh, Brahmaji, Rukmini Maitra, etc.

Music:Devi Sri Prasad

公式トレーラー(英語字幕つき):https://youtu.be/KMWS5y2gZ6E
全曲ジュークボックス:https://youtu.be/Edqxb9MPYXI

【開催日1 2018年4月21日(土)】
■時間:15:30開映
■会場:千葉県市川市、イオンシネマ市川妙典(こちら参照)

【開催日2 2018年4月22日(日)】※時刻変更あり。
■時間:13:3012:30開映(受付開始は11:30途中ごろ、休憩あり、16:00ごろ終了予定)
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/visit/access/
川口会場のみ、インターミッションに別料金でのスナック提供あり

【共通】
■料金:大人2700円(予約2400円)、5-12歳の子供1500円(予約1200円)、5歳以下の子供は無料(ただし座席なし。座席希望の場合は上記の子供料金)※予約料金の適用は4月18日まで。4/19以降も予約は受け付け
■字幕: 英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約173分

■公式サイト(FB):https://www.facebook.com/BharatAneNenu/
■主催者公式サイト:http://indoeiga.com/
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2018/04/bharat-ane-nenu-telugu-2018.html
※現地封切り後に追記予定

※事前予約をお勧めします。申し込みフォーム入り口はこちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

【粗筋】
封切り前なので不明。切れ切れの情報を継ぎ合わせると、マヘーシュ演じる主人公が、色々あって学生の身分からアーンドラ・プラデーシュ州の首相(CM)になるらしい。製作者が特に訴えようとしているのは「教育問題」らしい。また、ここで背景になっているAP州というのが、2014年の分離を経験していない、架空の統一AP州である(14年以前の設定というわけでもないらしいのだ)という(この地図参照)のも、かなり興味深い。

タイトルの「私、バラトは」というのは、公式の場での宣誓の出だしの言い方。CM就任式でこの台詞を言うものと思われる。昔のどこかの王様で、「Amarendra Baahubali ane/anu nenu」と言って、地鳴り起こしちゃった人もいた。

【主要キャラクター/キャスト】 ※イメージは本作のスチル以外のものも含む
BANcast.jpg

■バラト・ラーム/マヘーシュ・バーブ
学生から州首相(CM)に上り詰める主人公。ちなみに「バラト」という名前は、ヒンディー語でインドを表す「バーラト」(バラトの子孫という意味)とは別もの。
■???/キヤーラー・アドヴァーニー
バラトの恋人。キヤーラーは本作がデビュー後4作目にして、テルグ映画は初出演となる新人。日本では『M.S.ドーニー~語られざる物語~』で既にお目見え済み。
■???/プラカーシュ・ラージ
役名・役柄不明。メインの悪役かもしれないが、あるいはバラトのグルである可能性も。
■???/デーヴァラージ
役名・役柄不明。カンナダ映画界の中堅スターであるデーヴァラージは、迫力ある容貌から悪役出演も多い。冠タイトルは「ダイナミック・スター」。
■???/サラトクマール
役名・役柄不明。タミル映画界の熟年スターのサラトクマールは、自前政党AISMKを立ち上げており、現職のTN州会議員。また「南インド俳優協会(Nadigar Sangam)」の会長を務める(2006-2015)など、かなり政治的なお方。

【トリヴィア】
Srimanthudu で大成功を収めたコラターラ・シヴァ監督とマヘーシュのコンビ第二弾。それにしてもシヴァ監督は、まだ新人の部類に入るくらいなのに、デビュー作の Mirchi 以降、SrimanthuduJanata Garage、本作と、全て日本で上映されてきているというのが凄い。Mirchi を例外として、強い社会的メッセージを込めたテーマ立てに特徴がある人なのだ。そういう方向性の映画作品はインド全体を見渡せば多いだろうが、マヘーシュやNTRジュニアといった大スターを起用した作品を立て続けに送り出してヒットにつなげているというのは珍しい。

