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2018年10月13日

10月のJ-テルグ

ラーヤラシーマのファクション抗争に終止符を打つのはこの俺様しかいないんじゃ(ここで返り血を拭く)
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Aravindha Sametha Veera Raghava (Telugu - 2018) Dir. Trivikram Srinivas

タイトルのゆれ:Aravindha Sametha...Veera Raghava, Aravinda Sameta, ASVR, etc.
原題:అరవింద సమేత వీర రాఘవ
タイトルの意味:Veera Raghava with Aravindha

Cast:NTR Jr, Pooja Hegde, Eesha Rebba, Sunil, Jagapati Babu, Naga Babu, Rao Ramesh, Naresh, Supriya Pathak, Naveen Chandra, Devayani, Sithara, Brahmaji, Eshwari Rao, Ravi Prakash, Shatru, Santosh Kumar Yadav, Ranga Rai, Subhalekha Sudhakar, Srinivasa Reddy, Lakshmi Gopalaswamy, Melkote, etc.

Music:Thaman S

公式トレイラー(英語字幕付き):https://youtu.be/dNMe5oRfsCE
全曲ジュークボックス:https://youtu.be/NmQe0nk5B1s

■開催日:2018年10月14日(日)
■時間:12:30ごろ開場、13:30開映
■料金:大人2400円、5~12歳の子供1200円(5歳以下の子供は無料、座席なし)
■字幕: 英語
■上映資材:DCP
■上映時間:ネット情報によれば約167分
■会場:埼玉県川口市、SKIPシティ、彩の国ビジュアルプラザ http://www.skipcity.jp/visit/access/
※今回に限りランチ・スナックのケータリングはなし

■映画公式サイト(FB):https://www.facebook.com/AravindhaSamethaFilm/
■主催者公式サイト:http://indoeiga.com/
■参考レビュー集成:http://periplosjottings.blogspot.com/2018/10/aravindha-sametha-veera-raghava-telugu.html

※事前予約をお勧めします。申し込みフォームはこちら。万が一の直前の急な変更や今後の案内などもメールで受信できるようになります。

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【粗筋】
ラーヤラシーマ地方のどこか。そこでは二つの対立する名家が、30年にもわたって血で血を洗う抗争を続けていた。ナッラグディ村の長であるバシ・レッディ(Jagapathi Babu)は、ライバルのコンマッディ村のナーラパ・レッディ(Nagababu)を待ち伏せして殺害してしまう。同行していたその息子、ヴィーラ・ラーガヴァ(NTR Jr)は、即座に応戦してその場に死体の山を築く。一族の中の唯一の男子として残され、復讐を誓う。多くの死者を出した戦いの後た彼は、祖母(Supriya Pathak)に諫められて武器を放棄しの嘆願を受け入れて、ハイダラーバードに赴く。そこで彼はアラヴィンダ(Pooja Hegde)と出会って恋に落ちる。しかしとある出来事によって、彼はラーヤラシーマの故郷に戻り、再び暴力と対峙することになる。

【主要キャラクター/キャスト】 ※イメージは本作のスチル以外のものも含む
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■ヴィーラ・ラーガヴァ・レッディ/NTRジュニア
コンマッディ村の長の息子。激しやすい性格と驚異的な戦闘力とを持つ。物語の中盤から、ラーヤラシーマの暴力の連鎖を断とうと考えるようになる。日本での上映としては、昨年の Jai lava Kusha がスキップされてしまったので、Janatha Garage 以来、2年ぶりのジュニア降臨となる。本作では演技もアクションも充実し、特にそのラーヤラシーマ方言が高く評価されているという。
■アラヴィンダ/プージャー・ヘグデ
ハイダラーバードの国立社会科学研究院の学生。文化人類学を専攻し、民族対立に由来する暴力について学んでいる。ヴィーラ・ラーガヴァと出会い、暴力への傾斜を持つ彼を対話によって変えていく。演じるプージャーはカルナータカ州マンガロールにルーツを持ち、ムンバイで生まれ育った人。昨年の Duvvada Jagannadham で既に登場済。本作ではセルフ・ダビングに挑戦しているという。
■バシ・レッディ/ジャガパティ・バーブ
典型的なファクショニスト。ナーラパ・レッディを殺害して、ヴィーラ・ラーガヴァにとっての仇となる。ジャガパティ・バーブは『リンガー』、Puli Murugan などの悪役によって既にお馴染み。
■ナーラパ・レッディ/ナーガバーブ
ヴィーラ・ラーガヴァの父でコンマッディ村の長。演じるナーガバーブは、メガスター・チランジーヴィの弟。兄の間違いじゃないかと言われそうだが、実は6歳も年下なのだ。
■ニーランバリ/スニール
ハイダラーバードでヴィーラ・ラーガヴァが出会う男。『あなたがいてこそ』のスニールは、同作でヒーロー・デビューした後、皮肉にも目にすることが減ってしまったが、本作ではコメディアン時代を髣髴させるサイドキックぶりで好演しているという。
■バーラ・レッディ/ナヴィーン・チャンドラ
バシ・レッディの息子。2012年の Andala Rakshasi の準主役でデビューしたナヴィーンは、その後もタミル&テルグで低予算系作品に出演し続けているが、本作での好演がステップアップにつながるかもしれない。

【トリヴィア】
Attarintiki DarediS/O SatyamurthyA Aa の3本がこれまで自主上映で紹介されてきたトリヴィクラム・シュリーニヴァース監督とNTRジュニアとが初めてタッグを組んだというので注目された一作。11日の封切り後、近年のNTRジュニア主演作としては割と珍しく、批評家から比較的高い評価を受けている。扱うテーマは何と「ラーヤラシーマのファクション抗争」(ファクションて何?という人はとりあえずこちらでも)。このテーマは1997年の『愛と憎しみのデカン高原』によってはっきりとした輪郭をもって登場し、2000年代のテルグ映画界で流行した。都会暮らしの主人公が郷里のラーヤラシーマに帰り、そこでの抗争に巻き込まれて全身血まみれになりながらも悪を斃す、というのが典型的なパターン。NTRジュニアの過去作にも AadiAllari RamuduSamba などがあり、いずれもかなりヒットした。それから、『あなたがいてこそ』はラーヤラシーマもののパロディという性格を強く持っている。

しかし、2010年代も後半に入って、ラーヤラシーマのバイオレンスもさすがに飽きられて、本数は減少傾向にあるように思われていた。現実のラーヤラシーマでも血みどろファクション抗争は過去のものになりつつあるという(これについてはきちんとした資料がないことには断言できないが)。そこに来てトリヴィクラム監督が再びラーヤラシーマを持ってきた意図は何なのか。どうもそれは「対話と譲歩と許しとによって、幾世代ものあいだ受け継がれてきた憎しみと暴力の連鎖を断ち切る、というソリューションの提示」にあるらしい。もちろんそれは、本作に暴力描写がないということでは全然ない。特に前半でジュニアはたっぷり暴れまくるという。しかし同時に、主人公は女性たちに対して心を開き、その訴えを真摯に聞く人物でもあるのだという。そして167分をかけて、その変容は丁寧に描かれてゆく。もしかしてこれは、ゆっくりとした変革フェーズに入ったテルグ映画における、トリヴィクラム監督による「もうラーヤラシーマ・ファクション映画は終わりにしないか?」というマニフェストなのではないかとさえ思えてくる。これはただの予測でしかないが、実作品を見て確かめてみよう。

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投稿者 Periplo : 12:00 : カテゴリー バブルねたtelugu

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