正直に告白すれば、SrimanthuduJanata Garage での「社会性」というものには、ロジック的にどうも付いていけないものを感じた。たとえば、同じくメッセージ映画を得意とする『PK』のラージクマール・ヒラーニー監督の、優等生的に見えるほどに秀逸な語りの技術のようなものは今のところ認められない。ただ、理解に苦しんでいる極東人観客を尻目に、上記両作は現地で圧倒的な好評をもって受け入れられたのだから、何かやはりテルグ的な感性に馴染むものを持っているのだと思う。

この網站で何度か切れ切れに書いているが、2013年6月のテランガーナの分州決定(翌2014年に分離)は、それまで能天気に満艦飾の娯楽映画を量産していたテルグ映画界にとって、巨大なショックであり、アイデンティティーの危機だった。テルグ映画の本拠地である州都ハイダラーバードは、10年の猶予期間の後、AP州の州都であることを止めるのだ。そして、AP州と新生テランガーナ州は、やはり仲の悪い2州であることは、分離から4年たって明白に見て取れる。映画人(ほとんどが沿海アーンドラ地方にルーツをもつ人々である)の多くは、何があっても映画界は常にハイダラーバードと共にあると言明しながらも、一方で続々と沿海アーンドラ地方に土地を取得して、撮影施設などの拠点づくりを始めているという噂もある。テルグ語で作られる映画が、無条件で全てのテルグ語ネイティブ民に向けてのメッセージであると見なされた時代は終わった。アイデンティティーの問い直しと再定義という、テルグ映画の迎えた模索期は、その図体の大きさから考えても非常にゆっくりとした速度で進み、おそらくは10年単位のものになるのではないかと思う。

こんなことを長々と書いたのは、やはり本作の設定が架空の統一AP州であるというのが非常に面白いと思ったから。さらにそこで、主人公が公的権力者になるという設定。伝統的にテルグやタミルでは庶民の立場から権力者に挑む主人公というのが愛されるパターンで、権力者そのものになるというのは珍しい。学生が突然CMになるというのは、ラーナー・ダッグバーティのデビュー作である Leader にもあったが、2010年の同作では当然の前提だった統一AP州というものが、本作では何かトリッキーな仕掛けとなるのかどうか。そのあたりも注目してみたい。

【老婆心からの用語解説】2004年のタミル映画 Madurae で、主演のヴィジャイはディストリクト・コレクター(収税長官)を演じていた。作中の誰かが、「インドという国を円滑に動かしていくために、3段階の権力者の地位が設けられた。それがPM、CM、コレクターだ」という意味の台詞を喋っていた。PM(Prime Minister)とは国政の最高位にいる共和国首相で、現在はナレーンドラ・モーディーがその地位にある。CM(Chief Minister)とは29ある州のそれぞれのトップで、州内においては絶対的な最高権力者である。よく州知事と誤訳されるが、中央によって任命され派遣される州知事(Governeor)は別にいて、どちらかと言えば名誉職という色彩がある。ともかく、CMの威光というのは、日本の県知事などとは比べ物にならないほど強いのだ。州の下に、ディストリクト単位のコレクター(Collector)という職務があり、これだけが選挙で選ばれる政治家ではなく高級官僚である。英国時代の遺制を引き継いだ呼び名と思われるが、税=財政を牛耳るものが一番偉いというのを分かりやすく示している。こちらの権力も、日本の税務署長のイメージとは程遠いもの。

お待ちかねのコスプレももちろんやりまっせ。
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投稿者 Periplo : 00:48 : カテゴリー バブルねたtelugu
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2018年04月03日

4月のカンナダ映画

バイクのイメージも現れるが、一番重要なのはバスらしい。
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Rajaratha (Kannada - 2018) Dir. Anup Bhandari

原題:ರಾಜರಥ
タイトルの意味:Royal Chariot
タイトルのゆれ:Rajaratham (テルグ版のタイトル)

Cast:Nirup Bhandari, Avantika Shetty, P Ravishankar, Arya, Sruthi Hariharan, Vinaya Prasad, Puneet Rajkumar (voice over), etc.

Music:Anup Bhandari, B Ajaneesh Loknath

公式トレーラー(英語字幕付き):https://youtu.be/dcWqmQXWwoo
全曲ジュークボックス:https://youtu.be/lvqnYMaLNCA

■開催日:2018年4月7日(土)
■時間:13:00開映(チケット販売・引き換えは12:00から、開場は12:30ごろ)
■料金:大人1500円、10-15歳の子供1000円、10歳以下の子供は無料
■字幕: 英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約143分
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/access/

■映画公式サイト(FB):https://www.facebook.com/rajarathafilm/
■主催者公式サイト:なし
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.jp/2018/03/rajaratha-kannada-2018.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームはこちら。万が一の直前の急な変更などもメールで受信できるようになります。なお、この申し込みフォームはオートリプライに対応していません。申し込みから確認メール返送までしばらく時間がかかることがあります。
※フォーム中のI will collect the tickets at/fromはvenueを選択すればOK。一番下のI know and understand Tokyo Kannada Balagaはyesをチェック(TKB=Tokyo Kannada Balagaとは在京カンナダ人会のこと)。

【粗筋】
カルナータカ州のリガロールというところにある工科大学の4回生であるアビ(Nirup Bhandari)は、同級のメーガ(Avantika Shetty)に長らく片思いをしている。しかしメーガはどうやらスラージという名の別の男に心を奪われているらしい。訳があって二人はチェンナイに向かうバス・ラージャラタ号に乗り込み、カルナータカとタミルナードゥの州境にあるペリヤンパッリというところに向かうことになる。一方でヴィシュワ(Arya)という男が関係する、政治的で不穏な企みが語られていく。

【主要キャラクター/キャスト】
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■アビ/ニルプ・バンダーリ
工科大学のお気楽な学生。ニルプ・バンダーリは監督であるアヌープ・バンダーリの弟。カンナダ人会で2015年に上映された RangiTaranga で主人公としてデビューし、本作が第2作目。
■メーガ/アヴァンティカー・シェッティ
アビの同級生。やはり RangiTaranga でデビューしたアヴァンティカ―は、本作が第4作目。
■変なオジさん/ラヴィシャンカル
日本のNRI上映では Ramayya Vasthavayya、『今日・昨日・明日』など、テルグ・タミル映画の脇役としてお馴染みの人。また『バーフバリ 伝説誕生王の凱旋』のテルグ版でカッタッパの声を吹き替えた(Sai Ravi名義)人でもある。ハードコアな悪役ぶりに定評があるが、本作では打って変わってエキセントリックなオジさんをやるらしい。
■ヴィシュワ/アーリヤ
右翼系の州与党傘下の青年部組織の過激なリーダー。特別な使命を帯びている。
■ラージャラタ(バス)/プニート・ラージクマール
ラージャラタという名の、都市間を移動するコーチ。『あなたがいてこそ』で、ラヴィ・テージャが自転車の声を吹き替えたのと同じことを、ここでは大スターであるプニートがやっている。小規模作品の冒頭のナレーションをスターが乞われて行うことは時々あるが、ここではそれ以上の声優としての演技をやっているものと予想される。

【トリヴィア】
学生が主人公のロマンチック・コメディー、それに並行する別の登場人物によるポリティカルスリラー、二つの要素を持つロードムービーらしい。2015年に封切られ、デビュー監督&主演俳優の作品としては異例のヒット&ロングランを記録した RangiTaranga のバンダーリ兄弟の第二作目。沈鬱なスリラーだったデビュー作とは打って変わって能天気学園もの的なトレーラーを出してきた。しかしどうも話はそれだけで終わらないようで、各種レビューには「地域的アイデンティティとインド人としてのアイデンティティの対立」とか、「二つの州の間での対立」「暴動」「アルコール問題」などの文字が見えている。そのあたりがどう料理されて出てくるのかも楽しみにして臨みたい。キャストの中での注目は、何と言ってもカンナダ映画デビューのアーリヤだが、『ルシア』のシュルティ・ハリハランもちょっと顔を出すらしい。

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投稿者 Periplo : 00:29 : カテゴリー バブルねたkannada
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